2009年6月2日火曜日

仕事を無駄にするな

こんにちは

おかげさまでイギリス遊学から帰ってきた妹も、この不況のさなか理研のアシスタントとして採用してもらうことができました。
少しは英語ができますが、もともと文系出身なので理系の仕事は言葉がちんぷんかんぷんでしょう。
3ヶ月もすれば、理系用語にも慣れることでしょう。
これまでの人生ではつきあったことのない毛色の変わった人たちとの仕事も、いい経験になると思います。
ちょっとずつでも学び続け、自分の枠と未来を広げていって欲しいと思います。

ぼくはこれ以上出世したくはありませんが、お金は稼ぎたいと思っています。
我が子たちは私学に入れていい教育を受けさせたいので、がんばって稼がなくちゃっね。
時々、「そんなにやっても給料変わりませんから」とか「私はそんなに給料もらっていません」とか言うおじさんがいます。
そういうおじさんに限って、たいがいは給料分さえも稼いでいないように思えます。
給料変わらないからこれ以上の仕事はしない、自分の給料以上の仕事はしたくない。
結局は仕事をしない言い訳なんですね。
でもそういう働き方は、長い目で見ると損だと思うんですよ。

ではどのくらい稼げば、給料分以上の仕事をしたことになるのか。
仕事をしないおじさんたちは、自分が今もらっている給料を基準にしてモノゴトを判断しているようです。
たとえば月給手取り30万円だと、月労働時間を200時間とすれば、時給は1500円です。
時給1500円だと、コンビニのバイトよりちょっと高いくらい。
なので、コンビニのバイトくらいの仕事をすれば、自分の給料に見合った仕事だと思う。

これ、間違っていますよ。勘違いです。
会社がこのおじさんを雇用するための費用を逆算してみないといけません。
自分の人件費はいくらか。
このときもたいていの人は、せいぜいが税・社会保険込みの月収くらいしか思いが及びません。
いわゆる額面月収ですね。
手取り30万円なら、額面40万円くらいでしょうか。時給2000円。

いえいえ、会社はもっとあなたのために支払っているのです。
不況で減っているとはいえボーナスも支払わなければなりません。
退職時には退職金。
社会保険の半額負担や総務や人事に関する間接費、会社の建物の維持費や光熱費などもかかります。
それらを加えると、給料額面の2倍くらいが会社が支払う人件費となっているのです。
手取り30万円、額面40万円の人なら、人件費80万円です。
同じく月労働時間を200時間とすれば、時給4000円にもなるのです。
コンビニのアルバイト程度の仕事をされたんじゃ、とてもペイしないわけです。

しかも、これだけ稼いでトントン。
会社には利益は出ません。
利益が出なければ会社は発展していきませんし、自分の給料も上がっていかないことにもなります。
下手をすると会社が倒産しちゃって、自分の雇用さえ守れなくなってしまうんです。

「自分の給料の3倍は稼げ」とはよく言われることです。
3倍くらい稼げば、会社にも利益が出て発展させていくことができる。
そうすれば、すぐには給料は上がらないかもしれないけれど、長期的に見れば自分の給料も上げていくことができるんです。

押井守『他力本願』幻冬舎¥1600-から引用します。

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同じ量の仕事をしていても、意識して取り組む人間とそうでない人間との間には、少しずつ差が生まれ、それが蓄積していくものなのである。
ムダな仕事というものは存在しないが、仕事をムダにしている人はいる。(138p)
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あまり給料のことばかり考えて仕事をするのもうざったいことですが、時々は自分の人件費を意識してみることは、自分の仕事を見直すために必要なことだと思います。
ちょびっと余分に仕事をする習慣を身につける。
ちょっとの工夫をし続ける。
それが自分の仕事を無駄にせず、人生を無駄にしない方法なんだと思います。

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