2008年12月20日土曜日

ストレスをやっつけろ!

こんにちは

ストレスを感じたことがありますか。
部長が嫌なヤツで、とか、女房がうるさくて、とか、子どもの受験が気になって、とか。
ストレスにはいろいろあります。
ストレスによって、体調が悪くなったり、病気になっちゃったり。

でも、多くの人は「ストレス」を誤解しているんですよ。
嫌な部長、うるさい女房、出来の悪い子どもがストレスなのではありません。
確かにこれらはストレスの原因ではある。
ところが、嫌な部長の部下でも、うるさい女房の亭主でも、出来の悪い子どもの親でも、ストレスを感じないでぴんぴんしている人もいます。
この違いは何なのでしょうか。

ストレスの原因は「ストレッサー」と呼びます。
それに対して「ストレス」は、その人自身の<ひずみ・ゆがみ>なのです。
元々ストレスという言葉は、物理学からのアナロジーでした。
ある物体に一定の力を加えます。
その時、物体の性質によってひずみ方、ゆがみ方は違います。
スポンジのように柔らかい物体だと、大きく変形します。
鉄のような固い物体ならほとんど変形しない。
ところが鉄も内部の状態を計測してみると、けっこうひずんでいたりします。

同じように人間も、同じ強さのストレッサーを受けても、人によってストレスの受け方が違うのです。
それはストレッサーの強さよりも、その人自身の体や心の違いによるものだと言っていい。

文春PR誌『本の話』'05.09横尾忠則「やまいの神様」にこんなことが書いてありました。

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最近は原因不明の病気に悩まされている人が多い。
ぼくも原因不明の熱が何ヶ月も続くことがある。
結果があるわけだから原因はあるに決まっているはずだ。
それなのに病名がない。
わからん病気はストレスといって、片付けられてしまう。
ストレスだって原因がないということはない。
ストレスを作る原因はたいていが自分の想いに反した思考や行動を起こしている場合だ。
自分が思っている「自分」が本当の自分だと思っているところに、まず問題がありそうだ。
ストレスを作っている要因はだいたい自我というやっかいな存在である。
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そうなんです。
ストレスを感じる時というのは、たいていが「自分の思うとおりにならないとき」なんです。
仕事でがんばっていてもっと認めてもらいたいと思っているのに、部長からがみがみ言われるから、ストレスを感じる。
家庭でリラックスしたいのに、女房にぐちぐち言われるから、ストレスを感じる。
息子に一流大学に合格して欲しいのに、遊んでばっかりいてちっとも勉強しないので、ストレスを感じる。

つまり、自分の欲するところと周りの状況が違うわけです。
しかしそれは、周りの状況の方が悪いのでしょうか。
もしかしたら、部長が求める仕事を自分がしていないのかもしれません。
もしかしたら、女房がして欲しいことを自分はちっともしていないのかもしれません。
もしかしたら、子どもは親とは違う夢を持っているのかもしれません。

つまり、悪いのは周りの方ではなくて、ゆがんでいるのは自分なのかもしれないと考えてみる。
それなのに勝手にストレスを感じていたように考えてみるんです。
すると、ゆがんでいたのは自分の方だったと分かるかもしれません。
自分のゆがみだと気づいてしまえれば、ストレスもすーっと軽くなってしまう。

確かに周りの方が悪いこともありますよ。
その場合は闘わなくちゃならないときもある。
そもそもストレスは、本当に闘わなくちゃならないときに、精神と肉体を緊張状態に持っていくために自然に備わった機能なんです。そ
れをのべつ幕なし必要もないことにも感じちゃうから、ストレスにやられちゃうんです。
でも本当に闘わなくちゃならない時なんて、めったにないんですよね。
大事なストレス、本当に闘わなくちゃならないときのために温存しておいた方がいいんです。

ところで、ストレスに打ち勝つためにどんな訓練をすればいいか。
ぼくはやっぱり「勉強する」ことだと思っているし、実践しています。
勉強すると、何が正しくて何が間違っているのかがよく「みえる」ようになるんです。
自分が正しいのか悪いのかどうかも判断できる理性が身に付く。
理不尽な目にあっても、それが理不尽だと分かるだけでもストレスは軽くなります。
自分が間違っていたら、変に我を張らずに素直に直すことができる。
感情に振り回されることがなくなるんですよ。
そうすると、ストレスを適切にコントロールできるようになり、穏やかに生きられます。

まー、ぼくもまだ道半ばなんで、えらそうなことは言えないんですけどねー。

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