2013年5月10日金曜日
嘘はつくな、バカになるぞ
ちょっと困難に出会うと、すぐいい加減な嘘をついてそこから逃れようとする同僚がいました。
バカだなあと思いました。
だって、自分はそれで困難から逃れた気がしているかもしれないけど、周りの人に”自分はバカ”と公言しているようなものだもん。
真っ正直にその困難を解決する方が、断然楽ちんなのにね。
自分を高く見せようとして嘘をつく人もいますよね。
ちょっと前に、1級建築士と偽って仕事をしていた人がニュースになっていました。
ニセ医者もよくいたりします。
まあ、免許なんか持っていなくてもいい仕事をしていればいいんですが、往々にしてこの手の人はドジを踏むので、ニセモノだっていうことがばれてしまう。
だってバカなんだもん。
嘘をつくとバカになります。
なぜなら、嘘をつきとおすためには、ついた嘘を常に記憶しておき、その嘘と矛盾のない言動をし続けなければならないから。
覚えていられなく、すぐばれる人はもうそれだけで、バカだと思われます。
記憶力のない人は、嘘はつかない方が得策なんです。
ところが、記憶力がない人ほどいい加減なことを言うんですよねー。
ま、だからバカなんでしょうが。
さらに、ついた嘘を覚えていられる人もバカになるんですよ。
人の意識は脳の前頭前野にあるワーキングメモリでなされています。
人はこのワーキングメモリを使って思考しているのです。
ある問題を考える時、考えるための情報を意識すなわちワーキングメモリにロードし、それらをワーキングメモリ上で操作しています。
嘘をつきとおすためには、常についた嘘をこのワーキングメモリに常駐させておく必要があります。
意識化しておかねば、ばれやすくなっちゃいますからね。
ところがこのワーキングメモリ、非常に数が少ない。
大人でも、多くの人は7つしか持っていないのです。
つまり、常時意識化しておけることは大人でも7つまでなんです。
子どものワーキングメモリは幼少期は3つ、少年期で5つと言われています。
子どもはすぐばれる嘘をつくことがままありますが、ワーキングメモリの数が少ないからすぐばれるんですよ。
さてさて、嘘をつくとどうなるか。
7つのワーキングメモリのうち一つをその嘘が占拠します。
それだけで思考に使えるメモリ数は6つに減ってしまいます。
これだけでも少しバカになっています。
嘘をついてしまうと、それと矛盾が出そうな場合、無矛盾にするためまた嘘をつく必要があります。
嘘で嘘を塗り固めるわけです。
そうすると、またメモリが消費され、残り5つ。
思考に使えるメモリは5つに減っています。
バカが進行します。
こうして、嘘がどんどんとワーキングメモリを消費してしまい、思考のためのメモリが減っていくのです。
そして最後は何も考えられなくなり、嘘を嘘で塗り固めることもできなくなり、嘘は破綻します。
あいつ、バカだなあって周りの人は思うわけです。
だからぼくは、嘘はつかないように気をつけていますし、我が子たちにも「嘘つきは損だよ」と教えています。
嘘をつかない方がアタマはクリアになります。
アタマがクリアであれば、勉強もできるようになるし、いい仕事もできる。
困難にも正対していけるんです。
嘘はどう考えても実利がありません。
道徳や倫理ではなく、プラグマティックに考えても損なんですよ。
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