こんにちは
昨日のメールで、「仕事のやりがいは給料だけじゃない」ってことを書きました。
やりがいのある仕事をしている人は、たいてい給料のことには無頓着。文句も言わない。
やりがいのない仕事をしている人に限って、自分の給料に不満を持ち、いつも誰かさんのもらっている給料と比べては、へこんだり怒ったりしている。
やりがいのあるなしは、実は自分自身の気持ちの持ちようでもあること。
どんな仕事にもやりがいを見つけ、楽しみを見いだし、自分のスキルや経験を上げようとする。
それが仕事を面白くし、周りの評価も得ることができ、だんだんともっと面白い仕事にも恵まれるようになる。
やりがいのないつまらない仕事だと思いこんでだらだらとやっていると、スキルや経験値はちっともあがらず、従って誰からも評価されず、面白くやりがいのある仕事は絶対に巡ってこないんです。
日本も、年功序列がくずれて実力主義人事制度になってきました。
賃金も実力主義になりつつあるんですが、どうも形式的にボーナス時にちょびっと差を付ける程度でお茶をにごしている企業が多いようです。
でも、賃金による格差は、反って労働者のモラルを下げ、会社の生産性を下げると、ぼくは思っています。
収入をちょびっと下げられた方は、もっと頑張って収入を上げようと思うより、「どうせオレの働きは悪いんだよ」と開き直ってますます働かなくなる可能性が大きい。
収入をちょびっと上げられた方が、ありがたい、もっと頑張ろうと思うより、「オレのやった仕事の評価がたったこれだけかよ」と思って、やる気を削がれる可能性が大きい。
仕事のやりがいを給料だけで評価すると、こういうデメリットもあるんです。
その点、居酒屋ワタミの経営は参考になりますよ。
渡邉美樹『前略・・・。』東洋経済新報社\1500-から引用します。
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アルバイトの人に喜んで働いてもらうには、給料を上げればいいのかというと、決してそうではありません。
彼らの多くは、お金に困っているわけではないですから。
ちなみに、和民の時給は、他社チェーンに比べて200円安くなっています。
これはどうしてかというと、実は3年くらい前になりますが、当時いた3000人のアルバイト全員にアンケートをとったことがあるのです。
「あなたはなぜ和民で働いていますか?」という質問をしたところ、最も多かったのが
「自分自身の存在感があるから」でした。
「あなたはなぜ和民で働いていますか?」という質問をしたところ、最も多かったのが
「自分自身の存在感があるから」でした。
やりがいということでしょう。
次は「仲間がいるから」でした。
3番目が「楽しい」・「仲間がいて、自分の存在感があって、そこに行くのが楽しい」から働いているというわけです。
「お金のため」はその次、4番目でした。(70p)
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さすがワタミの社長です。
人が動く法則を知っている。
人はお金だけで動くんじゃない。
人間のインセンティブは、お金、社会、道徳の三つなんですね。
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さすがワタミの社長です。
人が動く法則を知っている。
人はお金だけで動くんじゃない。
人間のインセンティブは、お金、社会、道徳の三つなんですね。
人が楽しく働くには、「何をするか」よりも「どこで」「誰と」働くかの方が重要なんです。
たぶんワタミでは、先輩アルバイターが楽しそうに働いていて、後輩に仕事のやりがいを伝えているんだと思います。
それによって若者たちは、スキルや経験値を上げることができ、自分自身の存在感を実感できるのだと思うのです。
支え合う仲間がいて楽しい職場なので、ちょっとくらい時給が低くても一生懸命働くってわけ。
もちろんお金も大事で賃金をケチってはいけないけど、労働者の社会性、道徳心を満たすことも大事なんです。
お金、社会、道徳のベストミックスですね。
三つのインセンティブを上手く組み合わせて実現すれば、コストを節減することもできる。
もちろんお金も大事で賃金をケチってはいけないけど、労働者の社会性、道徳心を満たすことも大事なんです。
お金、社会、道徳のベストミックスですね。
三つのインセンティブを上手く組み合わせて実現すれば、コストを節減することもできる。
それがワタミの経営上の強さにもなっているんですね。
給料だけで労働者を働かせよう、というケチな考えは反って労働者の意欲を削ぎ、雇用者の利益を損ないます。
というわけで、ぼくは形ばかりのみみっちい実力主義賃金格差には反対なのです。
給料だけで労働者を働かせよう、というケチな考えは反って労働者の意欲を削ぎ、雇用者の利益を損ないます。
というわけで、ぼくは形ばかりのみみっちい実力主義賃金格差には反対なのです。
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