2012年2月5日日曜日

形が変わるとはたらきも変わる


こんにちは

今日は近所のボーイスカウト集会で科学教室をやりました。
先週プランを練った「形が変わると働きが変わる」というもの。
机と机を12cmくらい離しておき、そのスキマにはがきを乗せる。
そしてその上に10円玉を乗せていって、何枚乗るかを実験します。

さらにたくさん10円玉を乗せるためにはどうすればいいか、考えます。
単純には2枚、3枚とはがきを重ねて、厚くしていくという方法が考えられます。
これも実験してみます。
厚みを増やさなくても、さらにさらにたくさん10円玉を乗せる方法はないか、考えるんです。

そう、折り曲げてみるんです。
1回折って、L字型にしてみる。
たったこれだけでも、驚くほどたくさんの10円玉を支えることができるようになるんです。
もっと強くする折り方はないでしょうか。
もう1回折って、C字型にしてみる。

C字型はとても強くて、たくさんの10円玉を支えられます。
でも、C字型は向きによって強さが異なります。
弱い向きもできちゃうんですね。
どの方向でも同じ強さを発揮させるにはどうしたらいいでしょうか。

C字型を2つ、背中と背中を貼り合わせると、H字型になります。
これは強い。
そして向きによらず、同じ強度を持たせることができるんです。
このH字型は、鉄骨造りの建物で使われています。
鉄板を折り曲げたり溶接してH字型にすることで強度を出し、またどちらの向きでも強度を保てるからです。

東京タワーの鉄骨にはこのH字型のものが使われています。
H字型の鉄骨のおかげで、333mもの高いタワーを造ることができたんです。
さて、さらに強い形はないでしょうか。
それは東京タワーより強さが必要な建物を思い浮かべると分かりますよ。

そうです、東京スカイツリーです。
高さ634mもあります。スカイツリーを支えている鉄骨はどういう形をしているか、知っていますか。
実は円柱型なんです。1枚の鉄板を円柱型に丸めると、とても強くなるんです。
どのくらい強いか、はがきを丸めて、そこに10円玉をぶら下げて確かめてみましょう。

どうです?形が変わると、強さが変わるんです。
面白いでしょう。

形が変わると強さが変わるだけではありません。
1枚の板でも、形を変えると空を飛ぶようにもなるんです。
ここで工作タイムです。
紙ではなくプラ版を用います。
プラ版をプロペラ型に切って、ナナメに折り上げる。
中心に竹串を刺すと、竹とんぼならぬプラトンボの完成!

このプラトンボ、左右のバランスがいいとすごくよく飛びます。
今回は仮説社から購入したものを使いました。 
http://t.co/yuMpURzZ 
子どももスカウトのリーダーも夢中になりました。

最後はおやつタイムです。
ゼラチンをお湯に溶き、カルピス原液を入れる。
そこに氷の固まりをぶち込んで、かき混ぜつつ冷やしていくと、カルピスゼリーの出来上がりです。
美味しいですよ。
これも、形が変わると美味しさも変わるってことでー。

この授業プラン、今回が初演だったので、少々段取りにもたつきがでちゃいましたが、まずまず楽しいものにできました。
2回、3回とやっていくうちにスタンダードなものにできると思います。
ともかくぼくも楽しかったです。
ありがとう!

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