2014年4月5日土曜日

ドリルは大事

小学校の教育課程、教科書は非常によく作られている。
その年令の一般的な発達段階にある子どもなら、十分習得可能なレベルに作られているのだ。
学習指導要領を作成するときは、実際に授業にかけて、大部分の子どもがついてこられることを確認するそうだ。
教科書のレベル設定としては、上位から3/4ないし4/5の子どもを標準にしているように思う。
であるから、学校と家庭での学習の連携を取り、セオリー通りに教えれば、8割の子どもは8割以上の習得率で、小学校教育を修了可能なはずなのである。
上級学校側の視点から言うなら、中学校教育に十分ついていくためには、小学校での習得率は8割以上としておかなければならない。
 
学校と家庭での連携を図る、とは要するに宿題である。
家庭での復習することなしに、中位以下の子どもに8割以上習得させることは無理である。
最低限学年☓10分間でこなせる程度の宿題を課し、復習を反復させねばならない。
 
上位の子にとっても宿題は大切だ。
上位の子は家で勉強することなしに、学校の授業だけで8割以上修得することが可能だろう。
地頭がよく、素のままでも十分よい成績が取れてしまうのだ。
だからといって家での勉強が不要なわけではない。
家庭学習の習慣は、小学校のうちに定着させるべきなのだ。
家庭学習の習慣が身につかなかった子は、たいてい中学3年か高校1年くらいで落ちこぼれてしまう。
その学年くらいになると、生まれつきの能力、頭の良さだけで通用しなくなるからだ。
学校外で、家で一定時間机の前に座って勉強する習慣を作るのは、小学校時代が最適なのだ。
 
少なくとも小学校教育では、教科によって得手不得手を作らないほうが良い。
得意科目を伸ばすことも大事だが、小学校では「穴を作らない」ことを優先すべきだ。
子どもの得意・不得意は、単なる好き嫌いだったり、面倒臭さが理由だったりする。
小学生の子どもは、漢字が不得意、計算が嫌いということが多々ある。
これは明らかに、面倒くさいことが嫌なだけである。
面倒なことでも必要であれば我慢して取り組むことは、人生で最も必要となることである。
だから、漢字の書き取り、計算ドリルは小学生の忍耐力を鍛えるためにも、嫌でもやらせるべきことなのだ。
 
ところでドリルって何だ?
壁や地面に穴を空ける機械もドリルって言うだろう。
ドリルの先には刃がついていて,それが回転する。
回転=同じことを繰り返すってことだ。
1回1回は弱い力でも,それを何回何回も反復すれば,鉄板でできた壁だって,岩盤の地面だって穴を空けることができるのだ。
計算ドリル,漢字ドリルも同じなんだ。
何回もシツコク繰り返すと、難しい問題も楽々解けるようになるんだよね。
 
上位の子にとって、学校で出される宿題は簡単すぎるかもしれない。
学年×10分間の量の宿題を、数分間で終わらせてしまうかもしれない。
でもそれでもいいのだ。
一定時間、とにかく毎日勉強するということが大切なのだから。
 
でもできれば上位の子には、発展的な学習を与えられるとよい。
難問奇問もよいが、それよりは今の学年より先の教材を用意してやるのがよい。
先取り学習である。
先取り学習は得意科目、好きな科目を伸ばすことにするとよい。
基礎は学校の授業と宿題とで満たしているわけだから、あとは子どもの個性に合わせてもよいのだ。
 
得意科目、好きな科目を先へ先へと進めていくと、その科目だけでは前に進めないことが、子どもにも見えてくる。
上の学年になればなるほど、他の科目との関連が出てくるからだ。
すると、得意なこと、好きなことをやるためには、不得手なこと、嫌いなことも必要なのだとわかってくるのだ。

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