2011年10月30日日曜日
善意の強制
こんにちは
溌貴君も1年生後半、9月からは漢字学習が始まりました。
1年生で習う漢字は80文字ですが、どんどんと進んでいます。
はっちゃんのノートを見ると、1日1文字から2文字くらいのペースですね。
1週で5文字、ひと月で20文字ですから4ヶ月で完了。
ということは遅くとも年内に全部教えきってしまうわけです。
なかなかスバラシイ鍛え方です。
漢字の読み書きは、国語の教科書の進度より先に進むのがいいんですよ。
ぼくが教師だった頃もそうしていました。
ぼくはシンプルなシステムが好きなので、教える計画もシンプルにしていました。
学校の標準授業時数は35週と決められています。
遠足や運動会など行事などがあるから、実際は40週くらい登校しますがね。
ともかく35週間で教え切らなくちゃいけないことになっているんです。
漢字は早めに教えきって、最後の1ヶ月くらいに総復習ができるといい。
じゃあ、30週で終わらせちゃえってね。
2年生以上だとその学年で習う漢字は200文字程度。
200文字を30週で割ると、週に6.6文字です。
毎週6文字こなしていけば、おおむね2学期末には終わらせることができるんです。
毎週の国語の授業のうち、2回を新しい漢字を教えることに割り振りました。
1回に3文字ずつです。
これならどの子も追いついてこられます。
こうやると、教科書のある単元を読むときに、既に漢字の読み書きはできるようになっている。
すると、漢字の読み書きに煩わされないで単元の読み込みができます。
より深い勉強ができるってもんです。
ごく普通の先生たちは、その単元に来たときにその単元で出てくる漢字を教えるわけです。
これだと、教科書本文をちゃんと読めない子どもも出てきてしまいます。
すらすら読めもしないのに、そこに書いてあることが理解できるわけがありません。
そんなこんなで授業進度も遅れ勝ちになり、3学期の終わり頃は超特急で教科書をこなしたりして。形式的にね。
教科書の最後の方の単元に出てくる漢字でさえ満足に教える時間がなくなってしまうのです。
ということよりも、小学生の勉強の中心は「読み書き計算」なんです。
ここはしっかりと身に着けないとね。
実を言うと教科書の内容の読み込みなんてどうでもいいことなんです。
それよりも、漢字の読み書きはしっかり身に着けさせる。
強引にでも教え込んでほしい。
公文毅『どんな人間がこの時代を生き抜くか』河出書房新社¥1400-で竹内宏さんはこう言っています。
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理不尽なことを強引に言うことが教育です。
教えてくれた先生のことは忘れても、教わったことは覚えているのが教育の効果だという気がするのです。(165p)
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本当にその子のためになることなら、頑として押しつける。
野口芳宏さんはこれを「善意の強制」と言っています。
ぼくも学校というのは、善意の強制の場でなければいけないと思っています。
放っておいたら身に付かないことを、学校に行けば身に着けられる。
身に着けた知識や技能は一生モノになる。
だから学校に行く意義があるんです。
放っておいても身に付く程度のことは、わざわざ学校でやる必要はない。
漢字の読み書き、計算などは、放っておいたら身に付きませんよ。
だから学校で勉強させないといけないんです。
会社だって同じ、大人だって同じです。
その人のためになるなら、将来のためになるなら無理も言います。
たしかにはっちゃんも毎日学校から帰ってきて宿題をこなすだけでも結構大変。
でもなんとか付いて行っているようです。
はっちゃんには「いい先生に習ってるよね。普通の学校だとまだこの辺の漢字を習ってるんだよ。はっちゃんはもうこんなところまで習っちゃってるんだね。すごいねー」って言っています。
はっちゃんの学校では既に漢字検定10級(1年生レベル)を希望する子どもに受けさせました。
はっちゃんは未だちょっと早すぎるかなと思って受検させませんでしたがね。
だって、勝負は勝算がないときにするものじゃありませんから。
次の漢字検定は1/29にあります。
これは受検させようと思っています。
それまでしっかり書き取り練習ですねー。
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