2012年1月24日火曜日
鳶が鷹を生む
武者利光『ゆらぎの世界』講談社ブルーバックスにこんなことが書いてありました。
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MITの電気関係の大学院入試の応募者は、約1000人で、その中から30名を選抜する」ということで、私は思わず「それでは選抜するのが大変でしょうね」といってしまった。
彼は即座に「オー・ノー」。
「300名を選抜するよりも30名を選抜する方がずっと簡単です」。
私はこの返事を聞いて、「ジップの法則だ!」と思った。(略)
傑出したグループに属する人間の間では、能力差は非常に大きいが、凡人クラスではどんぐりの背くらべでどれも似たり寄ったりというところか。
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ぼくの職場には頭の良い人がたくさんいます。
仕事で打ち合わせをしても、ウヒャーこの人の頭はどんだけいいんだろう!って感動するくらいの人もいるんです。
こういう人の頭脳はある意味GIFT=天からの授かりもの、ですね。
つまり、ずば抜けて頭の良い人は努力じゃない。
頑張って努力して勉強してきたんじゃないようなんです。
こういう人は勉強することがまるで苦じゃない。
勉強は楽しみごとなので、自然と大量に幅広く勉強してしまうのです。
むしろ、勉強しなくちゃ落ち着かない、気分が悪くなるって感じなんでしょうね。
以前、超お金持ちは正規分布しない、という話を書きました。
http://rikenyoshi.blogspot.com/2011/10/blog-post_25.html
年収2000万円を超えるようなお金持ちは、ガウス分布をしないんだそうです。
つまり努力でそれを勝ち取ったわけじゃないんです。
確率なんです。運なんです。
頭脳もそのようなもの。
偏差値75を超えるような天才的頭脳は、努力ではなく確率なんです。
だからベキ分布する。ジップの法則に従った分布をするんです。
で、MITのように世界から飛び抜けた頭脳を集めている場所では、大学院入試では上のような選抜方法を取っているんですね。
上位30名くらいの範囲だったら離散的に分布しているから、上から30名を採用するのは簡単なんです。
300名の範囲だと正規分布しているので、同じ点数の学生がたくさんいる。
きちんと300名で切ることができなくなってしまうのです。
ではどうしてこのような天才たちは生まれるのでしょうか。
それもどうやら「確率」のようなのです。
父親も母親も凡人なのに、なぜか超天才が生まれてしまう。
まさに「鳶が鷹を生む」んです。
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