2013年6月5日水曜日

学ばぬ者は去れ!

スパコンで大規模JOBを走らせているとき、発電機から異音が発生した。
これは高調波だな。
コンピュータのような電力変動が大きい負荷からは必ず高調波が発生してしまうのだ。

で、昨日の夕方、業務が一段落したので、スタッフたちに高調波の悪影響についてレクチャーした。
高調波は回転機に脈動を与えたり、LC回路を焼損させたりする。
だからなるべく高調波の影響を少なくするよう、設備は造られている。
第3調波を除去するために、変圧器をデルタ結線とすること。
第5調波は力率改善用コンデンサの部分で除去していること。
極力同じタイミングで高調波が乗らないように、トランスの結線をデルタとスターとを組み合わせること。
もちろん、発電機自体もある程度の高調波に耐える仕様で造られていること。

ぼくは、学びのない職場はダメだと思っている。
だから機会を捉えて勉強会を開くし、資格試験の勉強も教えるし、新人には日報を書くことを命じる。
小飼弾氏はこういう。

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元からいたオン・ザ・エッヂの制作部門のうち、半数は僕がやめさせたといえるかもしれません。
当時のオン・ザ・エッヂは急成長しており、そのスピードについて来られない人にはやめてもらうしかなかったのです。(略)
ぼくが見るところ、そういう人たちに欠けていたのは、勉強力というか、学習意欲です。
例えば、オン・ザ・エッヂでは週1回、Techミーティングという社内勉強会を開いていました。
この勉強会への参加は任意ですが、伸びる人間はどんなに忙しくても出席していました。
ぼく自身も、出張が入らない限り出るようにしていましたよ。
小飼弾『弾言』アスペクトより
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技術の世界は学ぶことが重要である。
なぜなら、大概の問題は過去に誰かが解決しているからだ。
自分で最初から全部解決しなければならないような問題はほとんどない。
技術とは「正しい知識の行為化」だからである。
知識は決して裏切らないのだ。
学んだら学んだだけ、必ず腕が上がる。

スタッフたちに学びの機会を与えるのもリーダーの役目だと思っている。
だからちょっと厳しい。
学ぶことになれていないスタッフには大変かもしれない。
だからって手は緩めない。
だって、施設の安定運転のためにはスタッフそれぞれの技量を上げてもらわなくちゃならないからだ。
そして学ぶことはスタッフ自身のためになると信じているから。

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