2010年8月10日火曜日

変人で行こう!


こんにちは

「関口さん、早く課長になりなさいよ。関口さんなら部長にもなれる!」
退職するお姉さまからそう言われました。
いつまでもぼくが出世しないので、励ましてくれたんですね。
ありがたいことです。
でもぼくは世俗的な意味で出世したいと思っていないんです。
だって部長や課長って楽しそうじゃないんだもん。あはははは。
楽しそうに仕事をしている部課長ってホント少ないですねー。
役員にまでしてくれるならともかく(笑)、部長、課長くらいじゃやりたくないなー。
現場で楽しく第一線に立って仕事をするために、既に十分出世してますし。
お給料だってほどほどにいただいていて、これ以上いらないってくらい大満足なんです。

ぼくは自他共に認める変わり者であることは確かです。
でもそれは自覚的に「演じている」ってこともあるんですよ。

サラリーマンなら、上司が無能に思えるって経験を持つ人は多いと思います。
なんでこんな無能な奴がオレの上司なんだ?って。
もちろんぼくの今の上司のように尊敬に値する上司もいるけど、嫌なことをするのは決まって無能な上司。
なぜこんなことになってしまうのか?!

組織には「ピーターの法則」が働いてしまいます。
ピーターの法則とは、一言でいうと、

 あらゆる組織は無能化する

という法則。
組織というものは、時が経つのに従ってすべてのポストはその責任を全うできない無能な人たちばかりになってしまう、というのです。

会社の社員を例に取りましょう。
平社員で優秀な人は係長に、係長で優秀な人は課長に、課長で優秀な人は部長へと昇進します。
そうすると必然的に、昇進したとたんにダメになってしまう人も出てきてしまいます。
平社員で優秀だった人は、例えば客あたりがいいために営業成績がよかったり、手先が器用なため加工機械の操作がうまかったりしたわけです。
その人が昇進して係長になったとすると、直接お客さんと接することは少なくなったり、実際に機械の操作をしなくなったりするわけです。
マネージメントとか事務作業とか、それまで有能さを発揮していたことじゃないことをやらなくちゃいけなくなる。
現場にいるからこそ生きたスキルが、昇進すると使えなくなっちゃうんですね。

平社員と係長では当然求められるスキルが異なるわけです。
それでも係長となってもどうにか優秀さを発揮できた人は、課長に昇進します。
課長に求められるスキルも、係長とは違ったものが必要で、係長の時に身につけたスキルがそのまま使えるわけではありません。
課長となってもなんとかそれなりに有能さを発揮できれば部長に昇進しますが、また同じことが待っています。

こうして、いずれはどこかの職位に昇進したときその職責を全うできなくなって、すなわち「無能」の烙印を押されて、昇進はそこでストップせざるを得ない。
無能の烙印を押されてへらへら笑っていられる人なんかいませんよ。
当然、どんよりと暗い顔になってしまうのは必然なんです。
各層のポストを占めるのは、その職位で無能となった人たちだらけになり、組織は沈滞していく。
それがピーターの法則なのです。

ピーターさんはアメリカ人ですから、アメリカの会社や役所を観察してピーターの法則を見つけたのでしょう。
アメリカの組織は実力主義、成果主義です。
実力主義の組織ほど、ピーターの法則にからめとられる恐れが大きいということです。

そこで、ピーターさんは「創造的無能のススメ」を提案しています。
自分にとって十分に実力が発揮できるポジションに留まり、昇進させられないようにしよう、ということです。
昇進させるにはちょっと?と思わせる欠点を、自ら演出する。
例えば、会社の付き合いはすべて断る、時々身勝手に休暇をとる、などなど。
適度に「変人」となることで、創造的無能を演出するといいのだと。

ぼくは今のポジションが、自分では楽しく仕事ができるし、実力も発揮できると思っています。
それに今のポジションでまだまだやりたいことがたくさんあります。
今のポジションにぼくを置いておいた方が、我が社にとってもメリットが大きいはずです。
そのためにも、創造的無能を演出して、変人でいようと思っています。

『変わった人たちの気になる日常-世界最初の奇人研究-』草思社\1800-に<奇人の特長>が書いてありました。

・非同調的、すなわち一般の社会規範に従わない。
・創造的。
・好奇心に強く駆り立てられる。
・理想主義的。世界をより良いものにし、世の人々をより幸福にしたいと思っている。
・一つあるいはそれ以上(普通は五つか六つ)の趣味に没頭している。
・自分が風変わりであることを幼い頃から自覚している。
・知的。
・自分は正しくて世間こそが歩調を乱しているのだと信じ込み、自説に固執し、ずけずけとものを言う。
・競争心がなく、社会からの励ましや力添えを必要としない。
・食生活や生活様式が変わっている。
・他人の意見や交友には取り立てて興味を示さない。
・お茶目なユーモアのセンスを持っている。
・幸せな人生を送っている。 

                    e.t.c.

やっぱり変人奇人はハッピーな人生を送れるんですよ!
あなたも変人を目指してみませんか?


姫路でお子さん向けのサイエンスカフェを開催しました。
10円玉と1円玉で電池を作ってLEDを光らせる、という実験をしました。
おやつにはドライアイスシャーベットを作ってみんなで食べました。
みんなとても熱中していましたよ。
こんなことができるのも「変人」だから!
わはははは。

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