2008年12月2日火曜日

感謝は実力の証

こんにちは

以前、ぼくの所属していた部署であったことです。
他の係のある若い(中年?)同僚が、仕事をかかえて滞っている。
このままでは他の部署にも迷惑かけそう。
ちょっと余裕があったので、ぼくが手伝ってやることにしました。
「それ、ぼくがやっつけてやるよ」
書類一式とデータファイルを受け取って、ざくざくやり始めました。

ちょっと休憩しようと、お茶を入れに行きました。
そいつの机の脇を通ったんです。
え?ネットサーフィンしている??

ま、いいか、と気を取り直して、仕事継続。
小一時間で仕上げて、「はい、できたよ」と彼に渡しました。
すると「あ、どうも」という返事。
ちょっとカチンと来ました。
「どうも、じゃないでしょ。ありがとうございました、でしょ」年下だからきちんと礼儀も教えてやらなくちゃ、なーんて思ったのが間違いでした。

「なんでお礼を言わなくちゃいけないんですか」
「こっちから頼んだわけじゃないですよ」
「今まで私もこの仕事をずっとしてきましたが、誰からもお礼なんか言われたことはありません」
「もうやってもらわなくて結構です!!」

さてさて、実力のある人は「ありがとう」と言われる人、実力のない人は「ありがとう」と言う人、というのが常識かと思ったら、違いますね。
実力のある人ほど「ありがとう」と言うし、実力のない人ほど言わない。
これは一つの人間の法則のようです。

実力のない人は、らかじめ誰かに手伝ってもらったり助けてもらうことを予定しているんです。
だから、手伝ってもらって当たり前、助けてもらって当たり前という意識があるようです。
なので「ありがとう」と言わないことになる。
何らかの事情で手伝ってもらえない、助けてもらえない場合、その人を逆恨みしたりするんです。
なんで手伝ってくれないのよーーー!!ってね。

実力のある人は違います。
もともとどんな仕事でも一人でこなせるだけの力がある。
でもできれば自分の専門性を生かした仕事、自分しかできない仕事に集中したいわけです。
自分じゃなくてもできる部分を他の人が手伝ってくれたら、とても嬉しいわけです。
人は自分しかできないことをバリバリやるときほど、幸せを感じることはないんですから。
だから誰かが手伝ってくれたとき、素直に「ありがとう」と言えるのです。

生産性、効率性も全く違ってきます。
実力のない人は誰かに手伝ってもらっているとき、自分は仕事をしていない場合が多い。
できあがるのをただただ待っているだけんですね。
ひどい人になると、手伝ってもらっておいて「遅いよ!」なんて文句言ったりする。このとき、仕事をしているのは手伝っている人だけでご本人は何もしていないので、本来2人分の労働力は半減しています。

実力のある人は、手伝ってもらっているときでも、自分の専門性を生かした仕事をざくざくとこなしている。
もちろん手伝っている人も一生懸命仕事をしているし、手伝う人も自分の専門性を生かした部分を手伝うわけです。
それぞれが自分の専門性を生かした仕事をすれば、2人分以上の仕事ができ、生産性、効率性も向上します。
これが本来の「分業」ってものだと思います。

辞書を調べていたら、おもしろい発見をしました。
「感謝」の反対語は「怠惰」なんですね。
つまり、ありがとうをたくさん言えない、言わない人は怠惰な人なんです。
逆に、ありがとうをたくさん言える人は、勤勉で感謝に満ちた人ってことです。
ぼくも感謝に満ちた人でありたいなって思っています。

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