2011年7月18日月曜日

自らを限るなかれ


こんにちは

溌貴君は学校で足し算を習い始めました。
家でも少し練習しています。
ちゃんと指を使って計算しています。
どこで習ったのかなと思って、溌貴君の学校のホームページを見てみました。
1年生の算数の時間の様子が写真に写っていて、ほとんどの子が指を使っているようなんです。
スバラシイですねー。

やっぱり計算の基本は「指」なんです。
10進数を人間が採用したのは、たまたま指が10本だったからです。
数を認識し始めた大昔の人類も、指を使って計算していたに違いない。
個体発生は系統発生を繰り返すわけですから、計算を習い始めの子どもは、きちんと指を使って計算した方がいいんです。
このとき、格好悪いからって指を使わせないでいると、計算力が伸びません。
存分に指を使わせていれば、半年もすれば卒業して、指を使わなくても計算できるようになっちゃうんですから。
それは脳の中に指が10本刻まれたってことですね。

内田樹/成瀬雅春『身体で考える。』マキノ出版¥1400-を読んでいたら、こう書いてありました。

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内田 僕は長年、教師として教壇に立ってきたので、学校という枠の中での話になるんですけれども、伸びる子供というのは、自分で自分の限界を作らないんです。
伸びる、伸びないの違いには、もともとの学力や才能はあまり関係ないんです。
「自分はここまでの人間だ」と思っていればそこで止まるし、自分の可能性に関して、どこまでが可能性かよくわからないと思っている人は素質が爆発的に開花する可能性がある。
自分の成長に制約をつけるかどうか、そのマインド・セットの違いによって、そのあとの進む道が全然違ってくる。(27p)
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孔子様が言ったように、なんじ限る事なかれ、ですね。
野口悠紀雄さんも、自分は才能があると思っている人ほど才能を発揮できる、と言っています。
たとえ錯覚でも、自分はできる、と思った方がいいんですよ。
特に伸びしろの大きい子どもには、自分はできるんだ、という意識を持たせた方がいいんです。

計算でも、指を使ったって計算ができた方が、自分はできるんだという意識が定着するんです。
指を使わせないで、なかなか計算に上達できなければ、自分は算数が得意じゃない、と早々と思い込んでしまう。
自分はできると思っていれば、どんどんトライしますから、結果的にたくさん勉強するようになります。
できないと思っていたら、心は萎縮してしまい、練習量も少なくなります。

実を言うと、高校くらいまでに習う基礎的な勉強って、あまり頭の善し悪しには関係ないんです。
どちらかというと、どれだけ大量に勉強したかどうかなんですよ。
自分はできると思っている子は、自然と大量に勉強しちゃうんです。
だって、どんどん解けて、どんどん先へ進めば楽しいですからね。
だから勉強がよくできる。

そして、自信が着くといい意味でのプライドもできてきます。
ぼくならこんな問題だって解けるはずだって。
算数、数学の難問も、自分は解けると思っていれば必ず解けちゃうんです。
自分には解けないと思っていれば、解き始めさえしないから、解けないのは当然です。

指を使った計算をたっぷりやったあと、算数の次のステップは、「絵を描くこと」です。
文章題を読んで、それを絵に描いてみる。
算数のできない子は、文章題の問題を読んでいきなり式を書いてしまう。
問題文の中にある数字をやみくもに、あるいは機械的に前から順に、式に当てはめてしまう。
だから解けない。
式を書く前に絵を描くんです。
絵を描くと量関係がはっきり目に見えます。
量関係が分かれば、間違えずに立式できるわけです。

算数、数学は文系に進むにせよ理系に進むにせよ、しっかり身に着けると有利です。
我が子たちも、自分は算数が得意なんだ、という錯覚を持ってもらいたいですね。
それで結果的に大量に勉強ちゃう。
大量に勉強すれば得意になっちゃうんですから。


はっちゃんの学校で盆踊りが開催されました。
盆踊りの基本は見よう見まね。
自分はうまく踊れないから、と躊躇しているといつまでも踊れない。
楽しく踊っているうちに、踊れるようになるんです。

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