2015年2月28日土曜日

働かざる者、喰うべからず

子どもの、生徒の、学生の学力低下の主原因は、休日が増えたからです。
これは間違いありません。
土曜日が休みになって、4時間減った。
それだけじゃなくて、1日分宿題をする日が減ったからです。

初等、中等教育における学力は、才能、能力と相関はありません。
学習頻度、学習習慣と大きく相関しているのです。
すなわち、やればできる、のです。
学力が足らないのは、単純にやらないからなのです。

だから、やらせる仕組みを作ればいいだけなんです。
100マス計算で有名な陰山英男先生も言っています。
「学力は家庭で作られる」
家庭学習=ホームワークをいかに子どもに、生徒にさせるか。
短時間でもいいから、毎日勉強に触れさせることが重要なのです。

有能な先生なら、きちんと土曜日分、日曜日分の宿題も出します。
子どもの学習頻度、学習機会をきちんと保障しています。
でも、宿題を1日で終わらせてしまう子もいます。
あるいは、できない子に多いのですが、金、土曜日さぼっちゃって、日曜日に全部やろうとして、結局やりきれない。
要するに、休日が多いと毎日学習させるためのコントロールが利かないのです。

無能な先生は、土日は勉強なんかするな、休日はゆっくり休め、なんて言って宿題を出さなかったりします。
子どもたちは、わーい、なんて喜んじゃったりしますけど。
宿題を出すと、しかも土日分まで三日分も宿題を出しちゃうと、月曜日の丸付けが大変になります。
先生も面倒を増やしたくないので、宿題を出さない。
子どもたちの学力より、自分の楽ちんの方が大事なんですな。

祝日も多すぎます。
特に月曜日の祝日は直ちにやめてほしい。
完全に学習機会を奪っています。
月曜日が祝日だと、子どもは圡、日、月と三日間も勉強から離れてしまうのです。
これで学力を身につけろ、と言う方が間違っていますよね。

月曜日の祝日が増えたため、時間割の組み方が難しくなってしまいました。
各教科の時数を確保するために、時間割をしょっちゅう組み替えたり。
あるいは、面倒だからって月曜日に主要教科を入れないとか。
ちっともハッピーマンデーじゃないですよ。
子どもたちをバカにするための悪魔の祝日、ベリーバッドマンデーです。

教室にエアコンを導入するなら、夏休みも減らすべきです。
ぼくにも経験がありますが、夏休み明けは学力が下がっています。
1ヶ月以上も勉強から離れているんだからあたりまえです。
1学期にならったことなど、忘れちゃった子も多い。
復習から始めないと、2学期の勉強に入れません。

夏休みは2週間あれば充分だね、エアコンがあるなら。
登校日を増やして、毎日学校のプールに入れたり、1回位校舎内でキャンプやったりね。
そして毎日一定時間勉強する。
学力を保障しつつ、楽しいこともやる。
そういうのがホントのゆとりだよねー。

先生たちだってさあ、夏休み中、子どももいない、授業もない学校に、毎日出勤するなんて意味無いじゃん。
出勤してもつまんないでしょ(笑)。
子どもだって学校が休みで退屈しまくってるんです。
自主的に何かするほど自主性もない。
だって、自主性って高学力の属性ですから。

要するに「機会損失」なんです、勉強に対する。
先日キリスト教系の学校に出前授業しに行きました。
お休みは安息日1日だけ。
もう1日の休日は,お金にはなりにくいけど社会のためになる仕事=労作に使ってました.
週1日休めばいいように、人間はできているんですよ、昔から。

再度言います。
初等、中等教育における学力は、学習頻度にほぼ比例するのです。
知能ではないのです。
毎日、コンスタントに勉強に触れる時間を設ける。
それだけで学力はかなり上がるのです。

アメリカの学校は、スクールカレンダーで運用されているそうです。
祝日があっても学校は休みにしない。
週5日コンスタントに学校に来させる。
そしてきちんと宿題を出す。
システマティックに学校を運用している。
さすがプラグマティズムの国です。

子どもは祝日は要りません。
夏休み、冬休み、春休みも減らしましょう。
その代わり、子どもにも年休制度を取り入れればいいと思います。
年10日くらいに限って、好きな日に休める権利。

子どもだってたまには学校に行きたくない日もあるでしょう。
年休権があれば、たまに堂々とサボる。
罪悪感なしに。
親も同じ日に年休を取って、平日にゆったりと旅行するのもいいです。
GWなどみんなが一斉に休むから、観光地はめちゃ混むし、宿泊料も高いし、ゆっくりできない。

ところで、日本の生産性低下、労働力不足も、休みが多すぎるのが原因です。
中国など新興国に負けているのも、祝日が多いからなんです。
決して日本の労働者の賃金が高いからじゃないんです。
中国の技術が上がってきたわけでもない。
中国の人がハッチャキに働いている日に、日本人はお休みしている。
負けて当然ですよね。
労働だって頻度なんです。
休んでばかりで、働く頻度が少なければ、生産性は落ちるのは当然なんです。

祝日で一斉に休ませるのはやめましょうよ。
その代わり、年休権はしっかり行使できるようにしましょう。
社員は交代で休んでも、会社は常時開店営業中!
そうすれば中国にだって十分対抗できるはずです。

過労死が増えたり、サービス残業が問題になったり、セクハラ、パワハラが増えちゃったのも、週休二日と祝日増加と関係していると、ぼくはにらんでいます。
休みが増えた分を補うために、平日に押し込む。
無理して押し込まれた仕事が、サービス残業、過剰な超過勤務を生み、心身をむしばんでいるんです。

日本の景気が悪く、賃金が上がらないのは、単純に「働かざる者喰うべからず」なんですよ。
休みがすごく多いってことに加えて、実力主義評価と称する社員同士の足の引っ張り合いをわざわざさせたり、成果より社内政治を優先することなど、生産=労働と違うことばかりしているからなんです。

お休みは週1日で十分ですよ。
土曜日も仕事しましょうよ、半ドンでいいから。
そして、本当の「余裕」を取り戻しましょう!

よいテスト、悪いテスト

1/16に学校で受検した漢字検定の結果が届きました。
はっちゃんは5級(小6修了レベル)、とんたんは9級(小2修了レベル)に挑戦しました。
結果は二人とも合格!
すばらしい!
 
はっちゃん5級は、182点/200点=91%。
とんたん9級は、144点/150点=96%。
二人とも90%超えました!
週末に間違えたところを復習して、上級への挑戦を始めましょう。
 
目標は,小6で新書が読めるレベルになる,です。
漢字の読み書きはそのためのツール。
漢字の練習は、語彙力増強と密接に関係しています。
たくさんの言葉を覚え、理解できれば、高度な本も読めるようになります。
知識を増やすのは、読書が一番効率的。
専門書の一歩前の入門書が新書ですから、新書が読めぬ人に専門書が読めるわけがないのです。
小6で新書を読み始め、いろんな学問分野に触れ、自分の適性、進路を見つけていって欲しい。
だからそこまで鍛えてやるのは親の仕事だと思っているのです。
 
テストには2種類あると思っています。
ひとつは「評価のためのテスト」です。
選別のためのテストと言ってもいい。
入学試験などはこれですね。
受験者の優劣を判断し、選別するためのテスト。
よって、子どものためと言うより評価者のためにやるテスト、ということになります。
 
もうひとつは「育てるためのテスト」。
学校でやる小テストや定期テストがそうです。
学校でテストする理由は、子どもを育てるためが第一であって欲しいと思います。
もちろん、評価するためにもテストをすることもあるでしょうが、評価のためだけのテストは学校でやって欲しくない。
 
育てるためのテストは、子どものためにやるテストですから、子どもを元気づけ、自信を付けさせるものでなければいけないと思います。
そのために、きちんとハードルの高さを示し、それを目指して努力させ、最終的によい点数を取らせる。
努力とよい結果を結ぶテストが、育てるためのテストなんだと思っています。
だから、学校で、特に小学校段階の子によい点数を取らせないテスト、取らせられない先生は罪悪だと思います。
子どもの元気を奪い、自信を失わせ、やる気もなくなるからです。
 
子どもが、テストを好きだとしたら、学校で「育てるためのテスト」がやられているってこと。
子どもが、テストは嫌いだとしたら、学校で行われているテストは「評価のため」だけのテストだってこと。
実を言うと、育てるためのテストをやると、子どもの学力は上がります。
すると、評価のためのテストでもいい点数を取れてしまいます。
ますます自信が付き、テストなんか恐くなくなります。
だから、子どもをテスト好きにしなくちゃね。
 
漢字検定もそうでなくてはならないと思います。
漢字検定は出題範囲が明確です。
過去問もたくさん用意されており、何をどれだけやればいいかが明確。
子どもの年齢にもよりますが、半年程度毎日10分間程度やり続ければ、90点以上取れるレベルに必ずなります。
一定量の努力をコツコツと続けさせ、学習習慣=努力する習慣を身につける。
合格させ、しかもよい点で合格し、学年相応の漢字力=語彙力を身につけさせる。
それによって子どもに自信を付けさせ、元気づける。
漢検は上手く使えばとてもよいシステムだと思います。
 

2015年2月23日月曜日

新しいことに挑戦すること、失敗も子どもに見せること

ぼくも気づいてみたら今年で55歳になります。
今の職場に入ってから20年間、けっこうがむしゃらにやってきましたね。
我が職場でたくさん新規プロジェクトの仕事があった時期と重なったので、普通の職業人生よりも何倍もの仕事をさせてもらいました。
あり型やー。
 
でも定年まで残すところ5年となってしまいました。
そろそろクロージングも考えなくちゃ、と思って年明けから新たなことに挑戦し始めました。
 
親は子に「努力している姿」を見せておくのがよいと思っています。
失敗する姿も見せておきたい。
失敗してもめげずに挑戦する姿も絶対見せておきたい。
 
子どもの頃の成功or不成功は、ほぼ努力に比例します。
大学入試だって、合否は努力次第です。
その意味でシンプル。
だから子どもの頃は、努力する習慣作りが大事。
 
でも大人になるにつれ、努力は前提にしか過ぎなくなり、運不運の影響が強くなってきます。
タイミングもある。
特におれみたいな中高年になってくると、運に左右されますなあ。
努力も十分、実力も十分であっても、不成功な場合もあるんです。
 
運不運、タイミングの善し悪しは、言ってみれば確率の問題。
だから挑戦し続けることが大事なんです。
もちろん努力不足のところは補った上で。
 
先日、ひとつ目の不採択通知が来ました。
アチャー。
失敗も我が子たちに見せることが出来ました。
そして、めげない姿も見せられました!
 
さーて、次に挑戦だー。

2015年2月3日火曜日

無理なく鍛えるから成長できる

昨年末、学校のクラス懇談会に出席しました。
とんたん(小2)のクラスに入ると、「九九名人」の掲示がありました。
残念ながらとんたんの名前はありませんでした。
その時点での九九名人はクラスの半分ほど。
とんたんにもがんばらせてやらなくちゃ、と思いました。
 
懇談の中で先生にもお願いしました。
小2での九九の修得は大切だと思います。
クラスの子全員が九九名人になれるよう、お願いします。
家庭でもできることをやっていきますから、ぜひ「ここを鍛えましょう」と伝えて下さい。
 
まずは何ができれば九九名人になれるのかを確認しました。
とんたんの九九シートを見たところ、逆さ九九90秒がまだ合格していないだけ。
九九を逆さに90秒以内に言えればいい。
やることは分かった。
後は鍛えるだけです。
 
冬休みから朝夕5分ずつに限って、逆さ九九を早く言える練習を開始。
ひとつの段を10秒で言えるようにする。
それができたら、二つの段を20秒で。
三つの段を30秒で。
そうやって少しずつ鍛えていきました。
 
鍛えはじめて約1ヶ月、ほぼ90秒で言えるようになりました。
「じゃあ、今日先生にテストしてもらいなさい」と言いました。
 
ぼくが帰宅するとすぐ報告してくれました。
「九九名人になったよ-!」
やったねー、すばらしい!
 
晩ご飯はとんたんの大好きな唐揚げをお母さんが作ってくれました。
それをぺろりと食べちゃったとんたん、「持った食べたい!」。
よーし、これからコンビニに買いに行こう!
こういうお祝いは大切ですよねー。
 
とんたんのその日の日記もすばらしいものでした。
 
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今日は、ほうかごに九九名人になりました。
もうとてもうれしくて、わすれられません。
できたときは、もうかんげきでした。
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また少し、成長しましたね!