こんにちは
X線自由電子レーザー施設の建屋建設工事も佳境です。
というか、あと8ヶ月あまりで完成させなくてはなりません。
ぼくの担当する電気設備工事は今、電気機器の最終仕様を決定しています。
最新の実験施設を造っているため、マシンの開発状況によって設計時と今とでは要求される機器性能が変わってきています。
また長期にわたる大規模工事のため、設計してから機器最終決定まで1年以上の時間が経過しています。
その間に、設計時よりもっとよい製品が発売されていることだってあります。
最終決定では、これらの変更にも適切に対応して行かなくてはいけないのです。
決して設計図通りに造れないのが、研究所の建物なのです。
先週末の打ち合わせでは、直流電源装置の検討をしました。
今現在の負荷容量を再計算し、非常用発電機との連動も含めて蓄電池容量を検討してみました。
すると、余裕を十分に見込んでも設計時の容量よりかなり小さくできることが分かりました。
つまり、工事費に余裕ができたってことです。
必要な蓄電池容量を満たす既製品の電池を探すために、カタログをめくりました。
カタログと言っても、建設業界で使われている『建設物価』という雑誌です。
建設工事の資材はこの月刊誌に、実際に取引されている金額が載っているのです。
建設資材も定価なんかあってないようなものですから、実際の取引金額がわかれば適切な金額で発注することができます。
で、蓄電池のページをめくってみると「長寿命型MSE」という仕様の電池が記載されていました。
新製品です。
え?こんなのあったんだ!使ってみたい!って思いました。
長寿命ってどのくらい長寿命になるのか、さっそく現場担当の方に調べてもらいました。
すると今までのものが7年の寿命に対して、長寿命型は13年。
値段も、これまでのものの1.3倍程度。
蓄電池容量を小さくすることによって生まれた予算の余裕で買えそうです。
1.3倍の値段で1.8倍以上の寿命のものが買える。
オトク!!
嬉しいですねー。
じゃあ、長寿命型で発注しましょう!ということになりました。
ぼくはカタログをながめるのが好きです。
そこには新しい出会いがあるからです。
次につながる夢があるからです。
カタログをながめると、人任せにしない仕事が生まれるんだと思っています。
人に言われるままに決まっていくのではなく、主体的に決めていける。
カタログの中にはそういう未来が詰まっているんだと思います。
我が息子、はっちゃん3歳もカタログ好き。
プラレールのカタログをずーっと眺めています。
お誕生日に、おじいちゃんにはこれを買ってもらって、お父さんはこれ、なーんて考えているのかな。
とっても幸せそうな顔をしています。
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