こんにちは
どんな仕事でもひとかどな人は、基礎がしっかりしていますよね。
基礎があれば、何かトラブルがあっても原理・原則にたち返って考えるから、問題解決も早くて確実。
自分にとっては新たな問題でも、たいていはこれまでに同じような問題があって、誰かがそれを解決したものだったりすることもあります。
それをすぐ調べて見つけられれば、解決もより近づきます。
ぼくが今やっているXFELプロジェクトで、主加速器を開発している研究者、新竹グループディレクターはすごいですよ。
問題にぶつかったら本屋に行く。立ち読みしに行くんです。
解決のヒントになりそうな本を探し出して、その場で読み込んじゃう。
「ああ、わかった!」と言って、自分の現場に戻っていく。
これもしっかりとした基礎があるからできること。
明治時代、開国したばかりの日本が素早く西洋文明を取り入れて国際社会に入って行けたのは、江戸時代の教育レベルが高かったからだそうです。
新しい政府や財閥系会社で中心的に働いたのは、武士だった人たちでした。
藩校で基礎を学んでいたため、新しい知識を取り入れることに苦はなかった。
何と、漢文の勉強をしていたので英語を身に付けるのも早かったそうです。
武士だった人に加えて、町人、農民レベルでも、寺子屋に通っていた人が多かったから、読み・書き・計算に通じており、十分な基礎があった。
子どもから「なぜ勉強しなくちゃいけないの?」と質問されたら、どう答えますか?
ぼくは
「基礎があれば何をやっても世の中を乗り切っていくことができるから」
と答えます。
「自分の人生を自分で切り開いていけるから」とも。
「基礎と情熱さえあれば、何だってできるんだ」とも。
「基礎がなければやりたいことは絶対にできないんだ」とも。
その基礎を合理的に学ぶ装置が学校なんだって。
それを活用しないのはもったいないって。
藤原和博さんのホームページの掲示板「よのなかフォーラム」にこんな投稿がありました。
教員志望の大学生が、アルバイト先の塾の生徒に「何で勉強するのか」と聞かれて困ってしまった。
それに対して、美容師さんの奥さんを持つ方からのコメント。
とてもいい話だったので、みなさんにも紹介しますね。
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> 生徒さんから「こんなん勉強して将来なんの訳にたつん?」と
>聞かれて困ってしまいました。
>その子は美容師になりたいらしいのです。
>「例えば社会だったら、時差の計算でも、海外旅行の時便利じゃ
>ない?」と言うと、「海外なんか行けへん」と言われてしまい、
>言葉を失ってしまいました。
>授業がおもしろくないからこんなことを言うのだろうし、
>私ももっと面白い授業ができるように頑張らないといけないと
>思うのですが・・・
>なんで勉強するのか、って説得力をもって言うにはどうしたら
>いいでしょう?
そうですね、勉強することに疑問を持っている生徒さんって、多くいらっしゃると思います。
それはそうと、その生徒さんの本音はどうなんでしょうか?ただ、勉強をするのが嫌で、そういういい訳をしている場合と、その子が言うとおりに美容師という夢と社会科授業のギャップに疑問を持っているのか。
そこを聞き出すのが先生の第1歩であると思いますが。
それはさておき、
実は、私の家内(私は二度目の結婚をしています)が美容師なので、この話しで会話してみました。
以下、その要約です。
美容師とは、まさしくお客様への接待業です。
もちろん、美容技術が大切であることは勿論ですが、それはだいたいどの美容師さんも同じだそうです。
それ以上に接待業として大切なのは、髪の毛をカットしたりパーマをかけている時のお客さんとの会話だそうです。
その時に、お客さんのいろんな話しを聞いてあげたり、ちょっとした会話をしてあげる。
そういう事でお客さんとの信頼関係が生まれて、リピーター客として定着してもらえるそうです。
だから、美容師作業とは一見なんら関係ない話しも、基本知識として知っておかないといけないそうです。
家内が以前、有楽町の美容室で働いていたとき、従業員全員が各自その日の朝刊の中から話題を持ち出し、数分のスピーチをしていたとの事です。
お客さんとの会話についていけないという事はビジネス上、やはり問題なんでしょうね。
ついでですが、美容師とはパーマ液などの薬剤を扱うために、科学の勉強や法律の勉強も必須項目なんですって。
仕事というのは、表面に見えていること以上の知識・経験が必要なんですよ。
私もよく後輩達に言うのですが、よのなかの仕事というのは、
自分が本当にやりたいことは、1割。
残りの9割はその1割を実行するための前準備なんだ
と。
どうやって、生徒さんにお話しするかも難しいとは思いますが、がんばってくださいね。
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いいですねー。
やりたいことをやれるために、9割の前準備。
それが基礎。
そのために勉強し続けなくちゃいけないんですね。
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