2008年8月30日土曜日

幸せのために必要な金額

こんにちは

ある青年技術者の人と一緒に仕事をしたとき、こんな雑談をしました。
彼には今、結婚したい女性がいるんだそう。
でもまだ若いから給料は安い。手取り20万円ほどです。
今の給料で彼女を幸せにできるだろうか、という不安を持っている。
結婚しようかしまいか、それで迷っているんだそうです。
半分幸せそうに、半分不幸そうにそう話してくれました。

確かにお金は大事です。
全然お金がないなら不幸だけど、彼が今もらっている給料くらいあれば、見栄を張らずに身の丈で、彼女と工夫しながら生活すれば、十分幸せに暮らせるはず。
ぼくはそう言いました。

ところで、今の日本で具体的にいくらあれば幸せに暮らしていけるんでしょうか。

日本の憲法では「すべての国民が、文化的な最低限の生活ができること」を保障しています。
幸せに暮らすための最低条件を、憲法は保障しているわけです。
文化的な最低限の生活とは、ただ働いて食べて寝る、というのではなく、時々は外食したり、映画を見に行ったり、本を買ったり、年に一度くらいは家族旅行をする、そのくらいは今の時代の「最低限」に入るのではないでしょうか。
それにはいくら必要なのでしょうか。

加治将一・八木宏之『借りたカネは返すな!』アスキー\1238-にこんなことが書いてありました。
借金の返済ができなくなった(返済しなくなった)人に対して、裁判所はその人の給料の差し押さえを命じることができます。
そういう法律があることはぼくも前から知っていましたが、差し押さえることのできる金額に制限があることをこの本で知りました。
給料全部差し押さえることはできないのです。
そんなことをしちゃったら、生きていけません。
生きていけなければ、借金の返済だって不可能になってしまいます。
文化的な最低限の生活は確保しつつ、それを超える部分だけ差し押さえることができる。
法律はそうなっているんだそうです。

借金の返済のために差し押さえることができる給料は、原則として手取りの1/4までで、残りの3/4は本人とその家族の生活費のために残さないといけない。
ただし、本人へ残す上限額も決まっていて、21万円となっています。
つまり、21万円を超える部分は差し押さえていいけど、21万円は本人に残さないといけないのです。
たとえば、手取り収入30万円の人だったら30-21=9万円だけが差し押さえられる金額なのです。

<どんなに借金があっても、21万円は本人とその家族に残してあげなさいよ>と、法律では言っていることになります。
逆に考えれば、「21万円あれば憲法に保障された最低限の文化的生活ができる」と法律では判断しているとも言えます。

どうでしょうか、21万円です。多いと思いますか?足りませんか?
21万円あれば、4人家族くらいなら、衣食住整えて、たまに外食したり旅行に行ったりもできる金額じゃないかとぼくは思います。
海外旅行など贅沢できないのは当然ですが。

手取り21万円は、税込み年収300万円くらいです。
実際、我が家の経済的基礎代謝と同じくらいですねー。
あはははは。
我が家もほどほどに幸せに暮らしてますよ。

21万円、この金額はちょうど青年技術者の手取り給料と同じくらいです。
大丈夫、幸せに暮らしていけるはずです。
幸せな家庭を築いてもらいたいなーって思いました。

0 件のコメント: