2013年6月23日日曜日

真っ当な消費者教育

うちの子には、お店で買い物したらお金を払うときに「ありがとう」と言うように躾けています。
食堂で食事をしたときも支払いのときに必ず「美味しかった」とひと言感想を言うこと、そして「ありがとう」と言わせています。
 
親の意識としては、これはまっとうな消費者教育をしているつもりなんです。
お金を支払うとき、何も言わない人も多いですし、投げ捨てるようにお金を出す人もいたりします。
ぞんざいな態度で支払いをする人もけっこういる。
こういう人は消費者失格です。
はっきり言ってバカです。
 
どうやら、お金を払う方が偉い人、お金をもらう人は偉くない人とでも思っているようです。
だとしたら、ぞんざいな態度でお金を支払うような人は、自分がお金をもらうときはきっと卑屈になってるんじゃないでしょうか。
そうだとしたら労働者として寂しいですよね。
消費者意識を高く持つことは必要ですが、肥大化した思いは間違いです。
それは消費者として逆に低い意識を持つことにつながり、消費者として損な行動につながっていくと思うからです。
 
ぼくはプラグマティストですから、不合理なことは嫌いです。
お店でお金を支払うとき「ありがとう」と言うことは、道徳ではなく、合理だと思うから、子どもにも厳しく躾けますし、ぼく自身も必ず実践するわけです。
 
なぜなら、経済活動は「対等」であるべきだからです。
品物やサービスを提供する側は、よいものを提供する代わりに、その価値に見合ったお金を受け取る。
品物やサービスを受け取る側は、よいものを得る代わりに、その価値に見合ったお金を支払う。
 
買う側は「いいものを売ってくれてありがとう」と思うと同時に、「いいものを選んだおれの目は確かだぜ」とも思っているはずなのです。
だから自分の大切なお金を払っても,損したとは思わない。
お金を投げ捨てるような人は、悪いもの、下らんサービスだと感じているのかもしれません。
それは逆に、自分の目の無さを公言しているようなものなのです。
 
何かを買うとき、「ありがとう」と言えるようにする。
損したと思わない,いい買い物をしたと思えるようにする。
そのためには、自分の価値基準を持ち、きちんと品物を評価する必要があるのです。
だから、「ありがとうと言いなさい」なのですよ。

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