2009年5月27日水曜日

たまに風邪を引くのもよいことだ

こんにちは

新型インフルエンザ騒動も沈静化してきたようですね。
だいたいインフルエンザウイルスはRNAウイルスですから、新型に決まってますよ。
DNAと比べてRNAは容易に変異するので、すぐ別のウイルスへと変化してしまうのです。
インフルエンザの予防接種も毎年やらないと、しかも予想したウイルスとほぼ同じウイルスが流行しないと、効かないことからも分かります。

インフルエンザウイルスは、もともとは渡り鳥の腸の中に生息しています。
その年流行しそうなウイルスを予想し、予防接種のワクチンを製造するために、渡り鳥を捕獲して、保持するウイルスを調べたりするのです。
DNAウイルスは、どんな動物に感染するか決まっており、流行は限定的です。
インフルエンザウイルスは変異が速く、豚や人にも感染するように変わっていきます。
豚は家畜として人の居住域に近い場所で飼育されているので、豚インフルエンザも人へと感染を広げやすいわけです。

さて今回の騒動で、大阪、神戸など流行地ではマスク着用率が高まりました。
うがい、手洗いも励行されました。
確かにそれは間違いではありません。
でもそれよりも大切なことがあるんじゃないかって思うんです。

それは、自身の免疫力を高めること。
免疫力が高ければ、感染しにくいですし、発症しても重篤になることはありません。
免疫力を高めるにはどうすればよいのか。
マスク、うがい、手洗いじゃダメですよ。
それは、

 よい生活習慣

です。
早寝早起き、十分な休息、健康的な食事、精神的ストレスも少なく、よく笑う。
それが一番大切なんだと思います。

西原克成『呼吸力で病気に強くなる』イーストプレス¥1429-にこうありました。

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いまでも「免疫」とは、同じ感染症には二度とかからないという体のしくみであると一般に理解されています。
しかし、研究が進むにつれて、むしろ「二度なし」の病、つまり一度感染したら二度とかからないウイルスや細菌のほうが稀だということがわかってきたのです。(略)
そこで、最近では一度かかれば二度と流行病にかからないという意味合いの「免疫機構」という言葉より、二度目以降は軽くてすむ「生体防衛機構」という言葉のほうが、より実態に即しているという意見もあるくらいです。(181p)
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免疫には「獲得免疫」と「自然免疫」の二つがあることが、最近の研究で明らかになっています。
獲得免疫とは、はしかのように一度その病気にかかると二度と同じ病気にはかからなくなるものです。
自然免疫とは、体事態の防御機構であり、どんな細菌、ウイルスにも対抗できる力です。
それは白血球やリンパ球など免疫細胞の消化力です。
そして、自然免疫の方が人の健康に強く関係していることがわかってきたのです。

昔から「一病息災」と言われています。
ひとつの病気をすると、他の病気になりにくいということです。
ひとつ病気をすると体をいたわるようになるから、ということもあります。
それに加えて、ひとつ病気をすると体の中の自然免疫が活性化するからでもあるのです。
自然免疫が活性化しているので、他の病原菌、ウイルスが体に入ってきてもすぐに叩かれてしまう。
確かに、二つ以上の異なる感染症にかかることはあまりないようです。

野口整体の野口晴哉氏の著書に『風邪の効用』筑摩文庫があります。
この本には、時々風邪を引くことはよいことだ、風邪を引いたあとには体がシャンとする、と書いてあります。
それは風邪を引くことによって自然免疫力が賦活するからなんです。

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