2011年8月5日金曜日

ハッピーのつくり方


こんにちは

加速器学会に参加していた研究者から、さっそくぼくらの論文を送って欲しいというオファーがありました。
嬉しいですねー。
誰かから必要とされ、誰かの役に立つ。
それこそが仕事ってもんですからね。
ハッピーですよ。

教師時代の友人たちと作ってきた理科の本が出版されました。

『小学校理科の実験・観察ナビ』日本標準

なかなかいい本に仕上がりましたよ。
教科書に載っている実験や観察をうまくやる方法とともに、その実験や観察について掘り下げた解説も書いてある。
教員向けの本として出版されましたが、一般の人が読んでも面白いし、もちろん小学校高学年以上の理科マニアの子どもが読んでも面白い。
息子の通う学校にも寄贈しようと思います。
確実に誰かから必要とされ、誰かの役に立つ本ができたと思います。
ハッピーですねー。

先週、東京の私立中学校の生徒さんが、ぼくの職場の見学に来ました。
夏休みのレポートを書くための取材だって。
勉強熱心なお子さんでした。
ぼくも熱を入れて案内しましたよ。
その生徒さんからお礼のメールが届きました。
その中に「皆さん楽しそうにしていらしたのが印象的でした」とありました。
いいですねー。
楽しく仕事していることが伝わりました。
楽しいことこそ自分、ゴキゲンこそ能力発揮のもとですからね。
子どもたちに夢を与えるったって、大人が楽しくゴキゲンに仕事をしていないでどうやって夢を与えられるのでしょうか。
ハッピーがこの生徒さんにもちゃんと伝わりましたよー。

4月の科学技術週間に、ぼくは東京科学技術館でサイエンスカフェをやらせてもらいました。
その時の参加者のアンケート結果が、事務局の方から送られてきました。
参加者のほぼ全員の方が、とても満足、満足という評価でした。
不満という評価はゼロ。
ある方の感想に「あまり得意でない分野ではありましたが、興味深く聞くことができました。とても楽しかったです。子どもの付き添いではありましたが、自分のほうが夢中になってしまいました。」とありました。
嬉しいですねー。
ハッピーです。

お一人だけ、まあまあ、という評価。
この方の希望と異なる講演内容だったとのこと。
すみません、ご期待に添えずに。。。
な~んちゃって、ちっともそんな事思ってませんー。
ごめん!

世の中に不満を持っている人の特徴って、自分の思いを何かに投影して、それが自分の思い通りじゃないことに怒っているんですよね。
誰かに期待し、期待通りにその人がしてくれなかったから、裏切られたと思う。
なんか自分勝手なんですよ。
勝手に期待しておいて、勝手に怒っている。
オレはお前の奴隷じゃないんだぜ、って思っちゃいます。

先の方も、カフェの内容が自分の思っていたものと違っていた、そこが不満だったんです。
でもねー、世の中自分の思うとおりになっているなんてこと、あるわけじゃいじゃないですか。
人はそれぞれの思い、考えで行動しているんですから。
社会全体だって同じです。

そういう時、自分の価値観の方をちょっとずらしてみるといいと思うんです。
ぼくのサイエンスカフェもお子さん向けの話でした。
自分はもっとハードなサイエンスの話を聞きたかった。
自分の希望と違っていたとき、それをハナから否定してしまうのも損です。
そういうときは、自分も子どもになった気持ちで聞いてみる。
そうすると、なにか面白いこと、自分にとって役に立つことが見つかるかもしれません。
ハナから否定してしまったら、それさえも見つけることができないんです。

森博嗣さんはこう言います。

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ものの価値を計る物差しは、とても沢山あって、その物差しの数が少ない人が、
貧しい、物差しを沢山持っている人が、豊か、ということになるだろう。(森博嗣『工学部水柿助教授の逡巡』幻冬舎¥829-、248p)
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いろんな尺度を自分の中に持っている。
これがハッピーのつくり方なんだと思います。
不満の多い人って、物差しが少ないんですよ。
自分の物差しに合わないものは否定するわけですから。
世の中、そうそう自分の物差しに合うものなんかありませんよ。

物差しをたくさん持っていれば、一つの物差しで合わなければ、別の物差しを持ってくることができます。
別のもの指しなら、ドンピシャとはいかないかもしれませんが、合うこともあるでしょう。
物差しをたくさん持てば持つほど、フィットする物差しを見つけることができるわけです。
自分の持つ物差しにフィットすれば、不満も持つことがなくなるのです。
これがハッピーのつくり方なんですよ。

もちろん相手や世の中の方が明らかに間違っているって場合もありますよ。
そういうことに不満を持つことは正しい。
何でもかんでも肯定して受け入れてもいけません。
つまり、間違いに対する正しい物差しも持っている必要があります。

自分の物差しの方が正しくて、相手の、あるいは社会の物差しのほうが狂っていることを知るにはどうすればよいか。
それは他の人の物差しも見てみるといいんです。
間違っていると思う人が、自分の他にもいるかどうか。
あるいは、自分の行動に賛同してくれる人がいるかどうか。
自分の行動に対して、一緒に行動してくれる人がいるかどうか。
賛同者がたとえ少しずつでも増えていくなら、自分の物差しは正しいと判断できるのです。

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