2010年6月28日月曜日

ハッピーはクリエイトするもの


こんにちは

「関口さんっていつもゴキゲンですよねー。私も毎日ひとつはハッピーなネタを見つけようと思っているんですが、なかなか上手くいきません」
ある人からそう言われました。
「あのね、ハッピーは見つけるもんじゃないの。クリエイトするもんなの!」
ぼくはそう答えました。

ぼくは自称「ハッピーマニア」です。
いつもハッピーでゴキゲンでいたいと思っています。
でもね、ハッピーでゴキゲンでいるためにはそれなりの努力も必要ですよ。

櫻井よしこさんの自伝『何があっても大丈夫』新潮社\1500-を読みました。
桜井さんはハワイ大学を終えて帰国し、アメリカの『クリスチャン・サイエンス・モニター』紙東京支局長エリザベス・ボンドさんの助手になりました。
最初に与えられた仕事は<毎朝、日本の主要新聞7紙全部に目を通して、その中から重要ニュースを取り出し、要約して英訳して10時までにボンドさんに報告する>こと。
毎朝、新聞7紙全部に目を通すのは大変なことです。
その中から重要ニュースを取り出すのも難しい。
さらにそれを10時までに英訳するのも、いくらハワイ大学卒だって大変なことです。
それを、櫻井さんはどう乗り越えたのか。

学生時代に身につけたいろいろな方法を試みてみたのですが、小手先の策ではとてもダメ。
出勤時刻8時から始めて、10時までの時間ではとてもこなせませんでした。
1週間過ぎても、ボンドさんの期待に応えられません。
それでも「出来ません」という言い訳を、ボンドさんは許さなかったそうです。
焦っていたとき、通勤時間を使って新聞を読めばいい、ことを思いつきました。
櫻井さんの家は幕張でしたから、通勤に1時間半かかる。
この1時間半を、今までは毎日ボンヤリ電車に乗っていただけでした。
出勤時刻が早いため、電車は空いていたので新聞を読むのに支障はありませんでした。

櫻井さんは早速自宅でも全紙をとってもらい、ズタ袋に入れて朝6時過ぎに家を出るようにしました。
空いた電車の座席で新聞を広げて読み、重要な記事にマジックで印を入れます。
慣れていくと、要領もよくなってきます。
乗換駅で歩いているときなどに、読んだ記事のポイントが頭の中でひとりでにまとまったりする。
そうして、職場に着くまでに新聞を読み終わるようになりました。
要点が頭の中でまとまっているので、職場に着くとすぐタイプの前に座れる。
こうやって櫻井さんはボンドさんの要求を十分クリアできるようになったのです。
ボンドさんはこわい上司ではあったけど、やり遂げたときはストレートに褒めてくれた。
めったに褒めないけど、いい仕事に対してはきちんと評価する。
それが櫻井さんをその気にさせ、新たな課題にもっと挑戦していく勇気を与えてくれた。

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仕事であれ夢であれ、実現できると信ずるところから可能性は生まれてくる。
信じて工夫することで、物事は可能になる。
自分には出来ないと思った瞬間に、本当に出来なくなってしまうけれど、きっと出来ると楽観し続ける勇気がある限り、出来るのだ。
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楽観し続ける勇気、これなんですよね。
これさえあれば工夫もし、必要な努力もできる。
惜しまずに身銭だって切れるんです。

楽観的って脳天気なことだと誤解されています。
何も考えずにお気楽なことが楽観的だと思われている。
だからみんな、むつかしい顔をして悲観的に考え、否定的なことを言うんです。
でも逆なんですよね。
悲観的な方がラクなんです。
人間は放っておくと悲観的、否定的になってしまうものなんです、その方が楽だから。
そして不安、不平、不満、嫉妬に陥る、あるいは傲慢、慢心に染まってしまうものなのです。
悲観的、否定的にしていれば、行動に移す確率が減ります。
新たなことを行動に移すにはリスクも背負います。
何もしなければ、失敗もないですからね。
そして何もせず、文句だけを言う人生に陥ります。

楽観的であり続けるには勇気がいります。
フランスの哲学者アラン「楽観主義は意思の所産である」と言ったそうです。
強い意志があって、工夫し努力することができるから、楽観的になれるんです。
だから、楽観的であり続けるのはとても大変なこと。勇気がいるんです。

楽観的になれば、新たなことに挑戦することができます。
もちろん失敗もするかもしれません。
でも成功もするわけです。
それにそこには、不安、不平、不満、嫉妬はありません。
傲慢、慢心とも無縁でいられます。
人間的成長もそこにはあるんだとも思います。
そうしてハッピーでゴキゲンになれるってわけです。
さて、今週もハッピーをクリエイトするため、楽しくがんばるぞー。


写真はXFEL実験棟の実験ホール。放射線遮蔽の実験ハッチの設置中です。
先週末のSPring8出張でも、ぼくは他の同僚が帰ったあとも残って、1時間ほど現地の施設管理スタッフと打ち合わせ。
ちょいとクレームがあったんですね。
たいていのクレームは、その設備がよく分からないから発生するもんなのです。
設備の設計思想を説明し、納得してもらいました。
ちょっと余分に働き、それによってゴキゲンな気分で帰宅できました。

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