2010年2月15日月曜日

ビジネスは心理学


こんにちは

同じ会社にとてもまじめそうな人がいました。
直接一緒に仕事をすることはありませんでしたが、端から見てまじめ。
朝も早くから夜遅くまで一生懸命机にかじりついて働いている。
でもその人はしょっちゅう誰かから怒られているんです。
まじめで一生懸命なのに何で怒られるのか不思議でした。

その後、たまたまぼくもその人と一緒に仕事をする機会がありました。
すると、ぼくも思わず怒鳴りつけちゃったんですよ~。
あはははは。
やっぱり怒られるには怒られるだけの理由があったんです。

微妙に約束を守らない、ちょっとポイントが外れている、手伝ってもらってもお礼を言わない、連絡しても返事がない、他人事のような話し方をする、言い訳が多い。。。e.t.c.
こういう言動に接するれば、ほぼ100%の人が怒りますよね。
怒ってしまって、その人のやった仕事のおかしな所を細々と指摘してしまいました。
怒ると脳が興奮するために、必要以上に細部にわたって間違いを見つけてしまうんですよねー。
見逃してもいいような些細なことまでね。
その結果その人の仕事は増えてしまい、長時間仕事をしなくてはならなくなるわけです。

三田紀房『ここ一番に強くなれ!』大和書房¥1200-にこうありました。

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上司が大事なクライアントに部下を送り込むとき、まず最初に考えるのは「相手に不快な思いをさせたり、相手を怒らせたりしない」という点である。
だってそうだろう。
怒らせさえしなければ、そしてそれなりの好印象さえ残すことができれば、たとえその場で契約に至らなくとも「次」につながる。
可能性をキープできる。
しかし、怒らせてしまったら「次」はない。(61p)
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この頃、仕事は心理学だなーってつくづく思います。
よいパフォーマンスを出している人は、その人自身ゴキゲンだし、周りの人たちもゴキゲン。
なぜならその人が励ましたり、的確にディレクションしたり、時には冗談かましたり、きちんと叱ったり、手助けしたりと配慮しているんです。
人は気分がいいときに最大限のパフォーマンスを発揮するものです。
そういうことが分かっていて、意識的でも無意識的でも周りの人たちをエナジャイズしている人が、よいパフォーマンスを出している。
逆に言えば、そうしない、できない人は自分もパフォーマンスを上げられないし、周りの人たちのやる気を奪ってしまうのです。
やる気こそ組織の持つ最大の資源なんですから。
そういう人の心理、当たり前の気持ちを理解し、実践することがビジネスを成功させるコツなんだと思います。
それができればば、たくさん残業しなくてもパフォーマンスを上げていけるんだと思っているのです。

三田さんはこうも言います。

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本当に仕事ができるヤツは社内でも人気がある。プライベートでもたくさんの友達がいる。
そして社内で嫌われるようなヤツは、かならず外でもその「イヤな匂い」を醸し出している。
自分の気づかないところで、数え切れないほどのミスを犯している。
社内で嫌われるようなヤツは、「結果を出せないから嫌われる」のではない。
「嫌われるような性格だから、結果も出せない」のだ。
この順番を間違えると、とんでもないことになる。(59p)
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やっぱり人を怒らせるような人にはいい仕事はできないんです。
もちろん誰彼かまわず怒らせないようにビクビクとしているのもダメですよ。
多くの人が集まる組織であれば、おかしな奴も時々いたりします。
こんな奴のゴキゲンまでとる必要はありません。
こんな奴のゴキゲンをとっていたら、他の大多数の人のやる気を奪います。

では人を怒らせないようにするにはどうすればいいのでしょうか。
それは単純なこと。
子どもの頃、幼稚園や小学校で繰り返し教えられたことを実践することです。
すなわち、最低限の礼節を守り、人格を攻撃するような発言に注意し、嘘をつかず、誠実に約束を守ること。
今週も誠実に、そしてゴキゲンにやっていこうと思います!


写真は次世代スパコン棟のメインマシンの入る計算機室。
多くのスタッフの誠実な仕事が実ってきて、ゴキゲンです!

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