2011年1月27日木曜日

生命保険を止めてみた


こんにちは

昨日は振替休日だったので、我が家の懸案事項をひとつ処理しました。
それは、ぼくの生命保険を解約することです。
たいした保険じゃありませんが、毎月7000円の掛け金。
それでも年間84000円、契約期間10年間で84万円にもなります。
少なくない金額です。
生命保険の掛け金分で、毎年1回家族旅行ができちゃいますよ。
その方が心と体の健康にいいかも?って思ったんです。
最近読んだ『40歳の教科書』講談社¥838-という本でも、経済アナリストの山崎元さんがこう言っているんです。

 合理的に考えて、生命保険と縁を切るだけで日本人の生活はずいぶん楽になる、
 というのが私の持論なのですが、なかなか理解してもらえないようです。
                 「感情を切り離して真実を見抜く力を」

この本を読んで踏ん切れました。
保険とは、万が一の不幸に対してのリスク回避です。
生命保険ですから、死亡や病気に対するリスク回避。
リスク回避の方法は、保険だけじゃありませんよね。
死ぬような可能性のあることをしない、場所に行かない。
病気になるような働き方をしない、無茶をしない。
自分でコントロールできるリスク回避はもっとたくさんあるんです。

内田樹/春日武彦『健全な肉体に狂気は宿る』角川oneテーマ21¥724-にこうありました。

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ぼくが運転免許を取って初めて車を買おうと思ったときに、友人のディーラーに相談したんです。
運転が下手であちこちぶるけるかもしれないから、中古車を買おうと思って。
でも、友人は絶対にピカピカの新車を買わなきゃ駄目だと言うんです。

「ぶつけても大丈夫なようにという理由で中古車を買ったら、必ずぶつけるぞ。
 だって、ぶつけないと中古車を買った意味がないから」

って。
これは名言だなあと思いましたね。
これから起こりそうな嫌な事態を予測してあらかじめ手を打っておいた場合、手を打ったことが正しかったと証明するためには、嫌なことに起こってもらう方がいい。(内田、44p)
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これと同じことが生命保険にも言えるんじゃないでしょうか。
生命保険に入っているがために必要なリスク回避をしなくなる。
万が一死んだり病気になっても保険があるから大丈夫って思ってしまう。
もっと言えば、「保険のモトをとるために死んでしまえ、病気になってしまえ」という気持ち。
もちろんそんな考えをする人はいないとしても、深層心理ではそう思ってしまう可能性が高い。
少なくとも気が緩む。
そしてわざわざ自ら危険なことをし、嫌なことを起こすように行動してしまう。
それは恐ろしいことです。

保険会社に出向いて解約手続きをしたら、サッパリとした気持ちになれました。
また一つ自由を手に入れたような気分です。
これからはより自分で自分をコントロールしなくちゃいけない。
つまり自由は自律が前提なんですね。
そういうことがはっきり分かりました。
死なないように、健康を害さないように、子どもが自活できるまで元気に働き続けられるように、孫の顔まで見られるだけ長生きできるように。

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