技術士の先輩からこんな話を聞いた。
その人がプロかどうか、初回に会っただけでは分からないこともある。
プロだからって何でも知っている、分かっているわけではない。
クライアントから難しい質問をされる。
そのときにいい加減なことを言ってはいけない。
いい加減なことを言えば、必ず化けの皮ははがれるから、次はなくなる。
知らないことは知らない、分からないことは分からないと言えばよい。
その代わり、次にそのクライアントに会うときまでに勉強しておく。
次に会うときに、正しいことを説明できることが大事だ。
技術士などエンジニアには継続的に研鑽を積むことが求められている。
一回、遙か昔に資格試験に受かっただけでは、一流のエンジニアとは言えない。
腕が鈍らないように維持し、さらに磨きをかけることが必要なのだ。
それを公的に示すCPD制度がある。
見学に行ったり、講習を受けたり、自ら講師になって講演したりすると、その時間と内容に従ってポイントが貯まる。
見学参加、講習受講なら1時間1ポイントだ。
学会発表や講師を務めたときは1時間3ポイントだったかな。
で、年間50ポイントが最低ラインとなっている。
毎年これ以上は自己研鑽を継続する。
それでようやく資格の価値が下がらないのだ。
日常の仕事をやりくりし、毎年50時間以上の自己研鑽の時間を作り出す。
これがプロフェッショナルの条件なのだ。
のんべんだらりんと仕事をしているのでは、自己研鑽の時間は生み出せない。
残業、残業で仕事に追いまくられている人は、実はプロではないのである。
やるべきことを効率的にやっつけ、勉強する時間をつくる。
本を読み、人と会い、論文、原稿を書く。
そしてそれをまた自らの仕事に活かしていく。
そしてプロはこういう継続的な研鑽を自主的に行う。
誰かから強制されて研鑽するのではないのだ。
プロなら自分の仕事に関する本、雑誌を読み、学会発表も年1回は行う。
そのくらいしないと腕が落ちるのだ。
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