2009年3月23日月曜日

結果こそ現実

こんにちは

先週末は、今月末に完成するXFEL棟の監督員検査でした。
口数が減っていた例のフレンドリー君にも、おしゃべりが戻ってきました。
もう大丈夫です!

XFEL棟のコンセプトは「建物もマシンの一部」。
精密で質のよいビームを発信するためには、建物だって高品質で精密でなければならないのです。
マシンを設置する床面の精度も重要ですし、安定した空調や冷却、電源も必要です。
その意味でぼくが手がけた研究実験棟の中でもっともチャレンジングな仕事でした。

検査の結果は、十分合格点を超えた、です。
機能的な要求は満足し、その上で「ホスピタリティ」にあふれた建物になったと思いました。
ホスピタリティとはラテン語で”客間”です。
ホスピタリティを辞書で引くと、客に対する親切なもてなし、歓待とある。
心をこめて客をもてなすこと。
お客さんと一緒に喜び、共に楽しさや感動を共有する場所が客間なのです。

森信三『人生二度なし』致知出版¥1600-にこうありました。

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結果こそ現実であって、願望や意図だけでは、いかにそれが真摯かつ熱烈であろうとも、結局はたんなる主観的観念に過ぎない(56p)
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コンセプト=概念、理想です。
理想を思い描くことは大切ですが、それだけでは絵に描いた餅にすぎません。
理想を現実化していくために努力していき、結果を出すことが大切なんだと思っています。
結果とは何か。
多くの人と一緒に喜び、共に楽しさや感動を共有できることだと、ぼくは思います。

今週水曜日には役員の検査があります。
きっとホスピタリティあふれたよい施設に仕上がったことが、役員にも伝わると思います。
がんばってきた施工スタッフのみなさんに感謝ですね。

役員の検査が終了したらすぐ、マシンの搬入、据え付けが始まります。
世界に一歩でも先んじられるように、できることはどんどん着手していくのです。
マシンの据え付け、試運転調整の時にも、建物側のチューニングが必要になってきます。
何たって「建物もマシンの一部」ですからね。

マシンの研究者、技術者のみなさんと努力を続け、よい結果を現実化し、このプロジェクトを成功させ、共に喜び、感動を共有したいなーって思っています。

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