こんにちは
日曜日に越谷市科学館で出張授業をしてきました。
三連休の最終日にもかかわらず満席状態で、当日参加をご希望された方をお断りしなければならないくらい盛況でした。
嬉しい限りです。
参加者は、小学生とその保護者でした。
子ども一人にお父さんとお母さんだったりして、大人の方が人数が多かった。
ちょっと話しづらかったですよ。
子どもと大人とどちらに向かって話すべきか、ターゲットが絞りきれませんでした。
まだまだ未熟ですねー。
それでも楽しい授業ができたと思います。
授業のメインの話は「光が出る仕組み」で、電子と光の関係からXFELまでの話だったのですが、それよりも
技術者は楽しい
ということを伝えたかった。
科学者というと、ほとんどの子どもや文系の大人も、研究者をイメージしています。
それも白衣を着たはげちゃびんおやじだったりして。お茶の水博士みたいなイメージですね。
ぼくは科学者とは、科学をメシのタネにしている人、と定義しています。
なので、研究者だけでなく技術者も科学者というカテゴリーに入るわけです。
そう定義すると、科学者の中では研究者より技術者の方が圧倒的に人数は多い。
なので、科学者のほとんど(95%くらいでしょうか)は技術者だってことです。
数が多いと言うことは、それだけ世の中から必要とされているということでもある。
ぼくは、
研究者;夢を見つける仕事
技術者;夢を実現する仕事
であると思っています。
授業の中で、
研究者;世界初、No.1じゃなきゃ意味がない
その意味で厳しい仕事
でも楽しい!
でも楽しい!
技術者;たくさんの知識や技術を広く知る必要がある
その意味で厳しい仕事
でも世界初、No.1でなくてもいい
と話しました。
どちらも世の中に必要な仕事だし、どちらもまじめに取り組めば楽しい仕事だと話しました。
どちらに適性があるかは、人それぞれ。
吉田武『中学生が演じた素粒子論の世界』東海大学出版会\1600-にこうありました。
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科学者と違って、技術者は必ずしも一番である必要はありません。
世界で二番ならそれはそれで結構です。
仮に同じ技術を持った人がたくさんいても、それは希少価値が減るだけで、全く無意味になる、ということはありません。
体に身についた技術というものは、生涯何らかの形でその人を助けます。(161p)
科学者と違って、技術者は必ずしも一番である必要はありません。
世界で二番ならそれはそれで結構です。
仮に同じ技術を持った人がたくさんいても、それは希少価値が減るだけで、全く無意味になる、ということはありません。
体に身についた技術というものは、生涯何らかの形でその人を助けます。(161p)
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何より技術者は「人まね」が有効なんです。
研究者は人まねは御法度。
技術者はいいものはどんどん真似して、自分の身にすればいい。
勉強すればするだけ技術力が上がる。
その分、夢を実現する技が身に付くんです。
それに技術者は、いろんな仕事に携われるのもメリット。
ぼくもこれまで理研で、多くのプロジェクトに関わってきました。
横浜NMRパーク、和光RIBF、神戸スパコン、そしてXFEL。
これらの施設の写真を見せながら、技術者は楽しいぞ、と話しました。
ところで昨日のごみメールでお見せしたXFEL機械室の写真を、職場内の方にも見てもらいました。
こんな感想をもらいましたよ。
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このお写真に写っている機械室は、本当に美しいですね!
何が美しいかって無駄なものが一つも無い。
色一つ、形一つ、素材一つとっても無駄なものが無い状態。
詳しくは、どう機能するか分からないけど無駄が無いものって、やはり美しいです。
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このお写真に写っている機械室は、本当に美しいですね!
何が美しいかって無駄なものが一つも無い。
色一つ、形一つ、素材一つとっても無駄なものが無い状態。
詳しくは、どう機能するか分からないけど無駄が無いものって、やはり美しいです。
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こういう感想をもらうと嬉しいですねー。
技術者冥利に尽きます。
いいものは素人目にもいいものだと分かるんだと、ぼくは思っています。
玄人しかわからないようなものは、偽物だね。
さ、今日もホンモノ目指して楽しくがんばりましょうか!
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