こんにちは
昨日は筑波研に建設していた特高変電所の完成検査でした。
とてもよい出来で、嬉しくなっちゃいました。
短工期であり、既存高圧幹線ケーブルの切り替えなど難しい工事でしたが、スタッフみんなの力でやり抜きました。
ぼくも1年間たのしく仕事が出来ました。
感謝、感謝です。
前便でプロフェッショナルを以下のように定義しました。
期日を守り、一定の品質を保った仕事をする
ここで注意して欲しいのが「一定の品質」というところ。
プロに頼むと、完璧なスバラシイ仕事をしてくれるものだ、と誤解している人は多い。
プロの人は完璧なスバラシイ仕事なんかしてくれませんよ、実は。
だって、最小限の努力で基準をクリアするのがプロだからです。
つまり、合格点ギリギリをねらってくるわけです。
クライアントに文句は言わせない程度の合格点であればよいわけで、それ以上の労力をかけないのがプロ。
だって、それ以上のことは要求されていないわけだし、楽もしたいわけです。
余力を残せば、他の仕事も請け負えます。
仕事の品質をそうコントロールできる、というのもプロの技術なんです。
だから、プロに頼めば間違いはないんですが、ただ頼んだだけでは面白みのない仕事しかしてくれないのです。
だから、プロに頼めば間違いはないんですが、ただ頼んだだけでは面白みのない仕事しかしてくれないのです。
ところがプロがちょこっと余計に労力をかけてくれると、俄然いい仕事になります。
そこがプロなんですねー。
だからいい仕事をするコツは、プロに「燃えてもらう」ことなんです。
燃えてもらうには、お金を余分に支払うことも必要。
でもプロはお金だけじゃ動きません。
その仕事に面白みがないとね。
この仕事をすると、自分の経験値が上がる、新たな技術が身に付く、人脈が広がる、などなど。
そして、こいつと仕事をすると面白い、と思えるとき、プロは燃えます。
燃えると言っても、5%か10%でいいんです。
20%も余分に燃えてくれたら、とんでもなくスバラシイ仕事をしてくれます。
プロは絶対に50%なんて燃えてくれませんよ。
そんなにやったら身の破滅だって知ってるから。
健康を害したり、余裕がなくなりすぎてしまっては、反ってパフォーマンスは落ちる。
それが分かっているのがプロなんです。
だからぼくは、プロの人と仕事をするときは、ちょこっと燃えてもらうよう配慮するようにしています。
ぼくの仕事は研究所のインフラを造る仕事です。
そこでどんな研究をするのか、どういう目的があるのか、どんな研究者がいるのか、などを雑談的に伝えます。
自分の仕事の趣旨、全体の中での位置づけが分かると、仕事は楽しくなります。
意味も分からずやらされる仕事ほど、面白くないものはありませんからね。
もちろんぼくの権限ではお金を余分に支払うことはできません。
でも上手く段取って手戻りがないようにし、無駄なコストをかけなくてすむようにする。
そういう配慮もしっかりとしていく。
ぼくもプロの端くれなので、面白い仕事なら燃えます。
普通より5%か10%余分に働くようにしています。
ぼくの場合、まあ仕事相手がどんな人かで燃えるかどうか決めますね。
礼を失した人、ぼくを愚弄するような人、約束を守らないような人だったら、燃えません。
そういう人に対しては、最低限のレベル以上にはやってあげないんです。
最低限のレベル、合格点まではきちんとやるのはプロの品性ですからちゃんとやりますよ。
でもそれ以上のことは絶対にしてあげない。
相手は「もう少しやってくれればいいのに」というような物欲しそうな顔をしますが、無視です。
以前、リスクとデンジャーの違いを説明しました。
三浦雄一郎『敗けない男の子にする本』主婦と生活社¥650-に同じようなことが書いてありました。
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”危険”とは人間の能力ではどうにもならないこと。
”困難”とは人がそれを乗り越えられるもの、意志や力で耐えてがんばり抜けばやり通せるものだと思った。
そして、技術によっては”危険”を”困難”にかえることもできうる(244p)
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そうなんです。
プロとは「危険を困難に変えることができる」人なんですね。
それだけの技を持っているのがプロ。
だからプロは失敗が少ないんです。
ぼくもプロ目指して精進を続けたいと思います。
写真は筑波特高工事のスタッフ。
燃えてもらいましたよー。
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