2010年11月13日土曜日

いい顔をした人物になる方法


こんにちは

誰にだって挫折経験はありますよね。
自分の非力さを思い知らされて、がっくり来ることが。
コンプレックスもある。
同期の同格のライバルに差を付けられて悔しい思いをすることが。
そこから立ち直るとき、人は二種類に分かれるようです。

どうやって敗者復活戦を闘っていくか。
一つは、自分の至らないところ、不足する力を補おうと、努力を始める人。
あるいは、自分の長所をさらに伸ばし、アドバンテージを確保していこうという人。
要するに、自分を変えていくことで人生の再挑戦していこうとする人ですね。

もう一つは、自分のことはさておき、それより他人のアラを探し出す人。
確かに、他人の弱点を掴めばその分自分にアドバンテージが生まれます。
他人を引きずり下ろすことで、自分を勝者にしようという考えです。

前者が「絶対基準」による戦略、後者が「相対基準」による戦略と言えそうです。
果たしてどっちが楽に闘っていけ、最終的にハッピーになれるのか。
ぼくは前者を選びたいですね。
だって他人のアラを探すのって、疲れるもん。
いつも他人を気にして、自分より上にいるヤツ、上に行こうとするヤツの行動を見張っていなくちゃいけない。
何人も何人も見張り続けて、誰かがミスをしないか、落ち度はないか探し続ける。
これは並大抵な努力ではできませんよ。

それで何回かは誰かを引きずり下ろして成功するかも知れません。
それだけ自分の努力と労力を傾けたとしても、自分の実力はちっとも上がっていないのです。
追いついてくるヤツ、突き上げてくるヤツは後から後からやってくるんです。
その数はどんどん増えていくわけですよ。
だって、自分はずっと同じ場所にいて、それを迎え撃たなくちゃならないんだから。
そうなると、いつも不安の中で生きなくちゃならない。
自分に実力がないから、いつまでたっても自信を持てない。
それって非常に疲れることだと思うんですよ。

それならもっと自分を安全確実な場所へ移動させちゃう方が楽でしょ。
他のヤツらはおいそれとはやってこれない場所、追いつけない場所まで行ってしまえばいい。
安全地帯にまで行ってしまえれば、心安らかになれるはずです。
もちろん、安全地帯に行くにはそれなりに努力は必要ですよ。
でも少なくともしばらくはのんびりハッピーに生きることができます。
自分の実力が上がったという自信が生まれ、心に余裕が生まれます。

だから自分を鍛える方を選ぶ。
同じ努力をするなら、こっちがいいとぼくは思っています。
それにねー、他人のアラばっかり探していると、人相悪くなりますからね。
健康にも悪そうです。

吉越浩一郎『会社を踏み台にする生き方』マガジンハウス¥1429-から引用します。

###
40歳代以降の顔は、それまでどれだけ努力してきたか、戦ってきたかが、表れるものだ。
実際に、男女にかかわらず魅力的な顔をした40歳以降で、いやな性格の人を私は知らない。
逆に、意地悪そうな顔をしていて心が豊かな人も知らない。
しかも、短期間でいい顔にはならないものだ。
いい40代を迎えるには30代を充実させなくてはいけないし、30代を充実させるには20代を怠けてはいけない。
だからこそ自己研鑚を心がけなくてはいけない。
なぜ、そんなに仕事を頑張らなくてはいけないのか。
それは今の社会では、少なくとも男性は、ビジネスマンであれ、スポーツ選手であれ、音楽家であれ、自分の仕事でしか、自分自身を磨くことはできないからだ。(220p)
###

若いときは誰もが美男美女ですよね。
スタイルもいいし。
若さって素晴らしいです。
でもそれも20代までの話。
若さは必ず失われていくんです。
若いとき美男美女だった人が、中年になってしょぼくれた表情になると悲惨ですよー。

自分の弱さを自覚して自らを鍛えていけた人は、自信が生まれいい顔になれるんだと思います。
リンカーンが「40歳を過ぎたら顔に責任を持たねばならない」と言ったのは、40歳過ぎたら自分の生き方、生きる姿勢を確立していなくてはいけない、という意味だったんでしょうね。
他人を蹴落とすような生き方ではなく、自分を鍛えてきた人間は美醜はともかくとして、いい顔になっているはずなんです。
顔を見ればどんな生き方をしてきたか、それが一目瞭然になってしまうわけです。
それが「顔に責任を持て」ということなんだと思います。
リンカーン自身はどちらかというとブオトコだったらしいですが、きっといい顔をしたおじさんだったんでしょうね。

いい顔した人間になるには、先ずは目の前の仕事を一生懸命やることです。
決して誰かを蹴落としたり、足を引っぱることはしてはいけない。
仕事を通して自分を磨き続ける。
努力をし、学び続け、腕を上げ、技を身につけ、人脈を築く。
そしていつも笑顔でいる。
それが合理的でプラグマティックな生き方なんだと、ぼくは思います。

もう7,8年くらい前でしょうか、藤原和博さんに泰明小学校で開催されたイベントの時に声を掛けたことがありました。
それ以前から藤原さんの講演を聴いたり、ホームページの掲示板に書き込んだり、何度かメールのやりとりはしていたんですが、直接お会いするのは初めてでした。
その晩藤原さんからメールをもらいました。
「よっちゃんも晶ちゃんも、思った通りいい顔してました!」
とっても嬉しかったです。
嬉しさと共に、背筋もシャンとしました。


今週は神戸に建設中の「iPS細胞研究棟」の配電盤の工場検査に行きました。
生物系研究棟でのポイントは、停電させずに増設ができること。
何たって生き物を扱っていますから、停電すると死んじゃいますから。
停電させなくても安全に増設ケーブルを接続できるよう、配電盤をデザインしてもらいました。
かつ、ボルトのゆるみを締め付けたり、保守もしやすくできたと思います。
エヘン!

0 件のコメント: