2015年6月14日日曜日

関口家版「学問のすすめ」

こんにちは
 
あと半月がんばればボーナスだ。
ボーナスが出たらみんなでお寿司を食べに行こう!
ボーナスは嬉しいけど、世の中にはボーナスがない人だってたくさんいるんだよ。
会社員だからって必ずしもボーナスがもらえるわけじゃないんだよ。
はっちゃんに、ボーナスが出る人、出ない人について厚労省のHPを見ながら説明する。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000046231.html
 
会社員の約4割は「非正規労働者」なんだよ。
非正規って言う意味は、ちゃんとした社員じゃない、ってこと。
長くずっとその会社で働く人じゃないってことだね。
臨時的に雇われている人も多い。
だから仕事がなくなれば、辞めさせられちゃう。
あるいは、その人自身がすぐ辞めて、他の会社へ移っちゃうことも多い。
 
6割の人が「正規労働者」。
長くずっとその会社で働く社員ってこと。
もちろん、途中で辞めちゃう人もいるんだけどね。
でも1年とか2年とか短い期間じゃなくて、10年とか20年以上とか長い期間、その会社で働く人。
会社にとっては、長く働くことが期待されている社員、ということでもあるね。
 
年齢ごとの賃金カーブのグラフを見てごらん。
若いときは、非正規労働者も正規労働者も給料は変わらない。
でも年齢が上がるにつれて、給料の差は広がっていくでしょ。
平均でも2倍、50歳くらいになると2.5倍も違う。
何でだろうね。
 
すぐ辞めさせちゃう、辞めちゃうかもしれない人に重要な仕事を任せられるかな。
やっぱり無理だよね。
簡単な誰でもできるような仕事しかさせられない。
簡単な仕事ばかりやっていたら、いつまでたっても能力も上がらないよね。
簡単で誰でもできる仕事に、高いお給料は払えないのは当たり前だよね。
 
でも、長くその会社で働く人、すぐ辞めない社員だったらどうだろう。
だんだん難しい仕事も任せていけるよね。
難しいことをやれば、能力も上がっていく。
だから給料を上げていくことができる。
 
会社が儲からないと給料を払えないのは当然。
会社の儲けをたくさん出せる、つまり役に立つから給料もたくさん出せるだよ。
給料って、自分が働いた分全部もらえるわけじゃない。
給料以上に仕事をして、会社が儲からなくちゃ給料は出ないんだ。
 
で、ボーナスだ。
ボーナスをもらえば嬉しいでしょ。
嬉しければ、もっとこの会社でがんばろう、と思うよね。
会社の方だって、せっかく高い能力を身につけた社員に辞めて欲しくない。
会社にたくさんの儲けをもたらしてくれるんだもん。
だから辞めないようにボーナスを出すわけだね。
 
非正規社員のような、すぐ辞めてしまう、あまり能力の高くない人に、ボーナスを出す気になるだろうか。
辞めても他に代わりになる人はたくさんいる。
会社に引き留める意味はないよね。
だから非正規社員にボーナスが出ないんだよ。
 
どうして正規社員と非正規社員に分かれてしまうんだろう。
いろいろな事情はあるんだろうけど、簡単に言うとこういうことだ。
福沢諭吉は「学問のすすめ」でこう言っているよ。
 
 天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり
 されども今広くこの人間世界を見渡すに、
 かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、 富めるもあり、貴人もあり、下人もあり
 
生まれたときはどんな人も同じなのに、大人になると素晴らしい人もいれば、ダメな人もいる。
どうしてこんな差が付いちゃうんだろう、って話。
福沢先生はこの差は、
 
 学ぶと学ばざるとの差なり
 
と言ってるわけだ。
子どもの頃によく学んだかどうか、そしてその基礎の上に大人になっても学び続けているかどうか。
それが、人と人との差になってしまうんだ。
 
特に子どもの頃の勉強は大事だよ。
学校での勉強は「材料集め」のようなもの。
あるいは「道具の使い方」みたいなもの。
いい材料がたくさんあれば、いいものができるよね。
いい道具を上手く使えることも、いいものを作るために必要。
 
大人になって、いい材料をたくさん持っていて、いい道具を上手く使えれば、それは役に立つってことでしょ。
そういう人は会社でも社会でも大事にするよね。
そういう人にならなくちゃ。
だから、しっかり勉強しないといけないんだよ。