2010年10月6日水曜日

アクティブアミューズメントのススメ


こんにちは

我が家は、我が子たちをディズニーランドなどテーマパークなんぞには絶対連れて行かない方針です。
高級レストランにも連れて行きませんよ。
もちろん海外旅行なんか御法度。
国内旅行だって関東圏内だけ。
旅行だってホントは親が行きたいんですから、子どもは親につき合うって立場。
子どもにつき合ってもらっている、ということですね。

子どもが幼い頃の旅行は、決して子どものためではないのです。
親が行きたいだけ。
子どもをダシにしているだけなんです。
子どもの見聞を広めるため、なんてウソウソ。

旅行先で幼い子どもを連れているお父さんやお母さんが、子どもが騒いだりしているのを叱ったりしているところをよく見ます。
これってあんまりいいことじゃないよねー。
楽しみのために旅行に来ているのに、なぜ叱らなくちゃいけないのか。
子どもだって叱られるために旅行に連れてきてもらったわけじゃない。
それなら家にいた方がよかったのに。
親の都合で着いてきてもらってるんですから、むしろ感謝するくらいじゃなくちゃね。
叱ったりするのは、他人に迷惑をかけるとか、危険なこと以外ではしないようにしたい。

で、どうしてディズニーランドや旅行などに連れて行かないのかというと、
 子どもの未来の楽しみを奪わない
ためです。
ディズニーランドだって、美味しいレストランだって、親なんかと行くより、友だち同士、または恋人と行った方が断然楽しいし、感動的だと思うのです。
旅行だって、自分で計画して、自分で稼いだお金で、苦労しながら行く方が、確実に自分の心に残るはずだし、子どもの人生にとって意味のあるものになると思うのです。
そういう積極的な楽しみを創り出す「スキマ」を、親が先取りして埋めてしまうのはもったいないと思うのです。

斉藤孝『退屈力』文春新書\720-からの孫引きですが、哲学者のラッセルはこう言っているそうです。

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多少とも単純な生活に耐える能力は、幼年時代に獲得されるべきものである。
この点で、現代の親たちは大いに責任がある。
彼らは子どもたちに、ショーだの、美味しい食べ物だといった消極的な娯楽(passive amusement)をたくさん与えすぎている。
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親が与えるものは、子どもの内面から出た欲求ではありません。
本当に自分が欲しているものではないと思うのです。
ディズニーランドのアトラクションなんか、まさにそう。
外から与えられた楽しみです。
それはそれで楽しいと思いますが、本物ではない。
我が子たちには、もっとアクティブな人生を楽しんでもらいたい。

消極的なパッシブな娯楽は「消費」するだけの楽しみです。
こういう楽しみだけ与えられ続けると、自分で楽しいことを見つける能力がなくなってしまうんだと思うのです。
もっともっとと、他から与えられる楽しみばかり求めるようになる。
暇だー、退屈だー、どこかへ連れて行け、あれ買え、これ買え、と子どもがなるのは、消極的娯楽ばっかりさせていれば当然のことなのです。

子どもをあえて暇にする。
あえて退屈にするのがいいと思うのです。
暇や退屈の中で、何とか楽しみを見つける技を磨く。
自分の中から湧き出る楽しみこそ宝なんだと思うのです。
それは「創り出す」娯楽、active amusementなのです。

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