2009年5月18日月曜日

英語は中学からでもいい

こんにちは

はっちゃんの小学校選びをしています。
カリキュラムも重要なポイント。
そこでの観点は、国語重視。
最近の私立小学校は英語をウリにしているところも多いのですが、それは邪道。
英語なんか中学からでも十分です。せいぜい小学校高学年からでいい。
それより幼少の頃は国語重視ですね。
だって国語は思考言語なんですから。

和田秀樹/小山泰夫『わが子が輝くエリート教育』海竜社¥1400-にこうありました。

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日本語すら未熟なところへ突然、英語の環境に放り込まれては、英語も日本語も中途半端になり、ろくにものを考えられない人間になりかねません。
思考言語が日本語である以上、日本語にしっかりと軸足を置き、あらゆる概念を使いこなす訓練を積みながら、社交上、困らないための「道具」として、副次的に外国語を学ぶのが理想なのです。(158p)
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バイリンガルはかっこいいんですが、弊害もあります。
中途半端なバイリンガルだと、英語も日本語も流ちょうなんですが、話す内容が幼稚になるんだって。
それは人間の思考言語はひとつしかキャパがないからなんです。
思考言語は母国語となるでしょうが、それがしっかりと身に付いていないと深く考えられなくなる。
なので、中途半端なバイリンガルの人の話は、幼稚になってしまうんだそうです。

内田樹『こんな日本でよかったね』バジリコ¥1600-にもこうありました。

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バイリンガルというのは、二つの国語を「母語のようなもの」として運用することのできる人であり、定義からして、どちらの言語をも文法規則というものを意識しないで使うことができる。
小学生まで日本にいて、日本語を文法規則を意識せずに使いこなし、中学から高校までアメリカにいて、やはり英語を文法規則を意識しないで使いこなせるようになって・・・という人の場合がそうである。
この人の場合、「言語の文法規則を体系的に学ぶ」ということをどちらの国においても学習していない。
その結果どういうことになるかというと、「流暢なのだけれど、微妙に不自然な言葉」をどちらの国語についても使うようになる。
そして、一番問題なのは、「微妙に不自然らしいことは、周りの人のちょっとしたリアクションから分かるのだけれど、どこがどういうふううにおかしいのか自分には説明できないし、周りの人も説明できない」ということである。(45p)
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バイリンガルは、ナンカ変な外人、になっちゃう恐れがあるんですね。
変な日本人にもなっちゃう。
これは長い人生、損失の方が大きいと思います。
たしかに幼少の頃から語学は訓練しないと、ネイティブのように発音できなくなるのは事実。
でもネイティブみたいに発音する意義がどれほどあるのか。

アメリカに移住した中国・韓国系アメリカ人の英語能力がどの程度か、移住した年齢との相関を調べた研究があります。
ネイティブを100として、
 移住した年齢;3~7才=ほぼ100
        8~10才=95
        11~15才=90
        16~39才=80
なんだそうです。
やはり幼少であるほど、ネイティブと同じ英語力を身につけられる。
でも、16才以上大人でも80点も身に付くんです。
80%もあれば、普通に生活し、仕事をして行くには十分だと思います。
まして日本人が旅行に行ったりビジネスで使う程度なら必要十分でしょう。
もちろん、細かなニュアンスやジョークが分からなかったりするかも知れません。
カタカナ発音でかっちょ悪いかもしれません。
でもそれよりも、ちゃんとした思考言語を持てない方がデメリットが大きい。

我が社の脳センターのセンター長に、ノーベル生理学賞の利根川進さんが着任しました。
着任講演会は英語で行われました。
これがまるでカタカナ英語なんです!
それでもMIT教授だったんですから、流ちょうな英語なんかくそ食らえですよ。
利根川さんも国語力はすごい。とてもおしゃべりなんです。
日比谷高校卒だしねー。

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