2014年4月8日火曜日

寄せ書き

3/31、神戸での最終日でした。
計算機構では、退職する人、異動する人に寄せ書きを贈る習慣があります。
「京」の手ぬぐいに書いてね。
とてもありがたいことだと思います。

ぼくがいただいた寄せ書きを転記しますね。
運用技術部門のみなさんから。

・プロジェクトの初期から建物の設計、建設、運転と大変な仕事を良くやって頂きました。京が性能発揮できるのはインフラあっての事です。ご苦労様でした。

・京はいまも世界一の性能を持っていて、それを支える施設も世界一だと思っています。それを作り上げ、運用にもっていけたのは関口さん以外にはできなかったと思います。和光に戻られてもご活躍されることと思います。またいつか仕事できればうれしいです。

・京をだいじにかわいがってくれて、ありがとうございました。次も、と思っている矢先にとても残念です。これからもよろしくお願いすると同時に、ご活躍をお祈り申し上げます。

・長い間お疲れ様でした。お子さんが小さい中での単身赴任で大変だったと思いますが、京を支える施設の建設から運用の構築まで、全てをまとめ上げて頂き、有り難うございました。和光に戻られてからもご支援のほどよろしくお願いします。

・京プロジェクトでは、私よりも前から長きにわたり、施設を一手に引き受けてこられ、ほんとうに大変だったと思います。和光へ移られても、また良い仕事をされることと思います。長い間ありがとうございました。

・京の企画の頃から長い間お疲れ様でした。京が成果を出せているのも、しっかりした礎があったからだと思います。和光に戻られるとのこと、今後ともよろしくお願いします。

・いろいろとお世話になり、ありがとうございました。すばらしい京の施設ですごすことができて、心からありがたく思っています。今後もお体にはお気をつけください。

・ありがとうございました。エクサの時には必ず戻ってください。教えて頂いたことを実践いたします。

・すばらしい施設をつくって頂き有り難うございます。建物に恥じない成果を上げるべく、今後もがんばります。長い間ありがとうございました。

・いろいろとお世話になりました。aicsの建物は、関口さんの理研トリビアを読みながら学びました。先生のご経験もあるそうで、とても読みやすかったです。



2014年4月5日土曜日

初めての海釣り

単身赴任も終わって、ぼくも余裕ができると思うので、今年は子どもたちを釣りに連れて行こうと思っています。
月1度くらいは連れて行きたいですね。
海も川も釣り堀も、いろんな釣りを経験させたいです。
 
釣りは男の子の必須科目です。
忍耐も学べますからね。
行動経済学の研究では、ハッピーな人ほど我慢強い、のだそうです。
我慢強いとは、嫌なことをひたすら我慢するということではなく、よい成果を得るためなら我慢すべきを我慢する、ということです。
獲物を得るために、準備を念入りにしたり、じっと待ったり、あれこれ工夫したり。
そういう経験を釣りですることができるわけです。
 
先日3/29に初めての海釣り、船釣りに連れて行きましたよ。
金沢八景、キス狙いの船です。
おじいちゃんも一緒です。
釣り好きのおじいちゃんも孫と一緒に釣りをするのが夢だったそうです。
親孝行もできましたよ。
よかった、よかった。
 
はっちゃんととんたんの日記を以下に転記しますね。
 
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釣り本番
                             関口溌貴
 
今日は釣りの本番でした。
まず最初は父に少し手伝ってもらったりしましたが、
だんだん自分でやり始めてきて、調子が乗ってきたのですが、
序盤はまったく釣れなかったり、他の人の釣り竿に引っかかったりしました。
がんばったら1回目でイシモチという名の高級な魚が釣れました。
辛抱して途中でやめなかった甲斐がありました。
 
 
初めての海釣り
                         せきぐちとしき
 
今日は海で釣りをしました。
ぼくはキスを3匹釣って、はっちゃんはイシモチを1匹釣って、
おじいちゃんもキスを4匹釣って、お父さんはキスとトラハゼを釣りました。
海だったのですごく風が吹いていて、すごく揺れました。
乗った船と写真を撮りました。
トラハゼはすごく模様がきれいです。
帰りは寝てしまいました。
うちに帰ったら、すごく楽しかったなーと言いました。
すごく楽しかったです。
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自分で釣った魚は美味いねー!
釣りは「食育」にもなりますねー。
 

ドリルは大事

小学校の教育課程、教科書は非常によく作られている。
その年令の一般的な発達段階にある子どもなら、十分習得可能なレベルに作られているのだ。
学習指導要領を作成するときは、実際に授業にかけて、大部分の子どもがついてこられることを確認するそうだ。
教科書のレベル設定としては、上位から3/4ないし4/5の子どもを標準にしているように思う。
であるから、学校と家庭での学習の連携を取り、セオリー通りに教えれば、8割の子どもは8割以上の習得率で、小学校教育を修了可能なはずなのである。
上級学校側の視点から言うなら、中学校教育に十分ついていくためには、小学校での習得率は8割以上としておかなければならない。
 
学校と家庭での連携を図る、とは要するに宿題である。
家庭での復習することなしに、中位以下の子どもに8割以上習得させることは無理である。
最低限学年☓10分間でこなせる程度の宿題を課し、復習を反復させねばならない。
 
上位の子にとっても宿題は大切だ。
上位の子は家で勉強することなしに、学校の授業だけで8割以上修得することが可能だろう。
地頭がよく、素のままでも十分よい成績が取れてしまうのだ。
だからといって家での勉強が不要なわけではない。
家庭学習の習慣は、小学校のうちに定着させるべきなのだ。
家庭学習の習慣が身につかなかった子は、たいてい中学3年か高校1年くらいで落ちこぼれてしまう。
その学年くらいになると、生まれつきの能力、頭の良さだけで通用しなくなるからだ。
学校外で、家で一定時間机の前に座って勉強する習慣を作るのは、小学校時代が最適なのだ。
 
少なくとも小学校教育では、教科によって得手不得手を作らないほうが良い。
得意科目を伸ばすことも大事だが、小学校では「穴を作らない」ことを優先すべきだ。
子どもの得意・不得意は、単なる好き嫌いだったり、面倒臭さが理由だったりする。
小学生の子どもは、漢字が不得意、計算が嫌いということが多々ある。
これは明らかに、面倒くさいことが嫌なだけである。
面倒なことでも必要であれば我慢して取り組むことは、人生で最も必要となることである。
だから、漢字の書き取り、計算ドリルは小学生の忍耐力を鍛えるためにも、嫌でもやらせるべきことなのだ。
 
ところでドリルって何だ?
壁や地面に穴を空ける機械もドリルって言うだろう。
ドリルの先には刃がついていて,それが回転する。
回転=同じことを繰り返すってことだ。
1回1回は弱い力でも,それを何回何回も反復すれば,鉄板でできた壁だって,岩盤の地面だって穴を空けることができるのだ。
計算ドリル,漢字ドリルも同じなんだ。
何回もシツコク繰り返すと、難しい問題も楽々解けるようになるんだよね。
 
上位の子にとって、学校で出される宿題は簡単すぎるかもしれない。
学年×10分間の量の宿題を、数分間で終わらせてしまうかもしれない。
でもそれでもいいのだ。
一定時間、とにかく毎日勉強するということが大切なのだから。
 
でもできれば上位の子には、発展的な学習を与えられるとよい。
難問奇問もよいが、それよりは今の学年より先の教材を用意してやるのがよい。
先取り学習である。
先取り学習は得意科目、好きな科目を伸ばすことにするとよい。
基礎は学校の授業と宿題とで満たしているわけだから、あとは子どもの個性に合わせてもよいのだ。
 
得意科目、好きな科目を先へ先へと進めていくと、その科目だけでは前に進めないことが、子どもにも見えてくる。
上の学年になればなるほど、他の科目との関連が出てくるからだ。
すると、得意なこと、好きなことをやるためには、不得手なこと、嫌いなことも必要なのだとわかってくるのだ。

科学技術週間サイエンスカフェ 4/19大阪 4/20東京のお知らせ

今年も文部科学省主催の科学技術週間サイエンスカフェでお話をします。
4月19日(土)は大阪科学技術館で、4月20日(日)は東京科学技術館で開催です。


・4/19(土) 15:00~16:00 大阪科学技術館

電子工学入門
~ ス パ コ ン「 京 」か ら エ ク サ へ!
現代は便利な生活を支えるために、いろいろなところでコンピュータが働いています。複雑な計算をしているコンピュータも、単純な電子回路の組み合わせでできています。参加者に簡単な回路実
験をしてもらいながら、コンピュータ技術の面白さを体験してもらいます。併せて、スーパーコンピュータ「京」やこれから開発が始まるエクサマシンの紹介もしたいと思います。

申し込み 
大阪科学技術館の電子メール kan-info@ostec.or.jpもしくはFax 06-6443-5310 に、
参加希望日時、サイエンスカフェのタイトル、参加者全員の氏名(フリガナ)、職業(学年)、緊
急連絡先をご記入の上、4月18日(金)17時までにお申込ください。
なお、親子でご参加の場合は、保護者とお子様両方の氏名をご記入ください。また、当日は空
席がございましたらご参加頂けます。
※電子メールの件名は「科学技術週間サイエンスカフェ参加希望」とお書きください


・4/20(日) 13:30~14:30 東京科学技術館

形が変わると働きが変わる
~スパコンは技術のかたまり
同じ材質、同じ形のものでも、折ったり曲げたりするだけでその強さや働きをがらりと変えることがで
きます。技術はそうした工夫の積み重ねでできているのです。参加者に簡単な実験をしてもらいなが
ら、技術の面白さを体験してもらいます。併せて、スーパーコンピュータ「京」やこれから開発が始ま
るエクサマシンの 紹 介もしたいと思います 。
 
申し込み
東京会場予約方法
電子メール stw @ mext.go.jp 宛に参加希望日時、サイエンスカフェのタイトル、
氏名(フリガナ)、職業(学年)、緊急連絡先をご記入の上お送りください。
申し込み締め切り日時は4月18日(金)17:00まで。
なお、親子でご参加の場合は、保護者とお子様両方の氏名をご記入ください。
また、当日は空席がございましたらご参加頂けます。
※電子メールの件名は「科学技術週間サイエンスカフェ参加希望」とお書きください


 
対象は小学校3年生以上のお子さんを想定していますが、幼稚園年長さんから大人の方まで楽しめるような内容にしたいと思っています。
お子さまと一緒に、 お近くの方はぜひいらしてくださいね。

http://stw.mext.go.jp/common/pdf/cafe/140414.pdf


 

我が家の今年度の教育方針

はっちゃんととんたんは、今日が始業式。
はっちゃんは4年生、とんたんは2年生になりましたよ。
今朝、今年度の教育方針を子どもたちに伝えました。
 
まずはとんたんのはこうです。
 
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峻貴君
 
子どもの仕事は、勉強とお手伝いと遊びです。みんなしっかりやりなさい。
 
勉強
2年生は毎日40分勉強しなくてはいけません。以下のようにやりなさい。
 
・学校のある日
朝20分;漢字の練習
夕方20分;学校の宿題、朝のやり残し
 
・学校が休みの日、夏冬春休み
朝20分;漢字の練習、算数の勉強
夕方20分;日記と音読、算数か国語の勉強
 
お手伝い
・雨戸の開け閉め。
・玄関掃除。
・はっちゃんの料理の手伝い。
 
遊び
・iPad、iPod、パソコンでのゲームは土日だけ貸出。ただし、勉強のために使う場合はその他の日も貸し出しますから、何に使うかお父さんかお母さんに言ってください。
 
お小遣い
勉強、お手伝い、遊びとも一生懸命できたら、毎月20日に2000円渡します。
・今年からおやつは自分のお小遣いで買いなさい。
・その他は自分で自由に計画的に使いなさい。
・旅行の時は臨時お小遣いをあげます。
・週に1冊、好きな本を買ってあげます。マンガでもいいです。
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次ははっちゃん。
 
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溌貴君
 
子どもの仕事は、勉強とお手伝いと遊びです。みんなしっかりやりなさい。
 
勉強
4年生は毎日80分勉強しなくてはいけません。以下のようにやりなさい。
 
・学校のある日
朝30分;漢字の練習、言葉の練習、計算練習
夕方50分;学校の宿題、朝のやり残し、理科と社会科の本を2ページずつ読む
 
・学校が休みの日、夏冬春休み
朝40分;漢字の練習、言葉の練習、算数の勉強
夕方40分;日記と音読、算数の勉強、国語の勉強、理科か社会科の勉強
 
お手伝い
・洗濯物(溌貴、峻貴、お父さん)をタンスにしまうこと。
・お風呂掃除。
・週に一度、料理をつくる。メニュー選び、買い物、料理、後片付けまで。
 
遊び
・iPad、iPod、パソコンでのゲームは土日だけ貸出。ただし、勉強のために使う場合はその他の日も貸し出しますから、何に使うかお父さんかお母さんに言ってください。
 
お小遣い
勉強、お手伝い、遊びとも一生懸命できたら、毎月20日に4000円渡します。
・毎月最低1000円は貯金しておくこと。旅行の時の臨時お小遣いはあげません。
・その他は自分で自由に計画的に使いなさい。おやつも自分で買いなさい。
・今年からマンガ等楽しみのための本は自分で買いなさい。その代わり、週に1冊お父さんから渡される本を読むこと。
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我が家は、
 
  勉強;学年×20分間
  お小遣い;学年×1000円
 
としています。
お小遣い額は小学生にしては多いと思いますが、年齢に応じて徐々に自分でコントロールする範囲を広くしていきたい、という意図です。
いずれは服なども自分のお小遣いで買うようにしたいわけです。
お金のコントロールも社会人になったときに必須の技術だと思っています。
コントロールする技術も一朝一夕には身につかない。
子どもの頃から徐々に身につけていくものだと思います。
そのためにはある程度の金額を、子どもに任せることが必要。
その目安を、学年×1000円としたのです。
中3で9000円、高3で12000円です。
高3でこの程度のお金をコントロールできないと、大学生になってバイトしたりで数万円を扱うことになり、社会人になれば二十万円以上のお金をやりくりすることはできないだろうと思う次第。
 
そしてそのお小遣いは「仕事」とリンクさせる。
子どもの仕事は、まずは勉強です。
勉強は子ども時代に一番重要な子どもの仕事であることを、しっかり認識させる。
勉強時間、勉強量も増えるから、お小遣いも増える。
お小遣いが増える代わりに、勉強時間、勉強量も増えていくんだ。
そういうあたりまえの認識を持ってもらいたいんです。
仕事もせずにお金だけくれ、という大人になってほしくないですからね。
 
もちろん、勉強だけやっていればよいとも思わないので、家事分担もさせます。
その家事分担も、子どもたちが将来ひとり暮らしをするときのスキルとなるようなものにしていく。
料理を作り、洗濯をし、掃除をする。
生活のベースとなるスキルを育てるのも親の務めでしょう。
 
ところで、はっちゃんに強制的に読ませる本として、星新一『気まぐれロボット』を渡しました。
学校の行き帰りに少しずつ読んでくれればいいなあと思っています。
気に入ってくれたら、今年は星新一漬けにしようかと。

 

2014年3月16日日曜日

漢字検定合格!


単身赴任先のぼくに妻からメールが届きました.
 
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漢字検定ですが、二人とも合格!!
二人ともたった二問のまちがいしかありませんでした。優秀!!
でも満点を目指していたから悔しい!と本人たちが言っていました。
何はともあれ、この1年間の学習の成果ははっきりと表れましたね。よかった、よかった。
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おおおおおおおお!
素晴らしい!
グレート!
満点じゃないところがまたスバラシイじゃありませんか.
満点取る奴はバカ,満点取らせる奴ももっとバカ,っていつも言ってるしー.
伸びしろを残す、ってのも自分の能力を高めるうえで大切なことですからね。
 
読み書き計算は人生の基礎.
何事もどんどん吸収できる9~12歳のゴールデンエイジを迎えるわが子たちに、漢字検定と算数検定をガイドとしてみっちり鍛えたいと思います.
その意味でぼくもちょうどいいタイミングで単身赴任を終了できましたね。
ラッキー&ハッピー!
 
親が教えられるのは10歳まで、と思っています.
11歳からは外に師匠を見つけられるようにしたいのです.
良い師を見つけるためには,良い弟子でなければなりません.
よい弟子の必要条件は,基礎基本の学力と躾と我慢強さだと思っています.
基礎学力ときちんとした躾と我慢強さを子どもに与えるのは、親の最重要な仕事です。
 
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もちろん,意味のない「つめこみ」はやめたほうがいい.
また,勉強は楽しいほうがいいので,授業の「つまらなさ」は間然すべきだろう.
だが,子どもの「やる気」を引き出すのは,ある程度の強制を伴う、理にかなった「つめこみ」であることを忘れてはいけない.
基礎というのは単調なものだが,そこをしっかり固めるのは「つめこみ」以外にない.
スポーツを楽しむために基礎体力トレーニングが必要になるのと同じで,基礎的な知識や技能が身につかないうちは,勉強が楽しくなる戸口までたどり着くことすらできない.
しかも,この難所を乗り切るプロセスは,また同時に,子どもたちが「耐性のなさ」を克服していくプロセスでもある.
どこかに「耐性のなさ」につける良薬があるのではない.
がまんを重ねて結果を出す---そこでの達成感が「やる気」をふくらませ,耐える姿勢を育てるのだ.
『新小学生の勉強法』二見書房より
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家に戻って、漢検の結果を詳しく見ました。
 

はっちゃんの7級(小4レベル)成績は200点満点中196点、スバラシイですねー。
この成績なら問題なく6級(小5レベル)へ挑戦できます。
6月末の検定で6級、来年の2月に5級という調子で、小学校で習う漢字は4年生のうちに終えちゃおうと思います。
できれば小学生のうちに、4級か3級まで制覇させたいですね。
それが中学からの勉強を加速すると思うからです。
 
10級(小1レベル)受験のとんたんもスバラシイ!
150点満点中147点です。
 

とんたんは10月の検定で9級(小2レベル)合格を目指します。
読み書き計算は学校で習うよりちょっと先へ進んでおく。
それが授業の理解度を上げ、先生を好きになり、学校を楽しくするコツなんです。
 
何をどこまでいつまでにやればいいのか、すなわちゴールが明確なのがこういう検定試験のよさです。
努力したことが必ず報われます。
その分野に必要な知識が増えるのはもちろんですが、資格試験の経験をたくさんすることで、大人になって社会に出てから、ゴールの見えない現実問題も「プロジェクト」に落としこんで取り組めるようになりますね。
 
頭のいい人、仕事の出来る人は、こまめに達成感を味わえるように段どってますね。
そうやって自分のモチベーションを維持する。
そういうことが上手です。
あまり長くない短い期間に、達成可能な、でもちょっと背伸びが必要な、明確なゴールを定め、ひとつずつステップを踏んで、スケジュールを崩さず着実に進んでいく。
ひとつ達成できたら周りにも認めてもらい、認めてくれる人がいなくても自分を褒め、一段落ついても休みすぎず、次の目標を定め、先へ進めていける。
 
小さな達成感、小さな成功を積み重ねて、自分の実力を上げていきつつ、大きな仕事を成し遂げていく。
そうやって自分を信じるに足る人物に、自分で育て上げ、自尊心を持ち、人にやさしい人間になるわけです。
人に優しくなるためには、自分に余裕がないとできません。
余裕がないと自分のことだけであっぷあっぷしてしまい,とても他人のことを気遣うことまでできなくなっちゃいます。
それで他人を無視したり,いじめたりする。
 
我が子たちには優しい人になってもらいたい、当然。
そのためにも、漢字検定などでしっかり学ばせ、努力させ、達成感を味わい、実力を高める。
楽しくがんばっていきたいですね-。
 

おじいちゃん、おばあちゃんにも合格を報告。褒めてもらいました。
お祝いに、500円ずつ臨時お小遣いもいただきました。
早速ゲーセンで無駄遣い!

2014年3月9日日曜日

今が未来を創る!

他人に迷惑をかけなければいい。
子どもだけじゃなく親や先生にもそう言う人が多いが、ぼくは違う。
今月号の『楽しい授業』にこんな記事があった。
筆者は小学校の先生である。
 
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(略)宿題忘れとか忘れ物は、叱る対象にならない。
宿題を忘れてきた人(いや、ウチのクラスには自分の意志でやらないという人が多いのだが)を私はほとんど叱ったことがない。
宿題をやらないで困ることは、まあ自宅の勉強が少なくなって、定着が悪くなるくらいで、学校の授業で困る場面はあまりない。
提出物が期限までに提出できなければ、評価が悪くなることは伝えてあり、それでも出さないのは本人の意志であり、他の誰も困らない。(略)
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この先生の出す宿題は、やってもやらなくてもいいものらしい。
やらなくても評価が悪くなるだけで、他の生徒は困らないから。
本当にそうか。
 
さらに引用しよう。
 
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授業で使う物を忘れた場合も、私はあまり叱らない。
教室には授業で使うはさみ、定規、絵の具セット、習字セットなどの予備は何セットか用意してある。
忘れた人は、授業が始まる前にそこから持って行っていいことになっている。
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クラスに予備品があるから、それを使えば忘れ物をしても授業に支障はない。
この先生はそう考えているらしい。
どうやらこの先生には「今」の視点しかないようだ。
「未来」のことを勘定に入れていないみたいなのだ。
 
そもそも論だが、ぼくは教育とは子どもたちの「未来」のためにするものだと思っている。
子どもたちは自分たちの未来を生きていくため、より良く生きていくために、今の教育がある。
教育とはそういうものでなければならないと、ぼくは思うのだ。
 
教師は、教え子たちの未来にも(ある程度の)責任があるのである。
今の教育が子どもたちの未来にどのような影響を及ぼすのか、想像力を働かせなくてはならない。
もちろんそれは親もそうだし、子ども自身もそうなのである。
未来への想像力を働かせるから,今の自分を律することができるのだ。
 
未来の視点を持たない教師の教育は冷たい。
宿題などやってこなくても、誰にも迷惑をかけない。授業できちんと教えているから。
宿題をやってこなければ評価を落とすことは子どもたちに伝えている。
それでも自分の意志でやらないなら仕方がない。
本人の自宅学習の習慣が身につかず、定着が悪くなるだけだ。
誰にも迷惑がかかっていないじゃないか。
おいおい、それでいいのか。
 
忘れ物をしたって、予備を用意してあるからダイジョウブ。授業に支障はない。
ただし休み時間のうちに借り受けろよ。
授業が始まってからだと、授業を中断するから他の子に迷惑になる。
ああ、兎にも角にもこの先生の視点には「今」と「他人」しかない。
 
宿題をしない、忘れ物をする、これが「未来」のその子にどういう影響を及ぼすのか考えてみよう。
 
宿題は、与えられた課題を期限までにやり遂げる、という訓練も含んでいるのだ。
その子が上級学校に進学した場合、あるいは社会人となってから、課題を期限までにやれなくても困らない?
特に社会人となってからは、期限を守らないことは非常に不利益となる。
仕事というのは、たいてい複数の人が関わって行われる。
それは前工程と後工程でなっている。
前工程が期限までに終わらないと、後工程を始めることができない。
期限を守るということは、仕事のイロハのイなのである。
 
期限を守る習慣と意識のない人はどうなるだろうか。
他の同僚に迷惑をかけ、自らの評価を落とす。
他人にも自分にも迷惑な存在となってしまうのである。
それはとても「生きにくい」ことである。
教え子の未来を生きにくくしてよいのだろうか。
 
だってまだ小学生ですよ。いいじゃないですか。中学、高校とだんだん覚えていけば。
と言うかもしれない。
たしかにそうだ。まだまだ教育期間はたっぷりある。
だが、だからといって小学校ではやらなくてもいいわけではない。
その年代年代で、少しずつでも訓練していくほうが、その後の生徒たちにとってよいはずだ。
 
この先生は、子どもをあまり叱りたくない、と言う。
誰だって叱りたくはない。叱ることは疲れることだ。
だが子どもを叱られない人間に育てるために叱るのだ。
それが教師のそして親の仕事なのである。
親や教師は,子どもの未来を創るために,叱らねばならないのだ。
 
ぼくは教育は「卒業」を意識して行うべきものだと思っている。
卒業とは、もうその学校で教えるべきことはない、学ぶことはない状態にすること。
だから、進学なり就職なり次のステップに移っていくことができる。
 
小学校の卒業とは、もう小学校で習うことはほぼマスターした、中学に進学しても大丈夫な状態に子どもたちを育て上げることだ。
宿題はきちんとやる、家でも一定時間勉強する、忘れ物をしない。
これらは小学校で身に付けるべきものだし、小学生の時代に身に付けるのが適当である事項だと思う。
中学、高校になってから身につけようとしても、非常に困難を伴うもの。
もしかすると、一生その子は身に付けることができず、その子の人生の幅を狭くしてしまう恐れのあるものだと、ぼくは思う。
 
これは家庭教育でも同じ。
子どもがきちんと家から巣立って自立していくことを目指す。
家からも卒業していくことを願わねば,家庭教育も成り立たないと思うのだ。
 
教師,親にはそういう「子どもたちの未来への畏れ」がなければならないと思うのである。