2015年1月19日月曜日

世界に羽ばたけ

こんにちは
 
まずは日本語をしっかり勉強する必要があると思っていましたので、漢字の読み書き、音読、日記を毎日続けています。
はっちゃんも10歳になり、漢字検定も小6レベルまで進みましたので、勉強に余裕ができてきました。
そろそろ英語の勉強も始めようかな、と思いました。
学校でも週1時間英語の授業があって、ある程度の下地もあります。
冬休みから児童英検に取り組んでみることにしました。
 
児童英検のホームページを見てみると、オンライン学習ができるのが分かりました。
学習教材+オンライン検定のセットで4000円ほど。
これなら別に教材を買わなくてすみます。
便利ですねー。
 
児童英検は、ブロンズ、シルバー、ゴールドの三つのレベルがあります。
はっちゃんはどのレベルか。
それを確認するための無料お試しコースも、ホームページで利用することができるんです。
試してみたら、ブロンズは楽すぎ、ゴールドはちょっとまだ、という感じでしたので、シルバーを選択。
 
それから1ヶ月間、毎日15分くらいの取り組みで、全部の学習教材を完了できました。
昨日、いよいよ検定受検です。
45分間、けっこう集中して取り組んでいました。
 
結果は53問中49問の正解、正答率92%と好成績。
自信が付きましたねー。
これなら次の児童英検ゴールドに進めても大丈夫でしょう。
さっそく申し込みました。
今朝からゴールドに取り組みます。
 
それにしても児童英検のカリキュラムはとても良くできていますね。
ヒアリングとボキャブラリ「だけ」に限っているのがいい。
会話重視、と言ってもまずは相手の言うことが理解できなくちゃ会話にならないわけです。
ヒアリングとボキャブラリは重要です。
聞けて、単語を知っていれば、会話だって作文だって難なくできるわけです。
スペリングの練習はしなければいけませんけどね。
 
今の中学校の教育課程では、英語の必須単語数はわずか100。
それで会話しろって方がおかしい。
1000くらいの単語数があってようやく、幼児並みの会話ができるのです。
 
中国の小学校では小学生のうちに1000単語をマスターさせちゃうそうです。
中国のように内需がほとんどない国での英語の重要性と、日本の事情は違うかもしれませんが、参照すべき事だと思います。
「日本人の9割に英語は要らない」と成毛眞さんは言いますが、日本は確かに内需割合が大きく、日本人同士での仕事がたくさんある。
ほとんどの日本人は、それほど英語を勉強する必要はないのかもしれません。
でも残りの1割は、中国などの人たちに負けないくらいの英語力は必要なのです。
その意味で、日本の現状は英語が必要な1割の層が薄すぎ、貧弱すぎるるのです。
 
英検は長い歴史があって、日本人が英語を系統的に学んでいくにはとても良いシステムです。
今はネットやパソコンを使った教材もたくさんあり、ヒアリング対策もやりやすい。
これを活用しない手はないです。
目論見としては、小学生のうちに英検5級合格、中1で4級、中2で3級、中3で準2級、高1で2級、そしてTOEIC TOEFLへと思っています。
おれは国内レベルにしかなれなかったけど、はっちゃん、とんたんには世界レベルで活躍する人になってもらいたいなー。
 
 

2015年1月17日土曜日

子育て講演会やります

2/1に加古川で子育て講演会やります。
お近くの方はぜひ!

大人だって褒められたい

こんにちは

昨年末に菊池省三先生の講演を聴いてきました。
菊池先生は「褒め言葉のシャワー」を実践している先生です。
シャワーのようにジャバジャバと褒め言葉を子どもに浴びせる。
そうすると子どもは自尊心を取り戻し、まっすぐ育っていく。

講演の中で菊池先生はおっしゃっていました。

 子どもはなぜ学校に来るのでしょう?
  それは褒められるために来るのです。

まったくその通りだと思います。
プラグマティストのぼくも同感です。
だって、褒めた方が効率がいいからです。
だからぼくも言います。

 大人はなぜ仕事をするのでしょう?
  それは褒められるために仕事をするのです。

怒るより褒める方が、労働効率は上がり、生産性も上がる。
ミスも減るのです。
やる気だって出ます。
大人だって褒めた方がよく働くのです。

ちょっと実験してみれば分かります。
怒ったあとと、褒めたあと、同じ作業をさせてみます。
たとえば伝票の集計のような簡単な計算問題でいいでしょう。
大きな差に驚くはずです。

安全面でも怒ることの害は大きい。
筑波大付属小の先生だった有田和正先生は、生徒たちが下校するときに必ず褒め
る、笑わせてから帰すようにしていたそうです。
特に叱ったあとは、そのことに注意していたそうです。
なぜなら、叱られた状態のまま子どもを下校させると、交通事故に遭う頻度が高
くなる経験をたくさんしていたから。

このことは脳科学的にも理解できます。
脳の前頭前野にあるワーキングメモリは、通常の人で7つ、子どもだと3つとか
5つとかしかありません。
人はワーキングメモリを使って思考したり判断したりしています。
ワーキングメモリに気になることが常駐すると、自由に使えるメモリ数が減って
しまいます。
すると思考や判断が鈍くなるのです。
強く叱られると叱られたことだけでワーキングメモリを使い果たしてしまうのです。
叱られたまま道を歩いている子は、ワーキングメモリが減っている状態です。
思考判断が的確にできず、交通事故に遭ってしまうわけです。

同様なことは労働心理学の研究でも明らかになっています。
怒られてばかり、注意されてばかりの労働者の方が、労働災害に至る確率が高く
なるのです。
要するに、脳に余裕がなくなるんですね。
怒られたこと、注意されたこと「だけ」がアタマを占有し、その他のことに注意
か向かなくなるのです。

もちろん大人だって叱らねばならないことはあります。
会社や社会のルールとか、一線を越えるようなことをした場合は叱るべきです。
でも必ずそれはフォローしなければいけない。
叱ると褒めるは「対」のものだからです。
叱ったらなるべく早く褒める状況に持っていく必要があります。
そこまで鍛えてやるのは、先輩だったり上司の義務なのです。

普段褒めているから、たまに叱ってもそれが部下、後輩に入っていくのです。
そして、叱ったからにはできるようになるまで面倒を見る。
きちんとできるようになったら褒める。
叱るだけでは、絶対に部下、後輩はよくならない。
これは明らかな事実です。

でもねー、自分の鬱憤晴らしのために部下、後輩を怒ってている人が意外と多い
のです。
ご本人は部下、後輩をよくしようと思って怒っているつもりらしいのですが、違
うのです。
部下、後輩をよくしてやろう、を言い訳にして実は自分が鬱憤晴らししているだ
けなのです。
部下、後輩の些細なミスを怒っている場合、それは単にそういつが嫌いなだけな
のです。
好きな部下なら気にならないようなことが、嫌いだから目に付いてしまうのです。
 
もちろん、箸にも棒にもかからない奴もいますよ。
いくら熱心に教えても、叱っても、怒鳴りつけても、全然仕事を覚えられない奴。
基礎力が不足しているから、どうやってもダメなんです。
だからそういう奴を怒ったって仕方ない。
怒るだけ無駄です。
静かに引導を渡してやるくらいしかできません。
 
最終的に褒めにつなげるなら叱ってもよいが、叱るだけならやめておくべき。
だって、効率を下げるから。
ヘタすると事故につながるから。
叱るだけ、注意するだけでは、ご自身が責任者である自分の組織の効率を、自分
で下げている。
自分で自分のクビを絞めているのです。
効率を考えない人は指導者失格です。

だからね、伸びて欲しい、確実に伸びる見込みのある部下、後輩しか叱っちゃい
けないのです。
ダメなやつを叱り続けると、ますますダメになってしまいます。
普段褒められ続けている人だけが、たまに叱られてもそれに耐え、自分を鍛えて
いくことができるのです。

やれば必ず褒められるようなことをやらせ、手助けし、見守る。
やれたら必ず褒める。
そのくり返しが教育なんだろうと思います。
それは学校でも家庭でも職場でも同じです。

年賀状

今年の我が家の年賀状はこんなのでした。
まずは妻晶子のから。

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3年間の単身赴任を終え、夫よっちゃんが東京に戻ってきました。
朝晩休日に子どもたちの勉強をみてあげられることがとてもうれしく楽しいようです。 

教えることが本当に好きなのですね。

長男溌貴は小学4年生。
ややぽっちゃり体型となり、スピード系よりパワー系に目覚めたのか、5月に行われたわんぱく相撲練馬地区大会で準優勝し、なんと、都大会に出場!
2回戦まで進みました。
まわし姿もりりしかった!
小学校では初のスピーチコンテスト(本の紹介部門)にも出場し、みごと最優秀賞を獲得!
その影響で星新一の本を読み始める生徒が増えたと担任の先生が絶賛してくれました。 

次男峻貴は小学2年生。
堂々たる体格で、ボーイスカウトのビーバー隊最後の一年間を皆勤賞で飾り、めでたくカブ隊に上進しました。
二人そろって楽しく活動しています。
近所のスイミングスクールにも通い始め、どんどん水泳が楽しくなっているようです。 

私はコーラス部4年目となり、芸文協自主イベントや、東小ミニコンサートのMC役も楽しみながら務めさせていただきました。
秋の市民音楽会では昨年に引き続き、長男の所属する合唱同好会とコラボ発表ができました。
そして武蔵野東学園創立50周年という節目の年に、2年生役員も経験させていただきました。
研修部として、『整理収納お片付け講座』を開催し、好評を博しました。
学園祭では、環境美化部として、ゴミコーナーを担当しました。
図書の読み聞かせボランティアも本好きで気さくな仲間と共に楽しく続けられています。 

10月に岩手で独身生活を送っていた兄が脳梗塞で倒れました。
リハビリを終えたものの、一人暮らしは何かと心配なので、暖かくなるまでの間、東京の我が家でお世話することにしました。
これも、夫よっちゃんの大きな懐のなせる業です。
なかなかこんなこと言い出せるものではありません。
私はよっちゃんに惚れ直してしまいました。
男所帯にさらにオッサン追加(笑)となりましたが、これも主婦力を高めるチャンスととらえ、私のすべきことを粛々と行っていきます。
 
2015年は「片付け」「節約」をキーワードに、ますます家族が気持ちよく暮らせるよう、家族のためのスーパー家政婦もとい、スーパー専業主婦になるべく、がんばります。
(お料理のレパートリーも増やしたいな!)
本年もどうぞよろしくお付き合いください。
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そしてぼく。

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昨年正月明けに大風邪を引きました。
単身赴任の寒~いアパートで震えながら寝なければならないことに、里心が付いてしまいました。
情熱を傾けてきたスパコン「京」もぼくが運用まで関わって3年経ち、安定運用できたことだし、そろそろ転勤してもいいかなって。
ちょうど次年度の異動希望を出す時期だったので、<異動希望>にチェックを入れて人事に提出。

希望が受け入れられ、家から通勤できる和光へと4月に転勤することになりました。
転勤しての配属先は企画系部署。
いわゆる花形部署ですが、ずっと研究施設の計画、建設、保守運用しかやってこなかったぼくです。
ここでがんばっても、せいぜい2流の上くらいにしかなれないでしょう。
へたに中途半端に有能さを発揮して、ずっとここにトラップされても嫌ですしね。
どっちに転んでもシメタ。
ならばあえて無能でいよう、創造的無能でいこうと思いました。
もちろん最低限やるべきことはやる。
でもそれ以上はやらないって決めたのです。
幸い調査役という部下なしライン外の役職です。
気楽に創造的無能を実践できます。
評価が悪くても気にしない。

それよりも3年間も留守にした家族を大切にしよう。
家族のために十分に心と時間を遣おうと思ったわけです。
定時出勤、定時退勤を守り、朝は子どもと一緒に起きて、30分くらい子どもの勉強を見てやり、夕方も一緒に勉強する。
健康維持のために片道6kmあまりを徒歩通勤していますが、朝は妻も一緒に途中の光が丘公園まで歩き、歩きながらいろいろなことをおしゃべりします。
夜も家族一緒だとぐっすり眠れます。
子どもたちがぼくの布団に潜り込んでくるのも幸せなことです。
窓際族もまた楽し、です。
それでも小型中性子装置の開発ではいい仕事を残せそうです。

長男溌貴は小学4年生。
学校のスピーチ大会で優秀賞をいただいたり、漢字検定、算数検定でもがんばりました。 

次男峻貴は小学2年生。
大食漢でガンガン大きくなり、身長体重ともお兄ちゃんを抜かしてしまいました。
早生まれなのでちょっと幼稚なところが残っていますが、勉強も運動もがんばっています。
妻晶子(年齢は秘密?)もママさんコーラスやボーイスカウト育成会長など、楽しみつつがんばりました。
何より家族全員が健康でいられたのがとても嬉しいです。

人生いろいろありますが、その時々に最善をつくし、家族で協力しながら楽しくがんばっていきたいと思います。
今年もよろしくお願いします。
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過去問主義で行け!

こんにちは

昨日は子どもたち,学校で漢字検定受検でした。
二人とも過去問を何度もくり返し、90点台確実なレベルまで仕上がりました。
ていねいに字を書きなさい,提出前に必ず見直しなさい。
朝この二つだけ言って,送り出しました。

はっちゃんは昨日の日記にこう書きました。

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「漢検」
今日は1時間目とちょっとの間、漢字検定がありました。
ぼくは自分のクラス、4Bでやりました。
今回は5級、六年生の漢字を受けました。
ぼくは、「満点めざそう!」という気持ちでいどんでいたのですが、三問ほどわからないものがあって、残念でした。
けれどぼく的には、前の時よりできた気がするので、そこは良かったです。
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我が家は「過去問主義」です。
過去に出題された問題を徹底的にくり返し勉強する。
できなかった問題に印を付け、それができるようになるまで何回でもやる。
スラスラ解けるようになるまでくり返す。

でも過去問だけで100点を取ることは難しいのです。
なぜなら新出問題が必ずあるからです。
新たな問題、経験していない問題はできないかもしれない。
その意味で、過去問主義は完璧主義、100点主義ではないのです。

100点主義は不合理です。
100点を取るためには、あらゆる問題を網羅して勉強しなければなりません。
どんな新出問題が出るか分からないのですから、出題範囲をくまなく全て勉強しなければ、100点は狙えないわけです。
それこそ「重箱の隅」みたいなことまで勉強しなければならなくなります。
とんでもなく労力と時間を使います。
いくらやっても、すべてをやった、と判断できないので、不安を消し去ることができません。
時間も心も萎えてしまいますよ。

でも過去問がスラスラ解けるなら、十分合格ラインを突破することができます。
それが時間と気持ちに余裕をもたらします。
その余裕があれば、未経験の問題にチャレンジしていけるのです。
新出問題は解ければラッキーですし、たとえ解けなくても経験値が上がります。
次へつながるタネになるのです。

過去問主義は大人になってから、社会に出てからも役に立ちます。
闇雲に長時間仕事をしなくてすむようになれる。
どんな仕事だって9割は過去のくり返し。
過去にも同様な仕事があり、誰かがそれをやっている。
それを参照すれば早く確実に合格ラインの仕事ができます。
時間と心に余裕ができ、新たな残り1割の仕事にチャレンジしていけるのです。

ルーチン仕事、過去に度々あった仕事は「できてあたりまえ」です。
逆に言えば、できないと叱られます。
仕事で叱られている人の原因は、無手勝流、自分勝手にやっていることがほとんど。
過去問をやってないんです。

新出問題は誰も経験していないものですから、「できなくてもしかたない」ものです。
新たな問題に挑戦して、それでできなくても叱られることはまずありません。表だってはね(笑)
逆に言えば、できたらスゲー!なのです。
できてもできなくても自分の経験値を上げ、実力を伸ばします。
我が子たちにはそういう人生を作っていってもらいたい。
だから、過去問主義なのです。

我が家では休日はいつもより1時間くらい遅く起きます。
目覚ましかけないで、自然に目が覚めるまで眠り、平日の疲れを取ります。親子とも(主に親)。
休日だって、起きたあと、朝食前に勉強をします。
「朝飯前の一仕事」です。
勉強は子どもの一番大事な仕事ですからね。
仕事をしないと「働かざる者喰うべからず」になります。
そんなことわざを教えながら勉強です。

漢字検定が終わったので、次は3月の算数検定に向けて、2月は算数に重点を置いて勉強していきます。
はっちゃんは小5の算数を徹底的にくり返し。
小5の算数で、分数の加減算を十分習熟しておかないと、中高大で困りますから。
とんたんは、学校の「九九名人」にもまだ合格していません。
逆さ九九を90秒で言えないと、九九名人になれないのです。
2月中に名人になれるよう、少しずつ練習します。

2015年1月12日月曜日

褒めるが勝ち

年末に菊池省三先生の講演を聴いてきました。
菊池先生は「褒め言葉のシャワー」を実践している先生です。
シャワーのようにジャバジャバと褒め言葉を子どもに浴びせる。
そうすると子どもは自尊心を取り戻し、まっすぐ育っていく。
講演の中で菊池先生はおっしゃっていました。
 
 子どもはなぜ学校に来るのでしょう?
  それは褒められるために来るのです。
 
まったくその通りだと思います。
プラグマティストのぼくも同感です。
だって、褒めた方が効率がいいからです。
だからぼくも言います。
 
 子どもはなぜ生まれてきたのでしょう?
  それは褒められるために生まれてきたのです。
 
叱るより褒める方が、学習効果は上がり、生産性も上がる。
ミスも減るのです。
褒めた方がよく育つのです。
 
ちょっと実験してみれば分かります。
叱ったあとと、褒めたあと、同じ作業をさせてみます。
たとえば100マス計算のような簡単な計算問題でいいでしょう。
大きな差に驚くはずです。
 
安全面でも叱ることの害は大きい。
有田和正先生は、生徒たちが下校するときに必ず褒める、笑わせてから帰すようにしていたそうです。
なぜなら、叱られた状態のまま下校させると、交通事故に遭う頻度が高くなる経験をしていたから。
 
このことは脳科学的にも理解できます。
脳の前頭前野にあるワーキングメモリは、通常の人で7つ、子どもだと3つとか5つとかしかありません。
人はワーキングメモリを使って思考したり判断したりしています。
ワーキングメモリに気になることが常駐すると、自由に使えるメモリ数が減ってしまいます。
すると思考や判断が鈍くなるのです。
強く叱られると叱られたことだけでワーキングメモリを使い果たしてしまうのです。
叱られたまま道を歩いている子は、ワーキングメモリが減っている状態です。
思考判断が的確にできず、交通事故に遭ってしまう。
 
もちろん子どもですから叱らねばならないことはあります。
躾とか社会のルールとか、一線を越えるようなことをした場合は叱るべきです。
叱ると褒めるは「対」のものです。
叱ったらなるべく早く褒める状況に持っていく必要があります。
 
普段褒めているから、たまに叱ってもそれが子どもに入っていくのです。
そして、叱ったからにはできるようになるまで面倒を見る。
きちんとできるようになったら褒める。
叱るだけでは、子どもはよくならない。
これは明らかな事実です。
 
自分の鬱憤晴らしのために、子どもを叱っている人が意外と多いのです。
ご本人は子どもをよくしようと思って叱っているつもりらしいのですが、違うのです。
子どもをよくしよう、を言い訳にして実は自分が鬱憤晴らししているだけなのです。
子どもの些細なミスを叱ってしまう場合、それは単にその子が嫌いなだけ。
好きな子なら気にならないようなことが、嫌いだから目に付いてしまうのです。
 
最終的に褒めにつなげるなら叱ってもよいが、叱るだけならやめておくべき。
だって、効率を下げるから。
効率を考えない人は指導者失格なのです。
 
だからね、伸びて欲しい、確実に伸びる見込みのある子しか叱っちゃいけないのです。
ダメな子を叱り続けると、ますますダメになってしまいます。
普段褒められ続けている子だけが、たまに叱られてもそれに耐え、自分を鍛えていくことができるのです。
 
やれば必ず褒められるようなことをやらせ、手助けし、見守る。
やれたら必ず褒める。
そのくり返しが教育なんだろうと思います。
学校でも家庭でも職場でも同じです。

2015年1月5日月曜日

稼働率は0.6

計算科学研究機構「スパコン京」での単身赴任中、オペレーションリサーチなど
応用数学の勉強もしました。
「待ち行列」という応用数学も勉強しました。
たとえばネットワーク、インターネットなどの平均待ち時間を計算して、快適に
使える条件を検討するための数学。
この数学はいろんな現実問題にも適用できます。

みなさんの部署に仕事が遅くて、そいつがボトルネックとなって仕事の流れが
滞っている、って問題はありませんか。
これも「待ち行列理論」で解決法が分かります。

待ち行列理論によると、稼働率によって平均待ち時間が決まる、のです。
稼働率とは、実際の仕事量÷最大仕事量です。
単位時間に最大10の仕事ができる人が、実際に8の仕事をしていたら、稼働率
は0.8となります。
経営者や上司であれば、つい従業員や部下にいつも最大仕事量で仕事をさせたく
なります。
稼働率が0.8だったら、残りの0.2も仕事をさせたくなります。
または勤勉な人だったら、自分の稼働率が0.8だったらなんとなく罪悪感を覚
えたりしちゃいます。
それで、空いた時間にやらなくてもいい仕事をしてしまったりして、自ら忙しく
してしまう。
それがダメなんです。

待ち行列理論によると、平均待ち時間は稼働率の函数として表されます。

 平均待ち時間∝稼働率÷(1-稼働率)

なのです。
ひとつの仕事を処理するのに1時間かかるとします。
稼働率が0.8の人を計算すると、なんと平均待ち時間は4時間にもなります。
稼働率を0.6に下げると、平均待ち時間は1.5時間となり、ぐんと短くなります。
稼働率を0.4にさげれば0.67時間となり、事実上待ち時間がなくなります。
逆に稼働率を1とすると、待ち時間は無限大になってしまいます。
平均待ち時間の式を見て分かるとおり、稼働率が高くなると急激に待ち時間が長
くなるのです。

どうしてこういうことになるのでしょうか。
それはインターネットの情報の流れを考えると分かります。
ネットでの情報は、常に一定ではありません。
一度にたくさんやってきたり、すごく空いていたり、むらがあります。
もともと隙間時間がある構造なんですね。

現実の仕事も同じです。
毎時一定の仕事がやってくるなど、ベルトコンベアのようなことはありません。
どかんとたくさんやってきたり、それほど来なかったり。

こういう仕事を処理するには、一度にたくさんやってきたときに、適度な待ち時
間で処理する必要があるのです。
そのためには、稼働率を低く保っておく。
それにより、ドバッと仕事が来たときに、余裕を持って処理ができる。

だから、従業員、部下の稼働率をあまり高くしてはいけないのです。
稼働率を上げすぎてるから、ボトルネックが発生し、仕事が滞ってしまうのです。
真面目で勤勉な人も、自分の稼働率を上げすぎないように注意しなければいけま
せん。
がんばりすぎることが、反って組織の効率を下げることだってある。
適度ながんばりってのが大事なんです。

がんばりすぎると時間にも心にも余裕がなくなります。
余裕がなくなると優しさも失われてしまいます。
仕事を家庭に持ち込む人は、たいてい家族に八つ当たりしたりしますしね。
あーかっこわるい。

というわけで、ぼくは今年も稼働率0.6でいきまーす!
今年もよろしく!