2009年9月9日水曜日

心->頭->身体



こんにちは

学校の保健体育の時に習ったと思いますが、「スキャモンの発達曲線」というものがあります。
人間の各組織、機能はほぼこのように発達していく、というものです。

たとえば免疫系は6歳~12歳にかけてピークがきますが、この時期子どもは活動範囲が広がり、いろんな細菌類に接する恐れの高い時期だからです。
逆に言えば、この時期に活動範囲を広げ、多くの細菌類に接することが後々の健康を担保する、ということでもある。
さらに、この時期6歳より前は免疫系の発達がまだ十分ではないので、無理に子どもの活動範囲を広げるようなこと、例えば海外旅行に連れて行くとかは避けた方がいい。

このように、子どもの発達に合わせた経験、教育をしたほうがいいんです。
糸山泰造『絶対学力』文春ネスコ¥1400-にこうありました。

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体さえ健康ならば・・・と合い言葉のように言う人がいますが、まず最初に健康であるべきものは心ではないでしょうか。
次に考える力、すなわち頭です。
そして最後に体です。
人間の成長もこの順番でなされていると私は思います。
成長の順番と優先順位は同じで、大切なものから成熟するようになっているのです。(77p)
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発達曲線を見ても、一般型(筋肉骨格系)の発達に先行して神経型が発達します。
健康は一番大事なことですが、子どもに無理に身体を鍛えさせるのは逆効果。
特定のスポーツをやって身体に大きな負荷をかけるのは好ましくないのです。
子どもが自然に身体を動かす遊び、鬼ごっこのようなものをやって、神経型を軸にして身体を動かすようにしたほうがいいんです。
同書にはこうもありました。

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私は、子育てには3つの旬があると考えています。
心ができあがる「心の旬」、頭ができあがる「頭の旬」、そして体ができあがる「体の旬」です。
年齢的には0歳~6歳が心の6年間、6歳~12歳が頭の6年間、12歳~18歳が体の6年間です。
親としてはこのそれぞれの旬の時期を知らないと早すぎたり遅すぎたりと、苦労ばかりが重なって成果が出ないことになります。
何事も大切なのはタイミングなのです。(77-78p)
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なるほど、神経型の発達時期も2期に分けた方がいいんですね。
6歳までは心、6~12歳は頭、すなわち知能。
知能といってもスパルタ受験勉強ではなく、多様な経験を通した思考力の基礎を育てること。
そして12歳になったら身体の旬ですから、部活に入ってスポーツに熱中したり、スポーツ的勉強である受験勉強に取り組む。
発達に沿った旬を捕らえることが、無理もなく、合理的な教育なんでしょうね。

我が子はっちゃんとっちゃんは心の旬真っ最中。
心の旬の育て方はどうすればいいのか。
どうやれば心は育つのでしょうか。
いろんな育児書を読んでのぼくらの結論は、

 子どもが甘えたいときは甘えさせること

です。
つまり「セキュアベース」の確保です。
いろんなことを体験したり挑戦したりしたとき、不安になるときもあるでしょう。
そういうとき、すぐそれを受け止めてくれる人がいると安心します。
安心が新たな経験や挑戦へ挑む安全地帯=セキュアベースになる。
それに無条件に甘えられるって、甘えられてそれがかわいらしく思えるのも、6歳くらいまででしょう。
その旬にたっぷり甘えさせ、甘えてもらうのも、親の旬ですもんね。

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