2008年8月30日土曜日

ダメで元もと

こんにちは

ぼくは職場の経費削減委員もやってます。
エネルギー管理士の仕事で、神戸研究所の省エネ中長期計画に参画してきました。
その時、神戸研では下水道料を給水量=下水量として支払っていることを現地の施設担当者から聞きました。

一般家庭の水道料は、給水メーターで計量し、給水量=下水量としています。
なぜなら、家庭の水は多少庭の水まきなどに使うかもしれませんが、使われた水ほぼ同量が下水に流されるからです。

ところが、大規模な事業所ではそうではありません。
大きな水冷式の冷凍機があったりするからです。
給水された水の内数万トンは下水放流されずに、冷凍機の冷却塔から大気蒸発させています。
ですから、給水量=下水量とすると、下水量は過大であることになります。
神戸研の場合、蒸発した水量を下水道代に換算すると500万円にもなることが分かりました。

下水道料金は、下水を浄化したり下水道施設を維持するための公共料金のはずです。
流してもいない蒸発しちゃった水は、浄化もされないし施設も利用していません。
そんなのにまで課金されているのは不合理です。

なぜこんな不合理な支払いを続けているのか。
神戸市の規則だから、ということ。
そんなの間違ってる!よし、交渉しよう!と思いました。

ぼくにはちょうどスパコンの仕事関連で神戸市さんとのパイプがありました。
連絡窓口となってくださっている方にお願いして、下水道の担当部署とコンタクトしてもらいました。
神戸研施設担当の方には、交渉のための資料を準備してもらいました。
そして市の下水道担当部署へ、放流していない分の下水量の減免ができないかどうか、相談に行ってきました。

その結果、あっけなくOK。
ちょうどこの春から減免措置の範囲が広がり、理研も対象にできることになったんです。
必要であればメーターを付けるなど、コストもかかるかと思ってましたが、今の設備のままでも減免してもらえることになりました。
ただし、正確な計量をして下水への実放流量で課金するのではなく、小規模施設にも配慮して蒸発量を給水量の75%と見なして計算することになっていました。
それでも金額にして年400万円弱の節約ができそうです。

また、神戸研の一部の建物は隣の神戸市さんの医療施設から熱源を供給してもらっています。
こちらもほぼ同量の冷却塔補給水量を使っていると思われるので、下水道量の減免をすれば年400万円程度の節約が見込まれました。
神戸研施設担当の方に、相手方への交渉をお願いしました。
その分を、理研が支払っている光熱水料から控除してもらおうと思っています。

ぼくは不合理だと思ったことは、ダメ元でもいいから交渉してみることにしています。
うまく行くときもありますが、ダメなこともある。
でも、黙っていたらうまく行くこともないわけです。
ダメだった場合でも、改善のための何らかのきっかけを作ることもできる。
もちろん不当な自分勝手なことは要求できませんが、正統なことなら交渉してみる価値はあるんです。

神戸研の下水道料を節約できたことで、ぼくの年収くらい一気に稼げましたぞ。あははは。
原価は1/3理論からすると、少なくとも年収の3倍は貢献しないとならないと、ぼくは考えています。
年度の初めにもう1/3稼いじゃったと思うと、大変気分がよろしいですなー。

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