2013年6月30日日曜日

100点でなくていい

ぼくは子どもたちに

「100点じゃなくてよい。
  100点取るのはバカである。
  80点か90点を取る者の方が頭がよいのだ」

なーんて言っています。
変な親でしょー。
だって事実だから。
100点狙いの完璧主義者の方が、社会ではろくな仕事をしていません。
100点、すなわち完璧を期すためには、重箱の隅、枝葉末節まで学ばなくちゃいけない。
まあたまにはそういう勉強をするのもいいですよ。
でもいつもやってちゃいけない。
だって、重箱の隅、枝葉末節は細々とたくさんあるんです。
全部習得するにはそれはそれは長い,長~い時間がかかります。
90点を取るまでに5時間の勉強が必要だとすると、100点を取るには20時間、30時間かかる。
そういうイメージです。
100点を取るのは、かける時間に見合った成果なのか,って話です。
コスパ悪すぎ、と思うわけです。
それにいっつも100点を目指していると、重箱の隅、枝葉末節の方にばっかり気が行ってしまう恐れがある。
本筋と末節の区別が付かなくなってしまうんです。
80点、90点を取るには、本筋はしっかり習得しないといけません。
重要なところに重点を置いた勉強をする癖ができるんですよ。
重要なところはどこか見極め、そこに重点を置いて勉強すること、すなわち効率的勉強です。
その方が後々も役に立つのです。
小学校なら重箱の隅、枝葉末節と言ってもたいした量でもないから、ちょっとがんばれば100点を取ることができます。
でも、中学、高校と進むに連れ、重箱の隅、枝葉末節がどんどんと増えていきます。
100点を取ろうと思ったら、とんでもなく長時間勉強しなくちゃならなくなります。
それって無駄ですよね。
そうなってからでもコンスタントに合格点を取る必要がある。
その時、本筋、重点を抑えるコトができるようになっていた方が有利なんですよ。
短時間に合格点まで到達する能力の方が大切なんです。
それに、世の中100点なんて必要ないんです。
東大入試だって、55点取れれば合格です。
司法試験など難関資格だって、60点でいい。
100点が必要なことなんか、めったにないんです(たまにはあるから面白いんですがね)。
東工大工学部教授だった今野浩先生はこう言います。
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工学部における有能さの条件は、“拙速”である。
100%完璧を期すと100時間かかるが、95%で良ければ50時間で済むような場合、100%ではなく95%を目指し、残りの5%は問題が指摘されたときに追加・修正する。
これが拙速の意味するところである。(『工学部ヒラノ教授と七人の天才』179p)
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で、短時間に効率的に合格点を取れれば、時間が余ります。
時間に余裕ができると、心にも余裕が生まれる。
その余裕は何に使う?
そうです、自分の好きなことに使うんですよ!
そして好きなことは100点じゃダメなんです。
150点、200点、300点と、ドドーンと突き抜けなくちゃね!

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