2016年2月28日日曜日

受験はプロジェクト

こんにちは

はっちゃんが模擬試験を受験した後、必ず復習させるけど、全ての問題をやらせるわけではない。
正答率40%くらいまでの難易度の問題だけやらせることにしている。
つまり、はっちゃんを偏差値60程度のレベルにすれば十分、と考えているからだ。

偏差値=100-ある正答率の問題が解けるかどうか。
たとえば、正答率40%の問題が確実に解けるようになるなら、

  100-40=60

すなわち、その子の偏差値は60くらいになる。
これはかなり正しい経験則のようだ。

正答率が数%の超難問までできるようになる必要はない。
入試は限られた時間で、入試日という期限までに、必要な学力まで引き上げる「プロジェクト」だ。
無駄なことは「ほどほど」にしておく必要がある。
だから超難問まで勉強するのは、ある意味無駄である。
もちろん、好きならやってもいいのだが。

「ほどほど」というのが肝心で、たまには難問にも取り組ませたほうがよい。
プロジェクト言えども、無駄をまったく排除するのはよろしくない。
発展は無駄の中から生まれるからである。
逆に言えば、無駄なことも少しはできるような余裕も必要なのだ。
いわゆる、アンダーザテーブル。
こっそり好きな事をやるってことだね。

とにかくプロジェクトは短期決戦。
長期にわたってダラダラ取り組んではいけないものだ。
中学でも、高・大受験でも1年間くらいでやるべきだと思います。
1年間くらいで集中して取り組んだ方がよい結果が得られると思うのです。
そしてプロジェクトに、自分の時間と労力すべてを注ぎ込んではいけない。
せいぜい80%くらいに留めておく。
残り20%は余裕として残しておくべきなのだ。

はっちゃんは国語が特によくできる。
これまで塾に通っていないのだが、よく善戦していて、偏差値60超えをコンスタントに取ってくる。
で、返却される成績表の正答率を見てみると、国語の問題は各問ともほとんどが正答率50%以上なのだ。
つまり、国語ではトリビアルな問題は出題しにくいのだろう。
受験生側からいうと、当たり前のことをまんべんなく学んだ子が強い、ということになる。

野口悠紀雄氏も言うように、頭の良さとは国語力である。
つまり国語力とは、普遍的な能力なのである。
決して突飛な能力ではない。

大人になって、誰にもできない仕事ができるようになるためには、どうすればいいのだろうか。
誰にもできないトリビアルなことをやる必要はなく、むしろ誰にでもできることを確実にひとつひとつこなすことが一番の近道になるのである。
その力を国語で鍛えていると言ってよいだろう。
誰でもできることを、抜けなく、漏れなくコツコツとやる。
そういう人の方が良い仕事ができるのである。

反対に、算数は各問の正答率の差が大きい。
いかに自分に解ける問題を早く見つけるかが合格点をGetするためのキー。
できるかできないかを瞬時に分別し、先ずはできる問題から始める。
そして合格点レベルまで持っていった後に、難問にも取り組んでみる。
これも、社会に出てから役に立つ能力。

理科、社会も正答率の差が小さい科目だ。
覚えるべきことを覚え、あとは国語と算数の力で解く。
だから、理科、社会は国語と算数のアプリケーションと言える。
実社会に出て解決すべき問題は、ほぼすべて理科的な問題か、社会的な問題だからである。

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