わが施設のコージェネレーション発電設備。
エネルギーの高度利用と節電に貢献、BCPとしても有効ということで、今年度のコージェネ大賞に受賞決定!
うれしいなー。
http://www.ace.or.jp/web/info_event/index.php?Kiji_Detail&kijiId=58
コージェネレーション設備とは、電力と熱、二つのエネルギーをつくり出す設備です。略してコジェネ。
燃料を燃やしてタービンを回し、発電する。
普通の火力発電所ではその排気ガスをそのまま大気に捨てています。
でも排気ガスはまだ600℃もの温度がある。
それを捨てちゃうのはもったいないよね。
で、ボイラーで熱回収して蒸気も作っているんです。
普通の火力発電所の熱効率は40%程度。
その上送電ロスもあるから、需要場所に届く時には熱効率35%にまで低下してしまう。
それに比べるとコジェネは70%以上、すごく高効率、節エネルギーなんです。
わがコジェネは、その電力と熱をスパコン「京」に送っています。
高い熱効率でエネルギーを使っているだけじゃなく、電力ピークの抑制や節電にも有効、そして無停電電源装置としても機能している。
そういったところが評価されました。
いい設備を設計してくれた設計者、いい設備に造り上げてくれた施工者、確かな運転をしてくれているわがスタッフに感謝ですね。
ユニークなコンセプトを思いついた俺もすごい!あはははは。
スパコン開発は、誰かさんから「一番じゃなくてもいい」「他国から買ってくればいいじゃないか」と言われた。
だが、一から作っていないものには限界があることを知らねばならない。
なぜ一番じゃなきゃダメなのか。
一番のものを作るためには、借り物ではできない。
一から作らなくちゃ,一番のものは作れないのだ。
たとえば、他国から買ってくるとしよう。
世界初、世界最高のものを作るには、膨大な費用と資源を使っての開発が必要だ。
だから開発した国は多くの実験データを持っている。
これまでの世の中にないものを作るわけだから、失敗もあるだろう。
試行錯誤もたくさん必要だ。
それがデータとなって残るのだ。
しかし、日本にはそのデータがない。
すると、設計通りに動かす分には問題はないが、何か新しいことをしようとすると、歴史のなさが重大な支障になる。
あるメーカーの技術者によれば、他国から買った技術をもとに改良を加えようとすると、逆に改悪になる場合が多いのだそうだ。
それは設計意図がわからないから。
基礎的データを持っていないから。
そういうことがわからないと,改良もできないのだ。
生半可な知識で改変すると改悪になるのだ。
買って、それを枠内で使うだけ。
それでは誰にでもできることしかできない。
イノベーションなんてできっこないのだ。
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技術とは、お金では買えない時間と、これまたお金では絶対に買えない経験とが積み重なって初めて結実するものなんです。
by多田将『すごい実験』イースト・プレス¥1600-、p53
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そして、世界初、世界一のものを造るには、それを支える膨大な周辺技術が必要だ。
ぼくらの造ったコジェネ設備は、世界初、世界一では当然無い。
でも、スパコンを効率的かつ安定に動かすために、コジェネはどうあるべきか、真剣に考えた。
これまでに存在したいろんな技術を組み合わせ、やはりこれまでにはなかったコジェネ設備を造ってきたのだ。
そういう自負がぼくにはあるんだ。
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