2012年4月17日火曜日

高校生の勉強法

こんにちは

県下トップの高校に入学した友人の娘さん。入学一週間の授業を受けて、かなりビビっているらしい。
クラスメイト達が頭がよくて、自分は着いていけなそうって。
塾に通いたいとも言っているそう。
ああ、ぼくにも経験がありますねー。
ぼくも高1の時そう感じて、不登校になりましたよ。二日だけだけど(笑)。

トップ校ですから、県内各地の中学の学年で一番、二番の生徒を集めているわけです。
そりゃーみんな優秀です。
でもね、自分だって中学では一番、二番だったから入学できたわけです。
自分だって優秀な生徒の一人なんですよ。

実はどんぐりの背くらべなんだな、高校は。
ほぼ同じレベルの生徒を集めているんだから。
中学までは他の生徒に比べるまでもなく、自分が一番だと分かる。
だから気持ちも安定していただけなんだ。
でも高校はそういう一番、二番が集まって混沌とした場所。
クラスの中で自分のレベルがどのあたりかよくわからない。
だから不安なだけなんだよ。

でもどんぐり同士なんだから、ちょっと勉強すれば高校でもトップクラスに入れる。
むしろ中学でトップになるより簡単だ。差が小さいからね。
逆に言えば、しっかり勉強しないとあっという間に置いて行かれる。差が小さいからだ。
だから高1の時が最も重要かもしれない。
クラスメイトに差をつけるチャンスだからね。

ぼくが高1の時、不登校になって学校を休んだ。
その時何をやったかというと、数学の教科書を予習したんだよ。
オレはできるはずだ、って念じてね(笑)。

高校の授業でも先生が例題を説明してから、生徒に類題を解かせる。
そして生徒を指名して黒板で解かせたりするわけだ。
でも高校の授業進度はとても速い。中学までとは比べものにならない。
だから、先生の説明を聞いただけですぐ理解するのは難しいのだ。
それで類題が解けずにびびる。

だから予習しないとダメなんだよ、高校の授業では。
授業のペースでは自分の理解が追いつかないなら、事前に自分のペースでじっくり予習することが必要なんだ。
そうすれば授業には余裕を持って参加することができる。
つまり、高校での勉強は「待っていてはダメ」なんだね。
自分から先へ先へと勉強していく習慣が大事。

ところが予習にはとても時間がかかる。
特に最初のうちはいらいらするくらい、理解できて問題も解けるようになるまで時間がかかるものなのだ。
1時間の授業の予習に数時間かかることだってある。
高校になれば通学時間も長いし、部活もやっていたりする。
家で予習にかけられる時間は2~3時間がいいところ。
これではとても全教科の予習なんかできるわけがないよね。

だから高校生は、全教科まんべんなくいい成績を取ろうという意識を捨てなくちゃならないんだ。
あえて意図的に捨てる教科をつくる。
それによって集中的に時間をかける教科、すなわち得意教科をつくるんだね。
2,3科目は、平均点でもいい、赤点じゃなけりゃいい。
その代わり、得意な2,3教科は学校でトップクラスに入ってやるぜ、という気概ですな。

で、得意教科に優先的に自分の時間を振り向ける。
授業の進度なんか気にせず、教科書を先へ先へと読んでいく。
先まで自分で勉強しておくと、授業の時突然指名されてもちっともビビらない。
だって、先まで勉強してあるんだから、その前の方の教科書問題なんか易しい、易しい。
気楽に解ける。

そしてあえてつくった不得意科目。
授業で当てられて答えられなくたって気にしない。
だって捨てた教科なんだから。
自分はそこでは勝負しないんだから。
悪い点数だっていいんだと開き直ってるんだから。

県下トップ高校に入学する生徒は、中学まで「いいこちゃん」だった子が多い。
全教科まんべんなくいい成績だった。
授業もまじめに聞いていた。
でも高校ではそういう「いいこちゃん」から脱皮しなくちゃね。

自分の得意科目をどんどん先に読み進んでいく。
高1の教科書が終わったら、高2にならなくたって高2の教科書を買ってきちゃう。
そしてバリバリと上学年の教科書を読破していってしまえばいい。
こんなことを続けていけば、たぶん高3になる頃には、得意科目についての高校の教科書は読み終わってしまうだろう。
これで十分な基礎が身についたってことになる。
受験まで1年間の余裕も生まれた。
この時点で志望校を確定するといい。

一番良くないのは、高校の授業進度に合わせて全教科まんべんなく勉強し、高3秋になってしまうこと。
そこで、自分が「行きたい」大学ではなく、その時点の自分の学力で「行ける」大学を選んでしまうこと。

「行きたい」大学を自分の目で選び、過去問を調べて受験レベルを把握する。
あとは、合格レベルと自分のレベルの差を埋めていけばいい。
1年あれば十分だ。
このときになって予備校通いを始めるのもいいね。
基礎が身についているから、受験テクニックも素早く吸収できる。

え?志望校の受験科目を調べたら、捨てた科目が入っていたって?
あわてることはない。
すでに得意科目があるのだ。
合格点はあくまで合計点だ。
合計点が合格レベルに達するならそれでいい。
得意科目で得点を稼げばいいのだ。

稼ぎ頭がいればちっとも怖くない。
これまで捨ててきた科目だって、1年間あれば平均点くらいは取れるようになるものだ。
いやいや、得意科目で点数を稼げるなら、平均点の半分でも合格できるかもしれない。
そのくらいは「お付き合い」だと考えて、たとえ嫌いな科目でも勉強してもいいじゃないか。

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