2012年10月22日月曜日

遡り学習のススメ

こんにちは

では学力的に低位な子はどうしたらいいのか。
ぼくが若い頃、中学校で非常勤講師をしていた時分かったことがある。
学力の低い子は頭が悪いわけじゃない。
すべからく漢字の読み書きが不自由なだけ。

仮説実験授業のような楽しい討論の授業では、けっこう議論に参加してくる。
議論を乗っ取ってしまうくらいよくしゃべることもある。
だから知能は学力のある子に遜色ないのだ。

でもテストをするとまるでダメ。
なぜならテストは問題が文章で示されているからだ。
この文章をすらすら読めない。
だから何を聞かれているのかが分からない。
なんとなく分かったとしても、答えを文章にして表せない。

この世の中、知的な事柄はすべて書き言葉でやりとりされるわけだ。
しかも抽象語を多様に使って。
それには漢字の読み書きが欠かせない「道具」なのである。

話し言葉は自然に覚えられても、書き言葉は訓練なしに身に着けることはできないのだ。
だから、学力獲得のために一番大切にしなければならない時期は、実は小学校時代なのである。

中学生になって学力低位の子が回復するには、小学校まで戻って「遡り学習」するしかない。
遠回りでも小学1年生に習う漢字からやり直すのである。
これが一番の近道なのだ。

大変そうだが、そうでもない。
中学生くらいの知力と体力があれば、1学年分半月か1ヶ月でこなせる。
半年もやれば小学校の漢字書き取りを全部マスターできちゃうのだ。
あとはそれをやるかやらないかだけ。

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