2011年6月23日木曜日

元気の作り方


こんにちは

教え子からこんなメールが届きました。

  関口先生へ
  こんにちは。 忙しい所すみません。
  今日北海道新聞で、 スバコン京が 世界一になった という記事をみて、先
  生がメールで教えてくれたのは、この事だとしりました。
  携帯で、その後で検索したら、先生が(はやぶさ)で持ち帰った資料を分析
  する施設を作った事もしって、凄すぎてびっくりしました!
  おめでとうございます!
  私も、あきらめない生き方しようと思いました。

嬉しいですねー。
元気が出ますよ。
教え子も何か「あきらめかけていた」んでしょうか。
ぼくがやってきたこと、やっていることを知って、あきらめない勇気が出たのかもね。
よかった、よかった。

そしてスパコン世界一が多くの人たちに勇気を与えたとしたら、こんな嬉しいことはありません。
嫌なこと、大変だったこともすっかり忘れちゃいましたよー。
あはははは。

振り返ってみれば、ぼくはすごくいいポジションにいました。
スパコンプロジェクトが発足して翌月には兼務発令。
コンピュータの概念設計と並行して、建物、インフラ設備を検討してきました。
だから、コンピュータの設計打ち合わせにも参加することができました。
門外漢ですからわからない事だらけでしたが、それはそれ。
門前の小僧の気分になって、話を聞いていました。
もちろん、少しでも理解するために本も買いましたよ。
基礎が足らないので、読破というほどには至りませんでしたが、概略は理解したつもり。
いやそれもおこがましいか。
理解しようと努めた、ってとこでしょうか。
そして理解したことをもとに、建物、インフラ設備の設計をし、マシンの開発状況に合わせ設計も見直し、施工を監督してきたわけです。
そして4月からは神戸で直接施設を運用する立場になれた。
リンパックベンチマーク試験を実施しているその場でにいられたんです。
世界一のために、それを支えるインフラ設備を最初からずっと関わってこれた。
完璧とは言えませんが、少なくともコンピュータの稼働に支障のない程度にはインフラを動かすことができ、貢献もできた。
エンジニアとしてこんなにハッピーなことはありませんよ。
ありがたいことだと思います。

下川浩二『人生は、マネしてトクして楽しもう。』サンマーク出版¥1300-に「人からもらった元気は、人に消される」と書いてありました。

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人とあって話をして元気になったとしても、日常の職場に戻ったり家に帰ったりしたら、身近な人から否定されて、また元気を失ってしまうことがあるからです。
本当に元気でいるためには、人から元気をもらうのではなく、まずは、周囲の人
を元気にしてあげることから始める。
元気を入れるのが先ではなく、元気を出すことを先にするのです。(51p)
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なるほど、なるほど。
時に人から元気をもらうこともあっていいと思いますが、それだけじゃダメなんですね。
自分が誰かを元気にしてあげる。
それが逆に自分を元気にするんです。

ぼくは、人の行いの中で一番尊いことは、

 誰かをエンカレッジし、エナジャイズすること

だと思っています。
変なカタカナ語を使うなよ。
要するに、勇気付け、元気にさせる、ってことですね。
こういう人が一番偉い。

でも世の中には、人の自信を失わせ、元気を奪う人もたくさんいる。
人間のクズだと思います。
意外と組織の長に、まあ中間的なコワッパにそういう人がいます。
人はご機嫌なときに最大のパフォーマンスを発揮するのです。
他人の自信を失わせ、元気を奪って何をしたいというのでしょうか。
それはただ単に自分のちっぽけなプライドを守るためだけなんですよ。
不機嫌な組織ではろくな仕事はできません。
自ら率いている組織がそうであれば、それは自らの首をしめているだけなのにね。

大きな仕事を成し遂げる人は、あまり他人を馬鹿にしたりしませんよ。
もちろん、必要なら叱ったりもしますが、自分のプライドのためじゃなく、その人のために叱る。
だからその人の周りの人たちはご機嫌になって、パフォーマンスが上がる。
当然、大きな仕事も成し遂げられるわけです。

下川さんはこうも言います。

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自分の周りの友人を喜ばせたり、励ましたりして、その人を元気にしてあげる。
すると、その人から「ありがとう」と言われ感謝される。
人は「ありがとう」と言われるとうれしい。
人は、うれしさを感じると元気になる。
人を元気にすることができたら、自分も知らず知らずのうちに元気になっている・・・そういう構造です。(51p)
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そう、これが本当の元気の作り方なんです。
誰かを喜ばせたり、励ましたりする。
その人から「ありがとう」と言ってもらう。
それが自分を元気にしていくんです。

さらに人間には「ありがとう保存の法則」が働いています。

ありがとうをもらえない人は、自分の中のありがとうが枯渇しています。
だから誰かにありがとうと言えない。
たとえ何かいいことをしてもらっても、ありがとうと素直に言えないんです。
そういう人は皆から疎まれ孤立していく。

逆に、ありがとうをたくさんもらった人は、そのありがとうを他の人に与えられるんです。
なんたって、自分の中にありがとうがたっぷりあるからね。
誰かのちょっとしたいい行いにも、ありがとうって言える。
と言うより、ありがとうをたくさん持っている人は、誰かのちょっとした良い行いにすぐ気づくことができるんですね。
だから、すぐありがとうと言える。
ありがとうがその人を元気にする。
そしてまた自分も元気になるんです。

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