こんにちは
今、職場の若いスタッフたちに熱管理工学の勉強を教えている。
週に2回ほど、毎回1時間程度。
目標はエネルギー管理士国家試験合格。
けっこう歯ごたえのある資格試験です。
この勉強を通じて、設備管理工学の基礎的な知識と技術、そしてなによりロジカルな思考法を身につけてもらいたい。
若いエンジニアにとってはキャリアアップにもつながるしね。
エネルギー管理工学は大きく、電気エネルギー管理と熱エネルギー管理に分けられます。
エンジニアも、電気系の人と機械系に分けられます。
学校で電気工学を学ぶ課程と、機械工学を学ぶ課程は別々です。
機械工学の中に、熱流体工学が含まれているんですね。
でも総合的にエネルギーを管理するためには、電気と熱と両方の知識、技術を持っていないといけません。
なぜなら、モータや電熱装置など電気エネルギーが機械的エネルギーや熱エネルギーへと変換していくわけですし、発電機とボイラのように熱エネルギーが機械的エネルギーや電気エネルギーに変換していくからです。
だからシステム全体の効率を上げようと思ったら、電気と熱、そして機械についてきちんと知っておかないとならないのです。
かなりハードルが高い分野かもしれません。
でもね、これからの時代、専門が一つだけじゃだめなんですよ。
そんな人材はごろごろいる。
専門は二つ以上持っているべきなんです、シニアエンジニアになるためにはね。
一昔前は「T型エンジニアになれ」と言われていました。
T文字のように、一つの分野は深く掘り下げ、そしてその周りを広く浅く掘る。
でもこれからの時代は「V字型」なんです。
もちろん自分の専門は深く掘るんだけど、その周りもある程度深く掘り進む。
だってね、深く掘るためにはV字型に掘らないとだめなんですよ。
だって細く深く掘るのは難しい。
でも広く深く掘り進めるから深く深く掘っていけるんです。
その方が専門を深めることができるからね。
電気分野も機械分野も、技術、工学の上ではそんなに遠く離れた分野ではないんです、実は。
隣接分野なんです。
おれは電気屋だ、おまえは機械屋だと分ける必要もない。
両方学んだ方がいい。
その方がかえって自分の専門である、電気工学、機械工学を極められるんですよ。
おれは電気屋だ、機械屋だと言っている輩に限って、底が浅いもんです。
専門家面すんなよって思います。
それは単に、他分野を学ぶのが嫌、面倒だと言っているに過ぎないんです。
本物の専門家なら、ハナから拒否なんかしないですよ。
自分の専門に役立つはずだと思って、好奇心を発揮してくるはずだからです。
その方が自分にとって得だってわかっているからね。
余談ですが、これはぼくが若い頃、中学校で非常勤講師をしたときも感じていました。
中学校の先生も、教科王国をつくっている人が多い。
自分の教科の免許外のことはつべこべ言わない、その代わりおれの教科についてあれこれ言うなって。
それは違うんじゃないかって思いましたよ。
同じ教育の仕事をしているわけですし、中学で教えることくらいは、全科目は無理かもしれませんが自分の免許外でも教えることはできるはずです。
排他的な態度が、底の浅い教育をつくっちゃうんだって思ったもんです。
ああ、生意気なやつだったですね、ぼくは。
あはははは。
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