2011年10月27日木曜日

ミッションとビジョン


こんにちは

スパコン棟の電気設備を造ってくれた代理人だった方から嬉しい連絡が来ました。

 社内での 昨年度竣工した物件で実施されました一般工事表彰におきまして、
 第5部(JV施工・部分施工の部) で ”金賞”が確定いたしましたのでご報
 告いたします。
 また、現地審査の際にも貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。

よかったですねー。
スパコン棟工事では大変な苦労をかけました。面倒な事もたくさんお願いした。
それにも関わらず情熱的に、誠実に取り組んでもらった工事です。
社内でそれが評価されたのはよかったですよ。
現場審査の時、ぼくは夜勤明けで少々ヘロヘロでしたが、ご案内した甲斐がありました。
がんばってくれた代理人さん、スタッフの皆さんに少しは恩返しができたかなーと嬉しく思います。

そう言えば、この代理人さんも忙しいにも関わらず、スパコン棟の工事中に技術士2次試験に合格したことを思い出しました。
ぼくはしばしば部下や仕事仲間に、資格試験を受験するよう薦めます。
もちろんぼく自身も、ご存知のように常に何かしら勉強していて、毎年二つ三つ受験しています。
それは、もちろんその分野の基礎知識が身につくからでもあるけど、それにも増して仕事力がupすると思っているからです。

日垣隆さんの言葉を借りれば、仕事とは「依頼と納品」です。
依頼された条件、品質、期限、仕様をしっかり理解し、依頼された通りのものを納める。
もちろん本当にいい仕事は依頼された以上のものを作り出すことですが、それにしても依頼された事項は満たした上で、上乗せされたものじゃなければいけません。
いくらいいものだとしても、依頼されたものとまったく違ってしまっては困ります。

仕事力のない人のやっていることを見ると、依頼されたことをきちんと把握していないんですよ。
自分の思い込み、勝手な解釈で仕事をしてしまうので、完成しても依頼とずれてしまう。
それでは依頼者は困りますし、満足できない。
当然ながら、やり直しになります。
やり直し、手戻りほど非効率なことはありません。

資格試験に取り組むと、この問題で何を問われているのかが分かるようになるんです。
出題者が何を求めているのか、それに対してどう答えれば正解を得られるのか。
その訓練ができる。
試験問題の解答だって、出題者の意図を取り違えていれば、いくらすばらしい解答を書いたって点数にはなりませんよね。
知識はあるのに試験になかなか受からない人がいます。
そういう人はしばしば出題者の意図を取り違えているんです。
だから試験勉強を合格するまで繰り返すと、相手の意図を正しく捉える訓練になるんですね。

それは確実に仕事力の向上に役立ちます。
すなわち、依頼者の意図をきちんと把握する習慣と思考回路が出来上がるからです。
依頼者の意図が十分理解出来ない場合、追加の質問もできるようになる。
どこが欠落しているか自覚できるからね。
そうすれば、ゴールとなる成果品が見えてきます。
ゴールが見えれば、そこに至るための段取りが分かります。
何をいつまでにやればいいか、いくつかの通過点を設定できます。
あとは計画通りに、通過点を一つ一つこなし、それを積み重ねていけばいい。

NHKテレビ「仕事学のすすめ」テキスト、伊藤真『”司法試験流!知的生産術』NHK出版\524-のあとがきで、この番組のファシリテーターである野田稔さんはこう言っています。

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ゴールのことを、経営学では「ミッション」と言います。
要するに、何のためにその会社は存在しているのか。人間でいうなら、何のためにその人は生きているのかです。
しかし、当然のことながらそのミッションは簡単には到達できませんから、そこに向けて、数段階ステップを踏む必要があるわけです。
そうして「少なくとも、3年間でここまで来よう」と設定したものを、経営学の定義では「ビジョン」と言うのです。
つまり、ビジョンというのは、「あるべき姿」でなくてもいい。
あくまで期限付きの達成目標なんですよ。
これを繰り返し実行していけば、いつかは必ず「あるべき姿」に辿りつける。
最悪なのは、そこで「遠いから」と、そもそもの動機であるミッションを引き下げてしまうことなのです。(野田稔、98p)
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そう、仕事とは依頼と納品。
仕事を貫徹するには、依頼を正確に理解する、すなわち「ミッション」を明確にする。
そしてそのミッションを達成するための段階、「ビジョン」を設定する。
ビジョンに期限を決める。
そしてビジョンを期限通りにこなしていく。
それを繰り返して行けば、手戻りなくミッションを貫徹するんです。

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