世の中のコトのほとんど(99%)は昨日と同じ。
だから困難な問題にぶつかっても、たいていは誰かがそれを解決したことがある。
たびたび発生する困難であれば、マニュアル化されていたりもする。
だからそれを素直に真似すればいい。
真似すれば速く、しかもよりよく解決できる。
エンジニアの世界には「車輪は二度発明するな」という格言というかことわざがある。
あるものを開発するにはかなりの資本投下が必要だ。
人、物、金、時間すべてを使う必要がある。
すでに世の中に同じ物があるのなら、それを買うなり、利用するなりした方がよいのだ。
その代わり、まだこの世の中にないものを創り出すために、資本を投下するのが正しい。
ところが、せっかくいい方法があったり、真似をしない人がけっこういる。
オレ流でやっちゃって、傷を広げてしまう。
なぜ真似をしないのか。
こういう人も特に信条があってオレ流を貫いているわけでもなさそうである。
なぜなら、そのオレ流も毎回違うからだ。
ほぼ同じ問題に対して、毎度毎度異なるやり方で進めているのだ。
だから毎度毎度失敗している。
すなわち、オレ流の人は真似ができないのだ。
真似ができず、でも何かはしなければならなくて、方針も決めず、ゴールも見えない状態で、仕方なく始めてしまうのだ。
だから毎回違うやり方になってしまい、失敗を重ねてしまう。
なぜなら真似をするという行為も学力の属性だからだ。
基礎的な知識を持ち、学び方を身につけていないと真似はできないのだ。
基礎的な知識がないと、今抱えている問題を分析的に把握できない。
解決のために何が必要で、どれだけの時間がかかりそうかわからない。
今の問題が過去にあったものと、どこがどう似ており、どこがどれだけ違うのかがわからない。
だからマニュアルも探せない。
探せたとしても、そこに書いてあることが読み込めない。
マニュアル通りに作業ができない。
必然的に、適当なことをせざるを得なくなる。
もちろん若い時は自力で解決してみることも必要だ。
そういう経験もしておいた方がいい。
もちろん失敗もするだろう。
その中で基礎知識を学んだり、解決法を身につけていける。
失敗できるのも若い頃の特権である。
でも30代後半、40代になって、オレ流の人になっては困る。
自分自身の一貫したスタイルとしてのオレ流なら大歓迎だが、場当たり的な思いつき程度のオレ流では、決して上手くいくことはない。
スパコン棟空調設備で、空調衛生工学会賞をいただきました!
この仕事も「レガシー」です。
奇をてらわず、オーソドクス。
オーソドクスも極めれば、個性的になるんです。
それがぼくの「オレ流」。
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