2009年7月7日火曜日

七夕のひみつ

こんにちは

毎年、この時期になるとみんなに教えたくなっちゃいます。
今日は七夕です。
笹の葉にお飾りを作っているおうちも多いのではないでしょうか。
短冊にどんなお願いを書きましたか。

七夕には<天の川に挟まれた彦星と織り姫星が年に一度だけ会う>という伝説があります。
ぼくは子どもの頃、これが不思議だったんです。
だって、彦星も織り姫星も<恒星>だから位置は変わらず、この時期だけ近寄るってことはないはずです。
それに、7月7日は梅雨のまっただ中。とても夜空を愛でるなんて季節じゃありません。
なのに何で七夕に彦星と織り姫星が会うなんて伝説ができたんでしょう?

もともと七夕は<旧暦>の7月7日の行事です。
今年の新暦の7月7日は、旧暦では閏月の5月15日にあたります。
旧暦7月7日は、今年の暦では8月26日です。
8月26日なら明らかに梅雨も明け、夏真っ盛り。
夕涼みをしながら夜空を愛でるのにちょうどいい時期になりますね。

また、旧暦ということは<太陰暦>ですから、日にちと月の満ち欠けは一致しています。
すなわち七日は月齢7の半月、「上弦の月」の日です。
また旧暦の七月は今の暦では真夏であり、今や都会ではちっとも見えませんが、夜空に天の川がはっきり見える季節でもあります。

旧暦七夕の夜には、上弦の月がちょうど天の川あたりに位置するのです。
上弦の月ですから半月であり、上側が欠けていて下側にふくらんだ形をしています。
昔の人はそれを天の川に浮かんだ「船」に見立てたんです。
月は地球の衛星ですから、公転運動によってだんだんと天の川の中を動いていくように見えます。
彦星はこの月の船に乗って天の川を渡り、織り姫星と年に一度だけ会うわけです。
昔の人って、結構ロマンチストだったんですね!


この話は、仮説実験授業研究会の藤森さんが発行していたミニコミ『たのたの』に載っていたものです。
また、暦については http://koyomi.vis.ne.jp/directjp.cgi?http://koyomi.vis.ne.jp/moonage.htm が便利で面白い。

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