2008年9月3日水曜日

予習の技術

こんにちは

先々週、職場で会計検査が行われました。
ぼくの勤務する理研は、大部分国からの税金で運営されています。
税金が適切に執行されているか、無駄、不正はないか、会計検査院の検査を受けることが法律で義務づけられているのです。

ぼくはこの検査が大好きなんです。
説明好きなのもあるし、ぼくの説明を納得してくれて、お金の使い方が正しいことをお墨付きをもらえる。
だから検査のご指名があったら張り切っちゃうのです。

会計検査だけではなく、どんな検査でも堂々と説明できることが大切です。
検査員の立場に立ってみれば、相手がおどおどしていたら、疑ってしまいたくもなります。
質問にすぐ答えられなかったら、本当に分かって仕事をしているのかな?と思ってしまうのも当然です。
出せと言った書類がなかなか出てこなかったら、何か隠し事をしているのではないかと疑心暗鬼になってしまうことだってあり得ます。
検査員にそう思われるから、細々したところまで重箱の隅をつつくように検査されちゃったりするんです。
人間、完璧と言うことはありません。
どんなに精度よく仕事をしていても、ちょっとしたミスが一つ二つあるのが当然です。
重箱の隅をつつかれれば、こういうささいなミスを発見されることもあるわけです。
本筋には間違いはないとしても、小さなミスでも指摘されるのは好ましくありません。
本筋の評価まで落としてしまうからです。

なぜ検査員は重箱の隅をつつくかというと、往々にして大きな無駄や不正は小さなところから発見されることが多いからです。
しっぽを捕まえる、ってことですね。
被検査者が自信なさげにしていたら、しっぽを捕まえようとやっきになってしまうのです。

だから堂々と説明できることが大切なんです。
そのためには検査前に自分の仕事を再チェックし、頭にしっかり入れておくことです。
つまり予習。
検査前の予習がしっかりできていれば、堂々と説明でき、質問にもサッと答えられ、必要な書類をすぐ探して提示することができる。
すると検査員は、この人の仕事に間違いはない、大筋だけ確認すれば大丈夫だ、と判断してくれるわけです。
検査もすんなり終わります。

予習すればいい、というのは誰でも分かっていることです。
戦略は分かっている。
でもどうやれば、しっかり予習できるのか。
その戦術を知り、実行している人はとても少ない。
ただ書類をパラパラながめているだけで、予習した気になっていたりして。

予習にも技術があるんです。
ただ書類をながめているだけでは、ちっとも頭に入りませんよ。
そこに作業を加えるといいんです。
ぼくの場合、

 書類にインデックスを貼り付ける

ことをやっています。
たとえば、工事の予定価格を算定するための書類には、設計図、数量表、単価表、内訳書などがありますが、これらにインデックスを貼り付けていくんです。
ケーブル、電灯、動力、制御、など共通する項目ごとに、それぞれの書類にインデックスを貼り付けていく。
こうすることで、何がどこに記載されているか記憶されますし、それぞれの関連が頭に入ります。
それだけじゃなく、この部分を説明するためにはあの別の書類も必要だぞ、なんて気づく。
インデックスを貼る作業をするだけで、予習はより有効にできるようになるんです。

でも残念なことに今回はご指名はありませんでした。
今回だけじゃなく、ぼくの担当している仕事が検査対象に指定されることがめったになくなっちゃいました。
信用してもらえているんだか、関口を指名するとガンガン喋りまくるので鬱陶しいと思われているんだか。。。
ああ、つまんない!

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