2013年6月27日木曜日

一流のなり方

人間関係というのは、要するに嫉妬です。
難癖付けたり、人の邪魔ばっかりしているヤツは嫉妬してるんですよ、実は。
意見を言ったり、手を貸してくれるのならいい。
誰かのやることを補完し、応援するならいい。
やる気を引き出してくれるならいい。
ところがそうじゃなく、足を引っ張るだけ。やる気を奪うだけ。これはもう嫉妬以外の何ものでもないのです。

こういうヤツに対抗するにはどうしたらいいでしょうか。
自分がそいつよりも相対的に権力を持っているなら、クビにしたり、左遷させたり、どうでもいい仕事ばかり与えたり、無害化もできるでしょうが、権力を持たない場合は無理です。
まあ、そういう方法は一歩間違うとパワハラになりかねませんから、やりたくはないですがね。

権力のない、持たないぼくは、そういうPOWERに頼ることができません。
ではどうするか。
ぼくは「ありがとう戦略」を取ることにしています。

ぼくは近年、空調学会賞など多くの賞をいただくことができました。
スパコン「京」やX線自由電子レーザー「SACLA」など大きなプロジェクトに参加させてもらえたからです。
大きなプロジェクトですから、優秀な一流のエンジニアたちと仕事ができた。
建物や電力、冷却設備でいえば、「京」も「SACLA」も日建設計という日本でトップ(世界でもトップクラス)の設計会社の設計者と一緒に組んで設計と施工管理をしてきたわけです。

すると「日建設計だから受賞できたんだ(つまり、関口は何もしていないし、実力もない)」と陰で言う奴もいるんですよー。

こういうとき怒ってはいけません。
反論してもいけません。
だってそいつは嫉妬しているだけなんですから。
怒ったり、言い返したりするより「ありがとう」なんです。

あ、そうか。
日建設計と一緒じゃない仕事でも、チャレンジしてみよーっと。
そう言うヒント、モチベーションをもらえた。
ありがたい。
よし、やるぜー!なのです。

これでまた受賞できたなら、ぼくの実力がより示せるじゃないか。
悪口言われていただけに、よけいにそれを示すことができちゃう。
対比効果だね。
ホント、ありがたいことですよねー。

確かに「京」や「SACLA」で受賞できたのは、日建設計の優秀な仕事仲間のおかげなんです。
審査資料も、ぼくも分担執筆しましたが、構成も含めてそのほとんどは日建設計のエンジニアが作成したわけです。
やはり一流のエンジニアです。
的確でちゃんと審査員の方たちにアピールする資料を作り上げる。
すごいなーと思いました。

ぼくはそこからも学びました。ちゃっかりとね。
もちろん、元となる建設工事の仕事がしっかりとよいものであることは当然ですが、それをいかにまとめ、説明し、アピールしていくのか。
一流設計会社ならではのノウハウがあるわけです。

賞を受賞すれば、担当したエンジニアの格が上がるだけでなく、会社の実績にもなるわけです。
受賞は看板にもなるのです。
我が社は一流だといくら口で言っても、看板なしじゃ誰も信用してくれませんからね。

すなわち、素晴らしい「お手本」がぼくの手元にあるわけです。
これはものすごいアドバンテージです。
仕事の基本は真似することです。
それも一流の仕事を真似することです。
それによって自分は一流になっていけるのです。

仕事は何をするかより、誰とするかが重要です。
一流の人と一緒にやる経験。
もちろん、それにぶら下がるだけじゃダメですよ。
一流から学び、必死に付いていき、何とか追いつき、対等になる。
一流の人たちに敬意を払う、というのはそういうことの継続なんです。
そうすれば、一流の人たちも自分に敬意を払ってくれます。
何も学ばず、エラソウにしているだけの人のために、一流の人はいい仕事なんかしてくれないんです。

というわけで、おかげさまで今年もiPS研究棟の業績で電気設備学会奨励賞をいただきました!
ぼくって腹黒でしょー。わはははは。

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