2010年10月3日日曜日

プライスレスな幸せの創り方


こんにちは

先週もよく働きました。
火曜日は筑波研に行って、建設中の研究棟の打ち合わせ。
水曜日は名古屋に行って、和光に建設中の研究棟に設置する分電盤の工場検査。
木曜日は午前中大阪の近畿経済局に寄ってスパコン電気設備保安規程変更届をし、午後は神戸で工業用水受給契約の打ち合わせ。
その後、神戸研究所に立ち寄り冷凍機更新の相談に乗りました。
そしてSPring8へ移動して、着いたのは夜8時過ぎでしたが、新棟周りの外灯照明をどうするか検討。
そして金曜日はSPring8で建設中の2棟の打ち合わせ。
もー、バリバリと全開フルスロットルでこなしましたよー。

で、休みの日は疲れを癒すためにぼくは家でゴロゴロして本を読んでいることが多いです。
もともと体力があまりないし、平日はバリバリと密に仕事をするので、休養は大切。
いくら普段バリバリやっていても、病気になったりしたらおじゃんですからね。

寝っ転がって本を読んでいると、我が子たちが乗っかってくるんですよねー。
腹とかに乗っかってくるならいいんですが、顔の上に乗っかってくる。
本が読めんじゃないかー、まったくー。

でもしばらくベタベタしたあとは、また離れて遊びに夢中になっていくんです。
そしてまた遊びにあきると、ベタベタ寄ってくる。
そういうのもかわいいですね。

鍵山秀三郎『凡事徹底』致知出版\1000-にこう書いてありました。

 人間の喜びで最たるものは、人に頼りにされ、人にあてにされることです。
 これが喜びの中でなによりも大きい。
 どれだけの財産を持つよりもこの喜びがいちばん大きい。
 逆に、どれだけの財産を持っても、人にあてにされない、
 大して頼りにもされないということになったら、生きていく甲斐がなく、
 どんどんエネルギーを失って老化していきます。(73p)

まったくその通りですね。
誰からも頼りにされない、あてにされないほど寂しいことはありません。
特に子ども、家族に頼りにされているというのが、一番の原動力になります。
子どもがベタベタ寄ってくるというのは、頼りにされている証拠なんだと思います。
それが一番の財産です。

ぼくは世の中のこと8割はお金で解決できる、と思っています。
だからお金は大事。
我が子たちには、お金持ちになってほしい、とは思いませんが、お金に不自由にはならないでほしい、と思っています。

でも、お金で買えないものも世の中には2割あって、それこそが本当に大切なものだと思います。
先にも書いたように、家族や周りの人たちから頼られるとうことは、一番の財産です。
信頼はお金では買えないものです。
だからとても大切。

ブランドものなど高級品をお金にまかせてガンガン買う人がいますが、ちょっとかっこ悪いし、下品に見えたりしますよね。
なぜ下品に見えてしまうかというと、内田樹/平川克美『東京ファイティングキッズ』柏書房\1600-にこう書いてありました。

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平川 それでも、どうしてもお金で買えないものは残ります。
それはウチダくんもよく書いているように、他者からの「リスペクト」(尊敬)だろうと思います。
リスペクトだけはお金では買うことができません。
人に強制して得られるものでもありません。
リスペクトや愛情といったものはただ人と人との心的な関係のなかにあるもので市場に「流通」しているものではないからです。
そして、お金では買えないというその不可能性が、代理行為としての「フェラーリ買い」にさらに拍車をかけるという構造を作り出します。
ニーズを越えて人が高価なものを手に入れたいと思うのは、擬似的にリスペクトの象徴である、簡単にお金では買えないものを所有することで、リスペクトへの飢餓を癒そうとするからかもしれません。(75p)
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お金では買えないものの代償行為として高級品を買うんですね。
本来買えないものを買おうとするわけですから、下品に見えるのは当然です。
きっと高級品を買う人もそれに内心気づいている。心に隙間があることが分かっている。
気づいていても得られないから、次々と高級品を買って心の隙間をうめるしかない。
お金はあっても寂しい人生だと思います。

信頼、愛情、尊敬など、お金では買えないものの価値を、我が子たちにも伝えていきたいです。
それらを得るにはどうすればいいのかは、親の態度、行動、交際を通して教えていくしかない。
誰かの役に立つことをし、誰かの信頼を得て、多くの人の尊敬を集める。
ぼくも誠実に自立した人生を創っていきたいと思います。

もちろん、お金で買えるものの価値も伝えていきたいし、お金に困らない技術、技能も伝えていければと思っています。
お金で買えるものも買えないものも、どっちも大切だと思いますから。


次世代スパコン「京」のロゴマークをタペストリにして、スパコン棟エントランスに掲げました。
武田双雲さんによる書です。
かっこいいでしょー。

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