2011年5月27日金曜日

鶴亀算の解き方

こんにちは

spring8一般公開で、ぼくは科学のお話会をやらせてもらいました。
お話会のあと、参加者が質問に来たりします。
これがけっこうドキドキ。
知らないことを質問されると困るからね。
普通の人は、理研の職員なら科学のことは何でも知っているだろう、と思っているみたい。
ぼくだって(誰だって)知らないことはしらないんです。
その意味でぼくだって普通の人なんです。

で、あるお母さんがお話にきて、ぼくは昔小学校教師だったことなどもしゃべったりしていたら、突然

 小学生の子どもに鶴亀算を教えているんですけど、
  いい教え方はありませんか

なーんて質問されました。
おお、これならぼくの専門だ。
なんたって中学受験塾にも勤めていたことがあるからね。
喜んでお教えしましょう。

鶴亀算とはたとえばこんな問題です。

  鶴と亀があわせて8匹、足の数があわせて26本であるとき、
  鶴と亀はそれぞれ何匹(何羽)いますか

中学生以上なら、1次の連立方程式の計算方法を知っているでしょうから、簡単に解いてしまうでしょう。
鶴の数をx、亀の数をyとおけば、あわせて8匹なんだから、

 x+y=8、

そして足の数はあわせて26本だから、

 2x+4y=26。

これを解けばいい。
すぐ計算できちゃいます。

だから、小学生にちょっと先取りして中学で習う連立1次方程式を教えちゃってもいい。
たいていの数学の問題は、その時点で解けなくても、もっと先まで勉強を進めちゃって、振り返ってみると簡単に解けるようになるものなんです。
算数、数学が好きな子なら、遠慮しないで中学、高校、大学の数学まで順を追ってどんどん勉強しちゃうのも手です。
好きなこととことんですからね。

でもそれほど算数が好きじゃない子なら、こんなやり方を教えてあげるのも楽しいことです。

鶴と亀を思い浮かべるとき、鶴は2本足で立っていて、亀は4本足ではいつくばっている。
こういう状態を思い浮かべていたら、鶴亀算はとても難しいのです。
こういうときは亀を立たせてみるといいんです。
すると、鶴も立ち上がった亀も足は2本だけになります。

ノートに絵を描いてみてください。
鶴も亀もとりあえず、○で表します。
鶴と亀はあわせて8匹いるわけですから、○を8個書く。
鶴も立ち上がった亀も足は2本ずつですから、○に足を2本ずつ描き加えてみましょう。
足の数は合計16本になりましたね。

次に、立った亀がバンザイしているところを想像してください。
亀の手は2本ずつですね。
鶴と亀の足(と手)をあわせると26本でした。
鶴と立ち上がった亀の足の合計は16本でしたから、残りの足26-16=10本は亀の手ということになります。

さっきの足のついた8つの○に、手を10本描き加えてみましょう。
一つの○に2本ずつ手を書き加えていきます。
すると○5つに手があることがわかるでしょう。
ほら、亀は5匹だったんですよ。
手の描かれていない3つの○が鶴だったってことです。

ね、鶴亀算も結構面白いでしょ。

0 件のコメント: