2008年9月28日日曜日

脳から出せ!

こんにちは

以前ぼくと一緒に仕事をしたヤツが、仕事を抱えすぎて「沈没」しているとのこと。
彼にもゴミメールを送っているので、ここでエールを送りたいと思います。

確かに処理しきれない仕事を溜め込んでしまうと、どこから手を付けていいのか分からなくなって、パニック状態になってしまいますよね。
ぼくだって時々そうなることもあります。
でも「やり方」があるんです。
いっぺんに全部をこなさなくちゃいけないと思うから、頭の中がパンクするんです。

パニック状態になっていても、頭の働きが完全に機能不全になっているわけではありません。
頭が再び働き出すように持っていく「技術」があるんです。
以下はTBSラジオサイエンスサイトーク(http://www.tbs.co.jp/radio/xitalk/)で、お天気キャスター倉嶋厚さんに聴いたお話です。

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倉嶋さんは子どもの頃(戦時中)、非常に気の弱い子どもだったそうです。
ある時、倉嶋さんのお父さんは倉嶋少年にこう言ったんだそうです。

  おまえは何を悩んでいるんだい。話をしてごらん。

倉嶋少年は<来週の学校の軍事教練が嫌><卒業して兵隊になるのは嫌>などたくさんの悩みを話し、お父さんはそれを紙に書き留めていった。

  じゃあ、この悩みを時間順に縦に並べ替えてごらん。
   縦に並べれば、今悩まなくちゃいけないことはたった一つになる。
    それを順番に、ひとつずつやっていけばいいんだよ。
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たくさんの問題を抱えてパニックになったときは、問題となっていることをすべて紙に書き出してみるといいんです。
それをぼくは「脳出し」と呼んでいます。
 
人間の脳は同時に7つ程度のことしか処理できないことが、最近の脳科学で明らかにされています。
脳の前頭前野という場所にはワーキングメモリという場所があり、ここで諸問題を意識に乗せ、考えている。
ところがワーキングメモリのスペースはとても狭く、人によって多少の違いはありますが、せいぜい7つのことしか意識に乗せられない。
7つのスペースがあるからといって、そこに全部メモリしてしまうと、それらを操作して考えることができなくなってしまうのです。
ワーキングメモリのスペースをすべて使い切ってしまうから、パニックに陥ってしまうのです。
同時に頭に入れることは、せいぜい三つまでにしておくのです。
そうすると4つは空きメモリができ、考えることができるようになるのです。
考えるためには空きメモリが必要なんです。
考えるとは、知識と知識を関連づけたり比較したり操作することなんです。
有効に操作するためには、空きメモリがたくさんある方がクリアな思考ができるのです。

だからワーキングスペースに空きスペースを作ることが大事です。
具体的には、倉嶋さんのお話にあるとおり、やらねばならない仕事をすべて紙に書き出してみる。
これが「脳出し」。
脳に充満している問題をすべてを紙の上に出してしまう。
そうすることによって、脳の空き容量を増やすんです。

たくさんある仕事をとりあえず外に出し、その中のたった一つに集中する。
すると意外なほど早く片付きます。
脳に空きメモリができて、クリアに考えられるようになっているからです。
一つ解決したら、次のたった一つに集中する。
これを繰り返せば、すべての仕事をかなり早く片付けることができるんです。
紙に書き出した上から順に片付けていってもいい。
重要度の高いものからやっつけられれば、とても気分が晴れ晴れとします。
でも重要問題に着手するには、気力も必要です。
パニックに陥っているときは、気力も不足していることでしょう。
そういうときは簡単なものから手を付けるのもいい。
たくさんの案件の中には、簡単に片付くものもたくさんあるはずです。
簡単な案件を一気に片付けて、件数を減らすだけでかなりの心の余裕が生まれます。
すると難問にも取り組むだけの気力も湧いてくるんです。

ぜひ彼にも実行してもらって、再び浮上してきてもらいたいと思っています。
って、このメール読んでるかな?

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