「炭水化物」は<炭水・化物>のように読んではいけない。
意味を取り違えます。
<炭・水化物>と区切る。
つまり、炭水化物は<水と化合した炭>というものなんです。
たとえばブドウ糖C6H12O6ですが、炭素C6個と、水H2Oが6個化合しています。
ブドウ糖や果糖がいくつもつながったものを一般的に炭水化物といいますが、でんぷんもセルロースも同じく、何十個,何百個かの炭素と何十個、何百個かの水が化合した分子式になっています。
ですから、炭水化物を蒸し焼きにすると、真っ黒な炭と水蒸気に分離します。
蒸し焼きとは、密閉した容器内など酸素が少ない状態で熱することです。
酸素のある場所で熱すると、炭も酸素と化合して二酸化炭素になってしまいますから、炭は残りません。
植物だって動物だって、ぼくら人間の体だって、ほとんどが炭水化物でできています。
蒸し焼きにすれば真っ黒な炭と水蒸気に分離します。
さて、ここからが本題。
原子爆弾は急激に強烈な熱を発します。
ありとあらゆるものを蒸し焼きにしてしまうのです。
植物も動物も人間も,一瞬に炭と水蒸気に変えてしまいます。
原爆によって熱せられ温度の上がった空気は、上昇気流になって猛烈な勢いで上空へと昇っていきます。
それがキノコ雲です。
その上昇気流に乗って、炭と水蒸気も上空に巻き上げられます。
こうして上空に昇った大気は、上空の冷たい空気で冷やされます。
すると水蒸気は冷やされて凝結し、雨になります。
そのとき、雨粒は炭を混ぜ込んで地上へと降り注ぐのです。
これが「黒い雨」です。
この黒さは炭。蒸し焼きにされた植物、動物、人間が変化した炭素なんです。
原爆投下後に黒い雨が降るのは、こういうメカニズムなんです。
明日は67年前に広島に原爆が投下された日。
子どもにこんな話でもしてやろうかと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿